カイガラムシを退治する時期は?
カイガラムシは甘い蜜のような液を排泄し、そこにアリやアブラムシが寄り集まって来ます。樹木の幹をアリが登っていたり、観葉植物の葉がベタベタしていたら、カイガラムシに要注意です。他にも庭木の葉に黒い粉状の物が付いていたら、すす病かもしれません。すす病もカイガラムシの影響が考えられるので、周囲をよく確認しましょう。
タイミングが重要
観葉植物は見つけたらすぐ退治
観葉植物は季節を問わず、カイガラムシの発生を確認したらすぐに駆除しましょう。暖かな部屋では、休眠せず増え続けてしまいます。なるべく早く他の植物と隔離して、駆除します。新しい観葉植物を迎えるときにも、葉裏までよく見て被害を広げないようにしましょう。
花木・果樹は冬がおすすめ
農薬散布による薬害で、植物の成長へのダメージも心配されます。植物の休眠期に当たる冬は、新芽やつぼみを傷める心配もないので、おすすめの時期です。落葉樹は葉が落ちて、散布作業も楽にできますね。
事前に天気予報を確認
屋外での散布では、天気予報の確認が欠かせません。薄曇りの日が続くタイミングを見計らって散布しましょう。せっかく散布しても雨で流れてしまったら、効果も半減してしまいます。また風の強い日は定着しづらいだけでなく、田畑やペットなど周囲への配慮も必要です。散布中は風上に立ち、終わったら必ず洗剤で手洗いをしてよく洗い流しましょう。
カイガラムシの処理方法を解説
プロトリーフチャンネルより「ウンベラータのカイガラムシ駆除その1」
プロトリーフチャンネルより「ウンベラータのカイガラムシ駆除その2」
上の動画は、観葉植物フィカス ウンベラータについたカイガラムシを駆除する方法を解説しています。カイガラムシのついた枝に袋を被せ、薬剤を噴霧しています。袋の中で薬剤を散布することで、びっしりついたカイガラムシも確実に取り除ける効果的な方法です。
用意するもの
- 農薬から防護するもの ゴーグル、マスク、手袋、エプロン など
- 農薬散布用の噴霧器 よく洗ってから使用する
- 薬剤 必要に応じて計量する
- ハケ・ブラシ類 カイガラムシを剥ぎ落とすため
- 雑巾 葉や細い枝をこすって落とすため
- 新聞紙やビニール袋 作業後に全てを回収するため
- 中性洗剤 手や顔を洗い流します
手順①カイガラムシを落とす
大量の場合はハケやブラシでゴシゴシとこすって落とします。繊細な枝葉に付いたカイガラムシは、布や綿棒などを利用して落とします。作業前に新聞紙を広げて、落ちたカイガラムシも回収できるようにしましょう。動かせるサイズの観葉植物は根鉢をビニール袋に入れて、シャワーをかけて洗い流す方法もあります。
手順②薬剤を散布
カイガラムシの発生した樹木の種類や使用量に合わせて、スプレータイプの薬剤や適量に希釈した噴霧器を用意します。カイガラムシの発生した葉の表と裏、枝や幹に、全体がしっとりするぐらい、まんべんなく散布してください。動画でご紹介した、袋をかぶせる方法もおすすめです。
手順③後片付け
室内でも屋外で実施する場合でも、下に落ちたカイガラムシを全て回収して、燃やせるゴミに出します。散布後はしっかり手洗いうがいをして、肌や服に付着した農薬は洗剤でよく洗い流しましょう。使用した噴霧器やスプレー容器も洗剤でよく洗い、天日干ししてください。
カイガラムシを予防するには?
カイガラムシの予防には農薬以外にもできることがあります。カイガラムシの好む環境を作らない、植物の持つ免疫力を上げる、重要なポイントはこの2点です。大切な植物が害虫にやられてしまう前に、生育環境を見直してみましょう。
予防法①剪定で日当たりよく
剪定で枝葉を間引いて、全体に日当たりよく風通しよく整えましょう。夏の蒸れも予防して、カイガラムシの発生に気付きやすくなります。剪定の時期は、春と秋がおすすめです。うす暗くて風通しの悪いところを好む害虫に、剪定はとても効果があります。
予防法②肥料で栄養補給
植物を丈夫に育てるためには、果樹だけでなく庭木にも定期的に肥料をあげましょう。春と秋に油粕などの有機質肥料を撒くのがおすすめです。有機質肥料には、微生物の働きで土質をよくする効果もあります。鉢植えの植物は根詰まりしやすいので、数年に1度植え替えを行い、栄養を補給して丈夫な株に育てましょう。
まとめ
薬の効きづらいカイガラムシは、気づくとびっしり!増えていて、駆除にも手間が掛かってしまいます。薬剤散布と併せて、春と秋の剪定と肥料やりで丈夫な株に育てましょう。大切な植物を害虫から守って、花と緑のある暮らしを楽しみたいですね。
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出典 Unsplash