園芸部類 | 草花 |
形態 | 1年草、短命な多年草 |
花の色 | 白、黄、紫など |
樹高・草丈 | 60~100cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
朝鮮朝顔はダチュラともよばれるチョウセンアサガオ属の一年または二年草です。花は短命で、ラッパのような形で上を向いて咲きます。甘い香りをもち、花後にとげのある実がなります。花の形や色がたくさん改良されていますが、原種は一重咲きの白色です。
朝鮮朝顔はもともと江戸時代に薬として日本に持ち込まれました。花に甘い香りがするため香水に利用されますが、アルカノイド類の毒が含まれているので食べると中毒をおこします。肌が弱い人は樹液などで皮膚がかぶれることもあります。
朝鮮朝顔の名前は「遠くから伝来した朝顔に似た花」という意味があります。「朝鮮」という言葉は単に「遠く」という意味を表し、特定の地名ではありません。また「朝顔」もヒルガオ科の朝顔に形が似ているところから、そう呼ばれるようになったとされています。
朝鮮朝顔(ダチュラメテル)はインド産の一年草原種です。花の色は白く、ろうと状の花が上向きに咲きます。おもに花だんで利用されるように品種が改良されています。
白色の朝鮮朝顔(ダチュラメテル)から改良された品種のひとつです。八重咲の花びらは、栄養状態により枚数が変わります。
アメリカチョウセンアサガオ(別名ケチョウセンアサガオ)は、南北アメリカが原産の品種です。花の色は白です。茎や葉は細かい毛でおおわれているため、全体的に灰色がかってみえます。用土を選ばず、農耕地周辺や荒れ地で野生化することが多い品種です。
植え付け時期 | 4月~6月 |
花が咲く時期/開花時期 | 7月~9月 |
収穫時期 | 10月頃 |
朝鮮朝顔の種まきや植え付けに適しているのは、4月~5月です。それより後に種をまくと、株の育ちが悪くなり、花の数も減ってしまいます。ポット苗は7月まで植え付けが可能ですが、やはり花の数が減るため、早い時期の植え付けがおすすめです。
朝鮮朝顔は地植えでも鉢植えでも育てられます。高さが100cm程度まで伸びるので、大きめの鉢を使うと乾燥しにくく、水やりの管理がしやすいです。
朝鮮朝顔は日当たりのよい屋外で育てましょう。夏の日光や暑さにたいへん強く、暑い時期に勢いよく成長していきます。地植えにするときは水はけのよい場所がおすすめです。
朝鮮朝顔を地植えにするときは、特別な用土は必要なく、植える場所の土にたい肥を混ぜる程度にしておきます。水はけが悪い場合は、あらかじめ腐葉土をまぜておくのがおすすめです。鉢植えにするならば、市販の草花用培養土を使います。自分で配合する場合は、赤玉土7:腐葉土3に緩効性の肥料をまぜておきましょう。
地植えの朝鮮朝顔は、しっかりと根が張っていれば雨水だけで育ちます。鉢植えの朝鮮朝顔は、土が乾いてきたらたっぷりと水を与えましょう。ダチュラメテルは冬には枯れてしまいますが、春、夏の生育期にはたくさんの水が必要です。
苗が大きく育ってきたら、株元に暖効性化成肥料をばらまきましょう。鉢植えのときは、生育期の間に液体肥料を月に3~4回程度ほどこすか、暖効性化成肥料を月に1回程度置き肥しておきます。
朝鮮朝顔は、夏の時期にハダニがつくことがあります。葉の裏側に注意して、ハダニをみつけたら水で洗い流しましょう。その他、特におおきな害虫対策は必要ありません。
朝鮮朝顔はたいへん強く、特に病気の対策は必要ありません。
朝鮮朝顔は4月~5月に種をまきます。種は一晩水につけてから、ポットにまく発芽率が上がります。発芽後本葉が3~4枚出たころに、庭や鉢に植え替えましょう。種は直接花だんにまいてもかまいません。土の上に種をまいたら、5mm程度土をかぶせておきましょう。
朝鮮朝顔の苗を選ぶときは、根元の茎がしっかりしたものを選びます。苗は4~6月に地植えにするか、植木鉢に植え付けます。地植えをするときは、土を深く耕し、40cm程度の間隔をあけて植え付けましょう。樹高100cmになるので寄せ植えには向きません。
朝鮮朝顔の鉢が窮屈にみえたときは、大きな鉢に植え替えましょう。根詰まりをおこすと花の数が減ります。4~6月、遅くても7月初めまでに植え替えて、植え替え後はたっぷり水を与えましょう。
朝鮮朝顔は特に剪定の必要がありません。栽培スペースの都合で枝が伸びすぎたときには、不要な枝を切ってしまいましょう。毒があるので、肌の弱い人は樹液で手がかぶれることがあります。枝を切るときには手袋などを使いましょう。
朝鮮朝顔はおもに種で増やします。特別な管理もいらず、増やし方としては簡単な方法です。花後にトゲのある果実がなり、その中に多数の種が入っています。秋に果実が割れたら、種を取り出して乾燥させて貯蔵しておきましょう。
朝鮮朝顔は挿し木で増やせます。5~7月に新鮮な枝を20cm程度切ってさし穂を作りましょう。切り口を斜めに切って30分くらい水につけてから、土に挿しておくのがポイントです。水の管理をしっかりしておくと、10日前後で根が出てきます。
出典:写真AC