バオバブはアフリカ全域に自生している、とても生命力の強い植物です。厳しい暑さにも耐えられ、水やりなどの世話や管理も比較的簡単に行えます。また、近年では観葉植物としても人気です。
園芸部類 | 熱帯植物 |
形態 | 多年生植物 |
樹高・草丈 | 20cm〜10m程 |
花の色 | 白 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 幹に大量の水分をためられる |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
バオバブの幹は直径10mほどの大きさを持ち、小さなものでも直径8mほどまで成長します。また幹の内部にはいくつも穴が空いており、最大でおよそ12tの水をたくわえられるような構造をしています。
アダンソニア・ディギタータ(バオバブ)
参考価格: 35,800円
アダンソニア・ディギタータは、日本でもっとも流通しているバオバブの1種です。管理は同種に比べて簡単ですが、株を成長させるのには長い年月がかかります。しかし、その分寿命はとても長く、樹齢1000年を越えるアダンソニア・ディギタータが発見されたこともあります。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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サイズ | 2.5号ポット(直径7.5cm) |
ボンバックスはバオバブの近縁種で、メキシコなど中米諸国に自生する植物です。冬になると葉や茎などを落とす特徴がありますが、春になるとたくさんの赤い新芽が生えてきます。また、幹には年月を重ねるにつれ大きくひび割れが入ります。
植え付け時期 | 6月〜8月頃 |
植え替えの時期 | 6月〜8月頃 |
肥料の時期 | 5月〜9月頃 |
剪定の時期 | 9月〜12月頃 |
花が咲く時期/開花時期 | 8月頃 |
バオバブの栽培適期は、9月頃です。春から秋はバオバブにとって成長しやすい環境ですが、特に9月頃は暑すぎず寒すぎない気候のためバオバブはよく育ちます。そのため植え付けや肥料を与えるなどにもうってつけの時期です。
バオバブは基本的に鉢植えで栽培します。ゆっくりと成長していく植物ですが、鉢に入らないほど成長したら一回り大きな鉢に植え替え、バオバブの成長を促しましょう。
バオバブは春から秋まで屋外での管理が可能です。しかし、冬には気温が低下しバオバブが枯れてしまう可能性があるので、室内に移動させるとよいでしょう。また室内で栽培する場合は、日光不足にならないよう明るい場所に置くとよいです。
バオバブは日光を多く必要とするので、日当たりのよい場所に置いてください。また、根腐れを防止するため、風通しのよい場所に置きましょう。
バオバブは「赤玉土」や「鹿沼土」などの、水はけのよい用土を好みます。水はけのよくない用土を使うと根腐れを起こす可能性があるので避けましょう。
春から秋の間は、用土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えるようにしてください。しかし休眠期である冬の間は、あまり水を必要としないため、月に1回ほどに水やりをおさえましょう。
バオバブの肥料には、希釈した液肥か置き肥が適しています。冬の間に肥料を与えると肥料焼けを起こしてしまうため、春から秋までに与えるとよいです。
バオバブには、ハダニやアブラムシなどの害虫が多く寄ってきます。どちらもバオバブの汁を吸って枯れさせてしまうので、市販の防虫ネットなどで早めの対策をしましょう。また、ナメクジなどが出た場合はすぐに駆除薬を使用してください。
バオバブは炭そ病やすす病などの病気にかかりやすいです。放っておくとすぐに株が枯れてしまうので、見つけたら直ちに対処しましょう。炭そ病は症状のある葉をすぐに切除し、すす病は切除した上で殺菌剤をまいてください。
バオバブの花はめったに咲かず、また咲いたとしても1日でしぼんで枯れてしまいます。枯れた花はすぐに落ちるため、花後の管理は特に必要ありません。
バオバブの苗を選ぶときは、葉が枯れていたり変色したりしていないか確認しましょう。葉に異変のある苗は根腐れが起きているなど、不健康な苗の可能性があります。葉に気をつけてよい苗を選びましょう。
育苗のポイントは、たっぷりの日光を与えることです。小さな苗の場合は根を出すために多くのエネルギーを必要とするため、日陰などでは十分な光合成が行えません。必ず日中は日光を当てるようにしてください。
植え替えはバオバブの茎を傷つけないように慎重に行い、同時に細く小さな根を取り除きましょう。小さな根を取り除くことで無駄な栄養を節約でき、また根腐れを起こす可能性も減らせます。
剪定ではおもに、秋に黄色くなった葉を切り落とします。黄色い葉は切り落としてもまた春に萌芽するので、多少大胆に切り落としても大丈夫です。
バオバブは熱帯原産の植物のため、15℃を下回ると成長が緩やかになります。また、長時間寒さにさらされていると株が弱ってしまうため、気温の低い日はすぐに室内に移動させましょう。しかし冬でも暖かい日は、バオバブを屋外に出して日光に当ててください。
バオバブの増やし方は、挿し木がおすすめです。成長期の春から秋にバオバブを10cmほどに切り、すぐに切り口に水をつけ「挿し穂」を作ります。その挿し穂を用土に挿し、風通しのよい場所で管理すると数週間ほどで根が出ます。