ハランの育て方!植え付けや植え替えの時期は? | 植物図鑑

学名Aspidistra elatior
和名葉蘭
別名バラン
英名Cast iron plant
科・属名スズラン亜科ハラン属
原産地中国
花言葉強い心、強い意思、平癒

ハランとは

基本情報

園芸部類 観葉植物
形態 多年草
樹高 20cm~100cm
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

ハランの葉は50cm以上の大きさになり、かたくてツヤがあります。耐陰性があるので日陰や室内でも育てられ、常緑性のため一年を通して葉を楽しめる植物です。3月~5月には小さな花を咲かせます。

名前の由来

ハラン(葉蘭)の名前の由来は、中国語からきています。葉が大きくて蘭に似ているため、馬蘭(バラン)と名付けられました。それから日本に伝わってきたバランが次第にハランとよばれるようになり、「葉蘭」の漢字が当てられました。

ハランの代表品種・種類

①青ハラン

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青ハランは斑がなく緑一色の品種で、もっともよく出回っています。古くから食べ物を包んだり乗せたりするのにつかわれてきました。

②旭ハラン

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旭ハランは、ハランのなかでも斑がはいっている品種です。葉の先端部分が緑色から白色へのグラデーションになっています。ハランのなかでは耐寒性が強く模様も美しいので、冬の庭に彩りを添える植物としても人気です。

③一文字

一文字は品種名のとおり、縦方向にクリーム色の筋状に斑がはいる品種です。斑入り品種は、きれいな斑を楽しむために日陰で管理し、肥料もひかえめに与えることをおすすめします。

④星月夜(天の川)

星月夜(天の川)は、名前のとおり星をちらしたような斑(星斑)がはいっている品種です。小さく繊細な斑で人気があります。ほかのハランにくらべて背丈は低く、葉の大きさも小さめなのが特徴です。

ハランの育て方①時期

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 4月~6月、9月~10月
花が咲く時期/開花時期 3月~5月

栽培カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け・植え替え
開花期
肥料
成長期

おすすめの栽培時期と理由

ハランの栽培を始める時期は、4月頃がよいでしょう。成長期にはいるため根がしっかりはって、新芽も出て元気な株に育ちやすいです。真夏になると葉焼けをおこさないように直射日光をさけたり、冬場は寒害をうけないように室内に取り込んだりと季節ごとの管理も必要になります。

ハランの育て方①準備

苗選び

ハランは園芸店やホームセンター、通販などで入手できます。葉につやがあって、しおれたり枯れたりしていない丈夫な株を選んでください。病害虫の被害がないかどうかもチェックしましょう。

用土選び

ハランを育てる用土は、水はけのよいものを選んでください。鉢植えの場合は市販されている草花用の培養土や、赤玉土6:腐葉土4で配合した土をつかうとよいでしょう。地植えの場合は、植えつけをする1週間ほど前に腐葉土を混ぜ込んでおきます。

鉢・プランター

植え付ける鉢は一般的な普通鉢(標準鉢)を準備します。プランターに株をならべて植える場合は、株同士に50cmほどの間隔をあけて植えてください。ハランは0℃以下にならない地域では戸外で冬越しできるので、地植えにもできます。気温が0℃を下回る地域では、季節ごとに移動して環境をかえやすい鉢植えがよいでしょう。また、ハランは繁殖力がつよいので、鉢植えは増えすぎ防止にもなります。

ハランの育て方②植え方

出典:写真AC

種の場合

ハランは開花後に花をそのままにしておくと、緑色の実がついて種ができます。収穫した種をまく適期は5月です。鉢植えの場合は、種まき用土に植えましょう。種まきをしてから発芽までにかかる期間は2か月ほどです。地植えの場合は、しっかりと発芽するまで雑草に負けないように草むしりをおこなってください。

苗の場合

ポットから苗をとりだして根鉢をくずし、水はけと通気性のよい土に植え付けます。鉢植えにする場合は、鉢底に鉢底石をいれると水はけがよくなりますよ。

ハランの育て方③置き場所

室内で育てる場合

ハランは日陰でもよく育つので、室内で観葉植物として楽しむこともできます。病害虫被害をさけるために、風通しのよい場所で管理してください。

屋外で育てる場合

ハランの葉は、夏の直射日光などがあたると葉焼けをおこしてしまいます。そのため屋外で育てる場合は木陰などを植え付け場所に選ぶとよいでしょう。また0℃以下になると冬越しが難しいので、冬場は霜に当たらないように移動させるなどの工夫が必要です。

ハランの育て方④水やり

植え付け後の水やり

植え付け直後はたっぷりと水やりします。また鉢植えや地植えであっても、土が乾いたらしっかりと水をあたえてください。

季節ごとの水やり

成長期にあたる春~夏は、土が乾いたらたっぷりと水やりしてください。冬のあいだはあまり水を必要としなくなるので乾かし気味に育てるとよいでしょう。

ハランの育て方⑤管理のポイント

肥料

ハランをを植え付けるときには、緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。また、12月~2月のあいだには有機質肥料をほどこします。斑入りのハランは肥料が多すぎると斑がなくなってしまうことがあるので気をつけてください。

病害虫対策

ハランがかかりやすい病気には円星病があります。円星病は、病斑をそのままにしておくと株を枯らしてしまう病気なので、見つけたらすぐに葉ごと取り除きましょう。予防で土の中が蒸れないようにするのも大切です。害虫はカイガラムシが発生することがあります。カイガラムシは葉裏などにつくため見つけにくいですが、株の養分を吸いとるのですぐに殺虫剤または捕殺して駆除してください。

ハランの詳しい育て方

植え替え

ハランはずっと同じ鉢に植えたままにしていると根がまわって株も混みあってきます。そのため、2年に1回は鉢の植え替えをしましょう。適期は4月~6月、9月~10月です。根鉢をくずして、ひと回り大きい鉢に植え替えてください。

剪定

ハランの葉が混みあったり地面に垂れ下がったりしていたら、風通しをよくするために剪定してください。また枯れた葉や傷んだ葉も切り落とします。

増やし方

ハランは花後にできる種を収穫してまくこともできますが、株分けで増やす方法が一般的です。植え替えすると同時に、株分けもおこなうとよいでしょう。株分けの方法は、葉を数枚つけた状態でハサミをつかって株を分けてください。あとは植え付けとおなじ手順で植えたら株分けの完了です。

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