パキラが枯れる原因⑧根の肥料焼け
元気に育てるための肥料も、やり方を間違えると肥料焼けを起こして枯れる原因になってしまいます。肥料焼けとは、多すぎる肥料を薄めようと水分を排出することで、根が傷ついて株が弱くなり、枯れてしまうことです。
パキラの肥料には緩効性の置き肥がよいでしょう。与える回数も5月~9月ごろに1、2回だけにして、冬の休眠期には必要ありません。一度肥料焼けしてしまうと再生するのは難しいので、用量を守ることが大切です。
パキラが枯れる原因⑨病気・害虫
病気をしにくいパキラでも、害虫による病気などで枯れてしまうこともあります。害虫は早期発見して駆除することが大事です。パキラにつきやすい主な害虫を紹介します。
葉が白っぽくなるハダニ
ハダニが発生すると葉の色が悪くなっていきます。乾燥した場所で発生しやすく、葉が全体的に白っぽくなってしまうので注意が必要です。見つけたら早めに対処するようにしましょう。
ハダニはとても小さく、見つけにくいかもしれません。葉の裏側につくことが多いので葉の退色が見られたらチェックしてみましょう。濡らした布で拭き取って、殺ダニ剤をかけるのが効果的です。日頃から霧吹きなどで葉に水をかけておくと予防できます。
新芽を食害するアブラムシ
アブラムシは春先に群れになって発生し、若葉を食害します。繁殖力が強いだけでなく、すす病のようなほかの病気や害虫などの二次被害も生むので、しっかりと駆除しなければなりません。
駆除するには、水圧で洗い流したり、濡らした布で拭き取ったり、牛乳スプレーで窒息させたりする方法などがあります。根もとにアルミ箔を置いておくと、反射光が苦手なアブラムシを予防することができます。
風通しが悪いと発生するコナカイガラムシ
コナカイガラムシは株そのものを弱らせるだけでなく、まわりの植物にまで伝染して危害を与えるので注意が必要です。葉の付け根など風通しの悪いところに小さな虫が寄生し、白いかたまりがたくさんつきます。
カイガラムシの排泄物から病気が発生することもあるので、見つけたらすぐに割りばしや歯ブラシなどの細い棒で取り除きましょう。駆除したカイガラムシや使った棒などをきちんと処分することで二次感染を防げます。
どんどん増えるすコバエ
コバエはいったん発生すると土に卵を産んで繁殖します。掃除機で飛んでいるコバエを吸い取ることもできますが、土に産み付けられた卵の駆除のためには表土を入れかえなければなりません。
表面の土を入れかえる際は、有機質の腐葉土ではなく、無機質の赤玉土などを使用するようにしましょう。コバエの予防としては、受け皿に水をためないようにしたり、土を乾かし気味にしたりすることができます。
樹液に集まるアリ
パキラの樹液を求めて、アリが集まることもよくあります。土の中に巣をつくることも少なくないので、見つけたら殺虫剤でしっかりと駆除しましょう。
パキラが元気ないときの再生・復活方法
葉が下を向くときの再生・復活方法
日光不足で間延びしたら茎を切る剪定が必要
パキラの葉が下を向く原因の1つに日光不足が考えられます。日光が足りないと、茎がヒョロヒョロと伸びて葉が先端にしかつかず、葉の重みで垂れ下がってしまうのです。直射日光は避けながら日照不足を解消しましょう。
茎が伸びて葉が垂れ下がっている場合は、茎を切る剪定で樹形を整える必要があります。パキラは樹勢が強く、茎を切るとその下から芽を出して再生するので、形を整えることを意識しながら切るようにしましょう。
水不足のときは水に浸けこむ
水が不足しているときも、葉が下を向いてしおれるので、元気ないのがわかります。その場合は鉢が浸かるサイズのバケツに水を張って、鉢ごと水に浸けて1時間ほど放置します。すぐに水が上がって復活するようであれば、根詰まりの可能性もあり、その場合は植え替えが必要です。
葉が丸まるときの再生・復活方法
葉が丸まるのは、パキラの置き場所が乾燥しているせいかもしれまん。表土が乾いてきたら、水やりは鉢底から流れるまでたっぷりとするようにしましょう。また、霧吹きなどで葉に水を吹きかけて湿度を保つようにします。
変色するときの再生・復活方法
パキラは5℃以下の温度では枯れてしまう恐れがあります。冬に管理している場所の温度が寒すぎると、葉が黄色く変色して再生できない場合もあるので注意が必要です。葉が変色して枯れかかっていても、新芽が出てきていれば復活の可能性があります。
しわしわに縮れるときの再生・復活方法
パキラの葉がしわしわに縮れる理由は、寒さや乾燥、または成長期に何らかの刺激を与えられた可能性もあります。最低でも5℃以上の温度で管理し、しわしわに乾燥するのをさけるために霧吹きで葉水を与えましょう。カーテンなどが葉に当たって刺激しないような場所に置くのも大切です。
しわしわになっている葉も病気ではありませんが、切り落としておくと新しい芽が出てきます。きれいな樹形になるように剪定するとよいでしょう。
葉が落ちるときの再生・復活方法
パキラの葉が落ちる理由は、寒さや日光不足、根腐れ、葉の生え変わりなどが考えられます。葉が落ちるのを防ぐために、冬場は室内で管理し、直射日光の当たらない明るい場所で日光に当てましょう。
水のやりすぎによる根腐れでも葉が落ちるので、注意が必要です。土の乾き具合や季節ごとに水の量を調整しましょう。また、新芽の下の葉が落ちるのは、葉の生え変わりによって古い葉が落ちるだけなので心配ありません。
まとめ
パキラが枯れる原因や元気ないときの対処法について解説してきました。病気しらずともいわれるパキラは、栽培のポイントをおさえるだけで、とても元気に育ちます。よく観察しながら、丈夫な株を育ててくださいね。
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