園芸部類 | サボテン、多肉植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 50cm |
花色 | 黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
黒王丸は、青白い肌に黒いトゲが特徴のサボテンです。降雨量が非常に少ない地域に自生し、過酷な環境を生き抜くために、白い粉を吹いたような肌をしているといわれています。成長が非常に遅いですが、時間をかけて育てると、高さ数十cmに成長します。
種としての名前の由来は不明ですが、属名のコピアポアは、自生地であるチリ北部のアタカマ州にある「コピアポア町」が由来とされています。
植え付け時期 | 3~6月、9~10月 |
植え替え(株分け)の時期 | 3~6月、9~10月 |
成長時期 | 3~11月 |
花が咲く時期/開花時期 | 6月頃 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け 植え替え |
● | ● | ● | ● | ○ | ○ | ● | ○ | ||||
開花期間 | ● | |||||||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ○ | |||||||
成長期 | ○ | ● | ● | ● | ○ | ○ | ● | ○ | ||||
休眠期 | ● | ● | ○ | ○ | ● | ● |
黒王丸は、暖かい時期に生育する夏型のサボテンです。1年中入手でき、生育期間中に入手した場合は、自身の栽培環境にあった用土と鉢に植え替えたほうが上手に育てられます。生育期以外の場合は、一回り大きな鉢に鉢増しして、翌年の生育期に入ったら植え替えましょう。
黒王丸は、基本的に鉢植えで栽培します。地植えでも栽培可能ですが、冬季も10℃以上保てるように寒さ対策が必要です。南日本以外の地域では栽培が難しいと覚えておきましょう。
黒王丸の置き場所は、日当たりと風通しのよい場所が適しています。室内で栽培すると、徒長しやすくなるので、春から秋にかけては直射日光が当たらない軒下などがおすすめです。最低気温が10℃を下回るようになったら明るい室内に移動してください。
黒王丸は、降雨量がとても少ない地域に自生しているため、用土も水はけがよいものを使用します。市販のサボテン用の用土を使用するか、自分で配合しましょう。配合する場合は、赤玉土4:鹿沼土3:軽石1:くん炭1:ゼオライト1を目安に、状況に応じて調整してください。
黒王丸は、雨の少ない地域に自生しているので、水やりはそれほどいりません。成長期である3~10月頃は、1週間に1回程度、鉢底まで乾いてからたっぷりと水やりをします。その他の時期は、1カ月に1回程度、軽く水やりをし、用土を乾かし気味にして管理しましょう。
肥料は緩効性の肥料を植え付け時、もしくは生育期の初期に用土の中に埋めるか、株元に転がしておきます。生育期である夏場には、即効性のある液体肥料を、水やりを兼ねて2~3週間に1回施すのも効果的です。もともと肥料分が少ない場所に自生している植物ですから、肥料のあげすぎや、休眠期の施肥は徒長の原因となるので注意してください。
黒王丸に発生しやすい害虫は、カイガラムシやアブラムシです。入手時には棘の隙間などに隠れていないか確認してください。万が一害虫がいた場合は殺虫剤をまいて対策しましょう。また植え替え時には、用土の中に浸透移行性の殺虫剤を混ぜておくと効果的です。
黒王丸のかかりやすい病気として、根腐れ病や軟腐病があげられます。どちらも過湿や蒸れが原因です。なるべく風通しのよい場所で栽培してください。夏場は扇風機を使って人工的な風を当てると効果的です。
黒王丸は、頂上部に花を咲かせます。花後はそのままにしておくと、カビが生えたり、カイガラムシなどが発生しやすくなったりするため、手で摘み取ってしまいましょう。
黒王丸の植え替えは、数年に1回行います。植え替えは成長期の初期が最適ですが、成長期間中であればいつでも大丈夫です。
黒王丸は、寒い冬の間は休眠します。耐寒性があまり強くないため、置き場所に注意してください。基本的には暖かい室内で管理し、晴れて気温が高い日は日中だけ屋外に出すのもよいでしょう。また朝や夕方に水やりをすると、鉢内が凍る恐れがあるので、晴れた日中に水やりをしてください。
黒王丸の一般的な増やし方は、挿し木です。長く栽培していると、株元から子株が成長してきます。この子株を根元で剪定して挿し木にしましょう。