トキワシノブの育て方!枯らさず根詰まりさせず上手に管理する方法は?

トキワシノブの育て方!枯らさず根詰まりさせず上手に管理する方法は?

シダ性の着生植物であるトキワシノブ。ふさふさした不思議な根を持ち、涼しげな切れ込みの多い葉は、風鈴と一緒に夏の季節の彩りにぴったりです。人気の苔玉でも利用されていて目にする方も多いかもしれませんね。そんなトキワシノブを上手に育てる方法を詳しく説明します。

記事の目次

  1. 1.トキワシノブとは
  2. 2.トキワシノブの育て方
  3. 3.トキワシノブの剪定方法
  4. 4.トキワシノブの増やし方
  5. 5.トキワシノブの上手な管理方法
  6. 6.トキワシノブの枯れる原因
  7. 7.トキワシノブ人気の飾り方
  8. 8.まとめ

トキワシノブとは

 出典:写真AC

シダ性の着生植物であるトキワシノブ。シノブとは違い冬でも葉が落ちません。種はなく胞子または着生という形で他の木や岩などに根を張って成長します。根茎というふさふさとした毛の生えた根を持ちます。手軽に楽しめるインテリアグリーンとして苔玉が人気です。

特徴

 出典:写真AC
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特長的な毛の生えた根茎と呼ばれる根を持ち、葉は深い切れ込みが多く入る涼しげな形をしています。土を必要とせず、木や岩、苔など他の植物に着生して根を伸ばします。根元には長い葉がつき、先端に行くに連れ、短い葉になり均整のとれた美しい三角形の形をしています。よく似た種類にシノブがあります。シノブに比べて少し厚みのある青みの濃い葉が特徴です。

ボタニ子

ボタニ子

フサフサの根茎はまるでタランチュラみたいねっ

トキワシノブが好む環境

トキワシノブは、湿り気のある場所を好みます。また、種ではなく他の木に着生することで成長します。気温が-5℃以上なら屋外で越冬させることも可能ですが、それ以下になると枯れる原因となります。

シノブの特徴

トキワシノブとシノブは同じシノブ科で姿もよく似ていますが、違いはトキワシノブは常緑性にたいしてシノブは冬になると落葉してしまいます。葉の色もトキワシノブの方が少し厚みがあり濃い緑色をしています。根茎はトキワシノブは白っぽく、シノブは緑色をしています。

基本情報

名称 トキワシノブ(常葉忍)
学名 Humata tyermannii
分類 常緑多年草
区分 シノブ科キクシノブ属
原産地 日本・東アジア・中国・台湾
草丈 高さ15cm~30cm
耐寒性 やや強い
日当たり 基本的には半日蔭を好む

名前の由来

前述のように、トキワシノブと似た種類にシノブがあります。シノブとは、暑さや寒さに耐え忍ぶ姿からつけられた名前です。シノブは冬になると落葉しますが、トキワシノブは冬になっても葉を青々と茂らせていることからトキワシノブ(常葉忍)の名がついたと言われています。

花言葉

 出典:写真AC
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トキワシノブの花言葉には、「誠実」「愛嬌」「愛らしさ」「魅惑」があります。花をつけないトキワシノブですが、特徴的な根ときれいに整った切れ込みの入る葉は昔から人々を魅了してきたのでしょうね。

次のページでは、トキワシノブの育て方を解説します。

トキワシノブの育て方

 出典:筆者撮影
 

トキワシノブはシノブ科の中の品種は1種類のみです。常緑なので一年をとおして青々とした葉を観賞できます。インテリアグリーンとしても人気で、苔玉のように仕立てて室内で楽しむ方も多いでしょう。肥料も特に必要とせず、葉面散布用の肥料を軽く与える程度で十分です。丈夫で育て方も簡単で、剪定や植え替えも手がかからないので初心者にもおすすめの植物です。耐寒性があるので、冬場の水やりの方法に気をつければ屋外での越冬も可能です。

日当たりと置き場所

トキワシノブは丈夫で、乾燥さえさせなければ育て方に気を使いません。半日蔭や明るい日陰、室内であれば直射日光をさけたレースのカーテン越しの明るさを好みます。基本はシダ植物なので、湿度のある明るい日陰が適しています。直射日光が当たり、気温が高くなると葉やけを起こし枯れる原因となります。

用土

 出典:筆者撮影
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トキワシノブは着生植物なので、一般的な草花に必要な用土は不要です。土ではなく水苔などでも育てることが可能です。土で植えたい場合は山野草用の用土を使用するといいでしょう。その場合も用土の上に湿度を含んだ水苔や苔を敷いてあげると着生しやすくなります。

ボタニ子

ボタニ子

水苔で植え付けできるなんて室内で飾る時に衛生面でもうれしいわ

水やり方法

水やりは土が乾いたら行います。乾燥している時期には葉に霧吹きで葉水を与えてあげると、葉が元気に成長します。耐寒性があり、多湿を好みますが、冬場は気温が10℃を下回るような日が続くと冬越し用の管理に切り替え、水を貯めないように水やりは少なめに行います。冬場に水を与えすぎると屋外での越冬はきびしく、枯れる原因となるので要注意です。

植え付け方法

トキワシノブの特徴であるふさふさとした根は、成長とともに伸びて複雑に絡まってしまいます。植え付ける時には、絡まった根を丁寧にほぐし、古い土や苔を丁寧に取り除いて新しい植え付け用土に移します。湿らせた水苔を根に巻いて木や枝、岩に活着させてもいいですね。どの場合も根はできるだけ傷つけないように注意します

ボタニ子

ボタニ子

なんだか植え付けもとっても簡単そうね

トキワシノブの剪定方法

 出典:写真AC
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トキワシノブは一年中緑の葉を楽しませてくれますが、簡単な剪定も必要です。葉が新しく入れかわるので、古くなった葉は枯れることもあります。枯れた葉をそのままにせず、すぐに剪定し新しい葉が出てくるのを待ちます。植え付け時に同時に剪定も行ってあげるといいでしょう。剪定方法は枯れた枝を軽く上に引っ張ると簡単にとることができます。

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トキワシノブの増やし方

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