熊童子の育て方!水やりや栽培管理のポイントを解説 | 植物図鑑

熊童子
熊童子
学名Cotyledon tomentosa spp. ladismithensis
和名熊童子
別名熊の手
英名Bear's Paw
科・属名ベンケイソウ科・コチレドン属
原産地南アフリカ
花言葉枯れない愛

熊童子の概要

出典:筆者撮影

基本情報

園芸部類 多肉植物
形態 多年草
樹高・草丈 10~40cm
花の色 黄色、オレンジ色など
耐寒性 やや弱い
耐暑性 やや強い
特性・用途 常緑性、観賞用 (毒性あり)
栽培難易度 ★★★☆☆

熊童子の名前の由来

ふっくら、ふわふわとした葉の見た目が、さながら子熊の手のようであることから「熊童子(くまどうじ)」と名付けられました。英語でもBear's Paw(熊の手の平)と呼ばれています。

熊童子の特徴

熊童子は南アフリカが原産のベンケイソウ科コチレドン属の植物です。葉や茎の中にたっぷり水分を蓄えており、乾燥に強いのが特徴です。釣り鐘状の花を咲かせることもあり、年間を通して常にかわいらしい姿を見せてくれます。

コチレドンの代表品種・種類

①斑入り熊童子

斑入り 熊童子

参考価格: 1,320円

出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
楽天1,320円

斑入り熊童子には黄色の斑が入ったものと白色の斑が入ったものがあり、「熊童子錦」「子熊の手袋」などと呼ばれます。斑入りでないものと比べて葉緑素が少なく成長が遅いうえ暑さにも弱いため、栽培の難易度は上がります。

②子猫の爪

コチレドン 子猫の爪

参考価格: 700円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天700円

子猫の爪は、全体的に熊童子によく似ていますが、熊童子よりも葉の形が細く、葉先の切れ込みは3つ程度しかありません。開花時期は熊童子と同様に秋頃です。

③福娘

コチレドン 福娘

参考価格: 253円

出典: 楽天
楽天253円

熊童子は丸くてツヤツヤした葉っぱが特徴で、熊童子の毛がない種類といったイメージです。同じ「福娘」でも大きく個体差が出やすく、葉が細身のものや丸みを帯びたもの、大葉のもの、小葉のものなどがあります。

熊童子の育て方①時期

出典:筆者撮影

栽培カレンダー(成長期・休眠期)

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
肥料
成長期
開花時期
休眠期

熊童子の育て方②栽培環境

Photo by salchuiwt

栽培方法

熊童子は乾燥を好むほか、耐寒性が5℃前後と冬の寒さに弱いです。日本の気候では状況に応じて場所を移動させて管理できるよう、地植えよりも鉢植えが向いています。

育てる場所

熊童子は日光が大好きな植物なので、屋外で育てるとよく育ちます。ただし強い直射日光では葉焼けを起こす可能性があるので、半日陰がおすすめです。屋内の場合は風通しがよく、日差しが当たる窓際などで管理しましょう。

用土

乾燥した環境を好み、加湿には弱い植物なので、排水性のよい用土が合っています。「多肉植物用の土」を購入するか、自分でブレンドする場合は園芸用土にバーミキュライトや川砂、小粒の赤玉土などを1~2割程度混ぜるのがよいでしょう。

熊童子の育て方③管理のポイント

Photo by nokia32

水やり

加湿を嫌う植物なので水やりは少なめにしましょう。水をやりすぎると、葉が落ちたり根腐れしたりして、最悪の場合枯れてしまいます。成長期には土の表面が乾いてから2~3日程度に1回、鉢底から水が染み出る程度に与えます。休眠期は1カ月に1回程度が目安です。

ボタニ子

ボタニ子

多肉植物は葉に少しシワが寄るくらいまで水やりを控えても、枯れる心配はありません!

肥料

熊童子はあまり肥料を必要としませんが、与える場合は成長期に緩効性肥料を株元に与えましょう。

害虫対策

熊童子にはカイガラムシやコナジラミなどの害虫がつく場合があります。カイガラムシは、株を傷つけないようていねいに手や爪楊枝などで除去します。コナジラミは農薬(住友化学園芸・ベニカマイルドスプレー等)を散布するのがよいでしょう。

病気対策

基本的には病気にかかりにくい植物ですが、水のやりすぎや風通しの悪さによって真菌性のカビ病を引き起こしたり、傷口から細菌が入って軟腐病を引き起こしたりする場合があります。水やりの際は頻度に注意し、葉も極力傷つけないように管理することが重要です。

熊童子の育て方④詳しい栽培方法

出典:筆者撮影

株の選び方

葉がまるまるとして元気な苗を選びましょう。また、きちんと日光に当たって元気に育った苗は、茎が間延びせずに葉と葉が密集しています。葉に害虫がついていないかどうかもチェックするポイントです。

植え替え

株が混んできたら春の成長期前後(3~4月頃)に1~2年に1回程度で植え替えをおすすめします。土が乾いてから株を取り出し、傷んだ根を整理して2日程度そのまま置いてから、一回り大きな鉢に植え付けると根へのダメージをおさえられます。水やりは植え替え後2~3日からOKです。

花芽

多くの場合は秋(春の場合もあり)に、釣り鐘状のかわいらしい花を1~2輪咲かせます。花後はそのままにしていても大丈夫ですが、株の体力消耗や病気を防ぐため、花茎を切り取ってもよいでしょう。

夏越し

熊童子は日光が大好きですが、強すぎる直射日光や、30℃を超える暑すぎる気候にはあまり強くない植物なので、真夏は半日陰や室内の明るい窓際で管理するのがおすすめです。

冬越し

熊童子の耐寒温度は5℃前後とやや弱いので、室内で冬越させる必要があります。休眠していると水をほとんど吸わないので、水やりは1カ月に1回程度にします。加湿状態にすると葉がぽろぽろ落ちて枯れてしまう場合があるので気を付けましょう。

増やし方

挿し木・葉挿し

熊童子は、挿し木や葉挿しが主な増やし方です。しかし葉挿しの成功確率はあまり高くないので、挿し木をおすすめします。挿し木の場合は葉を2~3枚以上残した状態で茎を切り取り、1~2日かけて切り口を良く乾燥させてから土に挿します。

剪定

熊童子は成長するにつれて茎部が木質化し、株が間延びしてしまう場合があるので、樹形を整えたい場合は剪定をしましょう。好みの場所でカットしても問題ありませんが、光合成ができるよう、葉は複数枚残しましょう。

熊童子の関連記事

熊童子(くまどうじ)の育て方!剪定・水やりのコツや増やし方をご紹介!のイメージ
熊童子(くまどうじ)の育て方!剪定・水やりのコツや増やし方をご紹介!
植物に興味がない人でも、思わず可愛さに目をとめてしまう熊童子。産毛もあって肉厚で、まさに子熊の手の平のような見た目の多肉植物です。育て方も比較的手間がかからず、初心者でも大丈夫。ここでは熊童子の育て方や剪定の仕方、水やりの仕方などをご説明します。