毛虫の駆除方法まとめ！庭木や葉っぱについた毛虫対策をご紹介

毛虫はおもに蛾の幼虫です。幼虫は体中にトゲがあり、有毒のものと無毒のものがあります。植物や庭木の葉っぱを大量発生した集団で食害し、ときには枯らしてしまう害虫です。葉っぱの裏側に蛾が卵を産むことが多いため、こまめにチェックするのも大量発生の防止につながります。

毛虫の発生時期は、蛾の種類や植物の生息地、地域の寒暖差などによって多少の違いはありますが、年に1回発生する害虫と、2回発生するものに大きく分けられます。冬に発生するものほぼなく、春や秋に大量発生する傾向が強いです。蛾の幼虫のエサとなる植物の成長期にあわせて蛾が卵を産むからです。卵の状態を発見できれば大量発生の防止になります。

農作物など口に入る可能性や周囲への影響から、安全なやり方で害虫駆除をしたい場合におすすめなのが、無農薬の害虫対策です。家にある洗剤、酢、タバスコなど人間が口にするときに洗い落とせるものを使って対策できます。木酢液や竹酢液も安全に使える素材です。成虫に罠を仕掛けるのも防止になります。

家庭にある食用の酢を使ってスプレー用液を作り、対策しましょう。酢の種類は、リンゴ酢のように味や香りが加工されているものよりも、より香りの強い一般的な穀物酢や米酢がおすすめです。直接毛虫にかける場合は水で3倍に薄めてスプレーします。あまり濃すぎると植物を傷める原因になります。酢で毛虫の予防対策する場合は、雨期は20倍～30倍、乾期は500倍～1000倍に薄めたものを使用しましょう。

毛虫には、水をはじく撥水（はっすい）効果をもつものがいます。この場合は中性の台所用洗剤や、石鹸水洗剤を混ぜると効果があります。洗剤の原液を植物に直接かけると枯れてしまうことがあるため、毛虫を取り除いた後、毛虫に直接洗剤をスプレーしましょう。とくに、幼虫は集団で食害することが多いので、葉ごと切り取って洗剤をスプレーするやり方が、一気に駆除ができて効率的です。

木酢液や竹酢液は、木や竹を焼くときに出る煙を冷やして液体にしたものです。茶色くて焦げくさい臭いがします。およそ500倍～1000倍に薄めて使用しますが、希釈率は種類にもよって異なるため説明書をよく読みましょう。直接毛虫にかけて駆除するというよりは、木酢液や竹酢液の臭いで毛虫や害虫を寄せつけないという使用の仕方がぴったりです。

タバスコを50倍～100倍に水で薄めてスプレーしてください。毛虫にタバスコスプレーをかけると、即死はしないものの動かなくなるようです。タバスコの代わりに唐辛子を焼酎やウォッカなど強い酒に漬けて、2週間ほど寝かせたものも有効です。沖縄の調味料に、コーレーグースーという島トウガラシの辛い泡盛漬けがあり、同様の効果が期待できます。

にんにくには、アリシンという脂溶性の成分が含まれています。切ったりすったりしたときに出る強力な臭いはアリシンが原因です。人間でも、肌の弱い方が触れるとかぶれることがあるほど強い抗菌作用が特徴です。すったり刻んだりしたにんにくをアルコールに溶かし込んでスプレーすると、強い臭いで毛虫の忌避剤として活躍します。

牛乳には乳脂肪が多く含まれており、毛虫にスプレーした場合、脂の膜で呼吸ができなくなり窒息死、あるいは動けなくなります。低脂肪の牛乳よりも高脂肪の牛乳のほうがより効果的です。牛乳をかけたまま植物を放置すると、植物の種類によっては傷む場合があるため、毛虫の駆除ができたら水をかけて洗い流すのがおすすめです。

罠をしかけて毛虫を捕殺する駆除の仕方はありませんが、成虫の蛾に対しての罠をしかけ、間接的に毛虫の発生を防止するやり方はあります。フェロモントラップという罠で、メスの蛾のフェロモンに似た成分を畑や鉢にしかけ、オスの蛾をおびき寄せます。畑や鉢はメスの蛾のフェロモンに似た成分だらけで本物のメスの蛾にオスが出会えず、交尾ができない結果、産卵数を減らすことが可能です。

毛虫の種類によっては、お尻の部分に触れると自ら落下して逃げようとするものがいます。この種類の毛虫の場合は、地面に落下させずにいらなくなったペットボトルでキャッチしましょう。お尻を刺激するだけで自分からペットボトルへ落ちるため、あとは蓋をして捕殺します。地面に落下した場合はピンセットや使わなくなった割りばしなどでひろって、焼く、燃えないゴミに出すなどしてください。