ペンステモンの育て方!夏越しのコツや種まきの時期を解説 | 植物図鑑

学名Penstemon
和名ペンステモン
別名ヤナギチョウジ、ツリガネヤナギ
英名Penstemon
科・属名オオバコ科・イワブクロ属(ペンステモン属)
原産地北米西部
花言葉あなたに見とれています、勇気

ペンステモンの特徴

出典:写真AC

ペンステモンは、釣鐘状の花が特徴の常緑性の植物です。直立性の茎に咲かせる花は、色・大きさともに品種によってさまざまで、地植えやガーデニングの寄せ植えに人気があります。

基本情報

園芸部類 草花
形態 多年草
樹高・草丈 10~100cm
花の色 赤、ピンク、白、薄紫、水色
耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い
特性・用途 常緑性、開花期間が長い
栽培難易度 ★★★☆☆

特徴

ペンステモンは世界に約250種類もの品種がある植物です。日本に出回っている品種の多くが生育旺盛で、こぼれ種でも増やすことができます。高温多湿が苦手なため夏場の管理には注意が必要です。

名前の由来

ペンステモンの名前は、ギリシャ語の「Pente(5つ)」「Stemon(めしべ)」に由来します。ペンステモンのめしべは合計で4つありますが、もうひとつ花粉を出さない仮のめしべがあり、外見上はめしべが5つあるようにみえることからこの名前がつけられました。

ペンステモンの代表品種・種類

①エレクトリックブルー

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エレクトリックブルーは、ペンステモンの中でも比較的耐暑性に優れた品種です。暑い季節に開花する涼しげなブルーの花が特徴です。

②ストリクタス

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ストリクタスは美しい紫色の花が特徴の品種で、ガーデナーに人気が高いです。

③ハスカー・レッド

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ハスカーレッドは、濃い赤紫色の茎と葉が特徴です。花は白または淡いピンク色をしており、葉や茎とのコントラストが美しい品種です。ペンステモンの中でも生育旺盛で、こぼれ種でも容易に増えるため増えすぎに注意が必要です。

ペンステモンの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 3~5月中旬頃、9~10月中旬頃
種まきの時期 4~5月下旬頃、9~10月頃
剪定の時期 7~8月上旬頃
花が咲く時期/開花時期 6~9月頃

栽培スケジュールカレンダー

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
             
開花期間                
肥料                
休眠期            
○は適期、●は最適期

栽培適期は?

ペンステモンの種まきは、秋の9~10月が最適です。種まきは春にも可能ですが、春にまく場合しっかりと根がはる前に夏をむかえ、多湿により生育が困難になる場合があります。耐寒性に優れ耐湿性に乏しい性質をいかして秋に種まきをすれば、翌年の開花までにしっかりと根をはることができます。

ペンステモンの育て方②栽培環境

出典:写真AC

栽培方法

プランター・鉢植え

ペンステモンは鉢植えで栽培できます。草丈が30~60cmとやや高くなるため、横に長いプランターよりも高さのある鉢で栽培すれば、見た目のバランスも美しくおすすめです。

地植え

ペンステモンは地植えがおすすめです。こぼれ種でもよく増えるため、ガーデニングに取りいれれば自然でややワイルドな景観をつくりだします。一方でその強靭な生命力は増えすぎの危険もありますので注意しましょう。

育てる場所

屋外

ペンステモンの栽培は、基本的に屋外で行います。翌年にたくさんの花を咲かせるには、冬の寒さにしっかりとあてることが重要です。室内での栽培は、開花しない可能性があるため避けましょう。

置き場所・日当たり

ペンステモンは、日当たりのよいやや乾燥した環境を好みます。1日の日照時間が多いほど花をよく咲かせ、不十分だと花つきが悪くなります。そのため、日陰になる場所での栽培は避けましょう。また、耐湿性に乏しく湿気が多い場所での栽培は不向きです。

用土

ペンステモンは水はけのよい土を好みます。市販の草花用の培養土に鹿沼土をまぜるとよいでしょう。また市販の山野草用培養土も、水はけがよいためおすすめです。

ペンステモンの育て方③管理のポイント

出典:写真AC

水やり

ペンステモンの水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりとあたえます。湿気に弱く乾燥には強いため、やや乾かし気味で栽培します。開花期間中はたくさんの水分が必要なため、毎日忘れずにあたえましょう。

肥料

肥料は年に2回あたえます。もともと生育旺盛な性質を持つため、たくさんの肥料は必要なく暖効性化成肥料を少量あたえます。夏の時期に肥料が残っていると夏越しが困難になるため、春の肥料は早い時期にあたえましょう。

病害虫対策

害虫はアブラムシが発生する可能性があります。発生したら薬剤などを使い早めに駆除しましょう。病気の心配はほとんどありません。

花後の管理

花後は、早めに花がら摘みを行いましょう。早く摘み取ることで、新しい花芽の育成につながり花をたくさん咲かせます。

ペンステモンの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

種の採取

種の採取は、花後に行います。通常は花後に花がら摘みをしますが、種の採取を行う場合は花が枯れて、実が熟すのを待ちましょう。熟した実の中に小さい種が入っており、茎ごと切り取り採取します。

種まき

ペンステモンの種まきは、4~5月下旬頃、または9~10月頃行います。種は光を好むため深くならないように、やや浅めにまきましょう。

苗の選び方

苗は茎がしっかりとして花芽が多い苗を選びます。植え付け後根がしっかりとはるまでは、日当たりと風通しがよい場所で管理しましょう。

植え替え

植え替えの時期は、年に2回あります。鉢植え地植えともに、株が大きくなり花つきが悪くなったころに株分けも兼ねて行いましょう。

剪定

剪定は、花がら摘みと同じ時期に行います。茎が密になっている場所は蒸れの原因になるため、適宜切り整理しましょう。

夏越し

ペンステモンの夏越しには注意が必要です。多年草に分類されているペンステモンですが、日本の多湿の夏が苦手で、初夏の開花の後に枯れてしまう可能性があります。夏越しさせるためには、花後に株元から1/2~2/3ほどの位置で刈りこみ、風通しをよくして蒸れないようにしましょう。

冬越し

ペンステモンの開花には、冬の寒さが必要不可欠です。耐寒性も優れており、特別な対策は必要ありません。

増やし方

挿し芽

ペンステモンの増やし方はこぼれ種のほかに、挿し芽で増やせます。2~3節分のさし芽を切って用土に挿し、水やりを適宜行い根がはるのを待ちます。挿し芽は花芽がたくさん出る5~6月頃に行いましょう。

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ペンステモンは、ベルのような形のかわいらしい花を咲かせます。種類が豊富なことでも知られ、さまざまなテイストの庭にあわせられる植物です。高温多湿を嫌いますが、育て方のコツをおさえれば夏越しもできます。ペンステモンの花言葉や育て方をみていきましょう。