トキワシノブは育て方や管理が簡単で、手軽に育てることができます。古くから苔玉や盆栽として楽しまれ、初心者向けの植物としても裁培が可能です。また花摘みや剪定などもいらず、1年中涼しげな葉を見られます。
園芸部類 | シダ植物 |
形態 | 着生植物 |
樹高・草丈 | 15cm〜30cm |
花の色 | 咲かない |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 岩肌や壁にはりついて育つ |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
トキワシノブは岩肌や他の植物などにはりつく特徴を持つ、「着生植物」です。シダ科の着生植物というのは珍しく、古くから愛好家に栽培されてきました。また背が高くならず手軽に育てられるため、場所をとらずに楽しむことができます。
トキワシノブの名前の由来として「耐えしのぶ」があります。暑い環境でも寒い環境でも枯れず、1箇所にとどまって耐える姿から名付けられました。
(山野草)苔玉 トキワシノブ Sサイズ(1個) 盆栽 コケ玉 (休眠株)
参考価格: 904円
台湾産トキワシノブは、もっとも多く流通しているトキワシノブの1種です。日本産のものより葉が分厚く見た目がよいため、輸入されたものを比較的簡単に手に入れることができます。
レア度 | ★☆☆ |
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サイズ | 2.5号ポット(直径7.5cm) |
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石化常盤忍(セッカトキワシノブ)4号(b20)
参考価格: 1,573円
石化トキワシノブは、通常のトキワシノブが異常成長した品種のことです。石化した植物は、通常の株とは違う形になります。トキワシノブは石化が起こりやすい植物であり、稀にですが流通していることもあります。
レア度 | ★★☆ |
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サイズ | 3.5号鉢(直径10.5cm) |
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植え付け時期 | 3〜4月 |
植え替えの時期 | 3〜4月 |
肥料をやる時期 | 4〜9月 |
剪定する時期 | 2〜12月頃 |
トキワシノブの栽培適期は、3〜4月と9〜10月の期間です。この2つの期間はトキワシノブが成長期に入る期間なので、他の期間よりもあまり手間をかけずに育てることができます。また、特に3〜4月は雪解け水が土にしみこんでいるため、栄養を吸収して大きく育ってくれます。
トキワシノブは、地植えで栽培せず、基本的に鉢植えで栽培します。植えるときは土に深く埋めず、根が鉢から顔を出すくらいに調節しましょう。また、着生植物のため、皿や木の枝などの上でも栽培が可能です。
トキワシノブは、室内でも屋外でも栽培することができます。あまり大きくならないため室内ではインテリアとしても使え、また庭が広くなくても栽培が可能です。カビなどに注意すれば浴槽でも栽培でき、とても丈夫な植物です。
トキワシノブは耐陰性もあり、高温多湿にも強いので、日光の当たる場所ならどこでも栽培が可能です。しかし、直射日光には弱いので、夏場や気温の上がる時期には半日陰で管理してください。
トキワシノブには鹿沼土など、山野草用の用土が適しています。排水性がよいためトキワシノブにはぴったりで、赤玉土や腐葉土よりも丈夫に育ってくれます。また、苔をしくと着生性が上がり早く根付いてくれます。
トキワシノブはシダ植物の1種なので、高温多湿を好みます。そのため朝晩に水やりをし、用土を乾燥させないようにしてください。特に夏場は水分が失われやすいため、たっぷりとあげるとよいでしょう。
トキワシノブはとても丈夫な植物なので、肥料はほとんどいりません。ただ、春から秋に液肥を与えるとより葉が元気になります。
トキワシノブには、カイガラムシやアブラムシが集まりやすいです。これらの害虫は防虫ネットなどで防ぐことができ、木酢液を使用すれば予防することもできます。
トキワシノブはほとんど病気にかからず、特にかかりやすい病気もありません。時おり葉が黄色くなって落ちてしまうこともありますが、それは乾燥や成長サイクルによって起こるものです。
苗を選ぶ場合、根がしっかりと成長しているものを選ぶとよいでしょう。根が大きいのは成長している証拠で、健康な株であることが多いです。また、葉が青々としているかどうかも確認するとなおよいです。
トキワシノブの根が大きく鉢から飛び出ている場合、植え替えが必要です。植え替えはトキワシノブに強い負荷がかかるので、冬場の休眠期にするとトキワシノブを傷つけずに植え替えできます。
トキワシノブの増やし方として、株分けがあります。10cmほどの根を切って水苔と一緒に木の枝などに吊るすと、そこから成長させることが可能です。