ハイドロカルチャーにデメリットはある?向いている植物は?

ハイドロカルチャーにデメリットはある?向いている植物は?

ハイドロカルチャーは室内でも育てやすいと評判ですが、デメリットがあるか心配になりますね。土を使わないで育てる、水やりの仕方、植え込み材の使い方や選び方などで戸惑う方もいるでしょう。ハイドロカルチャーのデメリットや向いている植物について解説しています。

記事の目次

  1. 1.土を使わない人気のハイドロカルチャー
  2. 2.植え込み材の特徴と違い
  3. 3.ハイドロカルチャーのデメリットとは?
  4. 4.ハイドロカルチャーに向いているおすすめの観葉植物
  5. 5.デメリットを逆手に取ってハイドロカルチャーを楽しもう

土を使わない人気のハイドロカルチャー

出典:unsplash

ハイドロカルチャーは、土ではなくハイドロプランツボールやハイドロボール、ハイドロコーン、ゼオライドなどを使って植物を水耕栽培することです。土を使わないといっても、防腐剤や肥料も使えます。観葉植物などの苗を鉢に植えて気軽に室内で育てられ、はじめて植物を育てる方にも向いているおすすめの栽培方法です。

ボタニ子

ボタニ子

大型ではないから、部屋の限られたスペースに置けるよ。

ボタ爺

ボタ爺

1人暮らしの狭い室内にもおすすめじゃ。寄せ植えはおしゃれじゃぞ。

水やりが簡単

出典:unsplash

土を使わないで水を含みやすい植え込み材を使用するため、頻繁な水やりの必要はありません。鉢の底から1/5程度の高さに水やりをすれば完了です。4~5日に1回を目安として、植え込み材の表面が乾いたら水やりをします。寒い時期は成長が鈍くなるため、週に1回程度水を与えましょう。

清潔で害虫がわかない

出典:写真AC

植え込み材で土を使わないところや肥料が少ない点から、ハイドロカルチャーでは害虫がわきにくく水質もきれいな状態に保てます。土と違い、植え込み材が汚れを吸着したり、ザルに入れて繰り返し水洗いをしたりする使い方ができるため清潔な環境をつくりやすいです。

ボタニ子

ボタニ子

土を使わないと虫がつきにくいのね。虫が苦手な人におすすめだね。

土よりも軽い

出典:写真AC

ハイドロカルチャーに使われる植え込み材は、土よりも軽く移動が楽です。ザルで洗うと水に浮くものもあります。持ち運びがしやすくて室内のいろいろな場所に置けるうえに、高い所にも飾りやすいでしょう。また土と違い、汚れたら繰り返し洗って使えるものが多いですが、軽いため洗いやすいですよ。
 

植え込み材の特徴と違い

出典:写真AC

ㇾカトンやゼオライト

植え込み材の原材料で入手しやすく初心者でも使いやすいものに、発泡煉石(レカトン)と天然鉱石(ゼオライト)があります。発泡煉石はハイドロプランツボール・ハイドロボール・ハイドロコーンなどで、もともとレカトンという建築素材でした。粘土を粒状に丸めて高い温度で焼いたもので、穴が空いているため通気性も保水性もよいのが特徴です。

出典:写真AC

天然鉱石は噴火活動でできた鉱物のゼオライトで、砂状に色付けされたものはカラーサンドとも呼ばれます。穴が空き通気性がよく、有害物質を吸着する機能とイオン交換機能で水質を清潔に保てるのが特徴です。

初心者向けの植え込み材の特徴と違い

  • ハイドロプランツボール・ハイドロボール・ハイドロコーン(レカトン)
    ・茶褐色で大きさが小粒・中粒・大粒の3種類がある
    ・内部に空気を含み、表面に水分を保つ
    ・植物の根を活性化する
  • ゼオライト(カラーサンド)
    ・白や黒などさまざまなカラーがある。砂状の小粒~大粒
    ・色付きの場合は、違う色や大きさのものを組み合わせておしゃれさを演出
    ・陽イオンを吸着して水を浄化し、根腐れを防止できる

そのほかの材質

Photo byulleo

そのほかの植え込み材には抗菌や浄化作用、脱臭などの効果がある木炭、植物の栄養剤が含まれていて水を含ませると膨らむ吸水ポリマー、さらに隙間に水や空気を含みやすいビー玉などがあります。これらを使うのは、初心者には難しいかもしれません。ハイドロカルチャーを育て慣れてからのほうがおすすめです。

その他の植え込み材の特徴と違い

  • 木炭
    • 黒。細かく砕いた粒状
    • 空気中の有害物質を吸着して、植物の防虫や抗菌をし、水を清潔に保つ効果がある
  • 吸水ポリマー(ゼリー)
    • カラーはさまざま。100均で入手可能
    • 水を吸うとビー玉くらいの大きさに膨らむ。栄養剤が含まれているものも
    • カラーサンドやビー玉と使い、インテリアに合わせてカラフルにできる
  • ビー玉
    • 透明、100均で入手可能。
    • ビー玉同士の隙間に水や空気をよく含むため、ハイドロカルチャーに使用できる
    • カラーサンドや吸水ポリマーと合わせて見栄えをよくする

ハイドロカルチャーのデメリットとは?

出典:unsplash

初心者でも育てやすいイメージが湧くかもしれませんが、ハイドロカルチャーには枯れる、苗が弱弱しくなってしまうなどのデメリットもあります。土を使わないことで起こりやすいこと、肥料や防腐剤などの使い方、大きくなったらどのようにしたらよいかなど、適切に対処できるようにしましょう。

デメリット①枯れる

Photo byTanteTati

ハイドロカルチャーの植物が枯れる原因は、水やりのし過ぎか、水が不足しているかのどちらかです。水やりのし過ぎの場合は水を与えるまで十分な間隔を置いていないこと、もしくは表面が乾いていても植え込み材の中に十分な水があるのに水やりをしていることが原因です。反対に不足しているのは、鉢の端から水を入れるだけで中心部に水分が行き渡っていないことが考えられます。

枯れる原因が分かる目安は?

  • 水やりのし過ぎ…植物が頭を垂れる形で枯れる・根の部分がブヨブヨして枯れる(根腐れ)
  • 水不足…葉の先から枯れる。葉が黄色く変色してしおれたようになる

枯れるのを解決する方法は?

  • 水やりのし過ぎ…中が乾燥するまで水やりをしない・それでも解決しない場合は植え替えが必要
  • 水不足…内部に浸透するまで水やりをして日陰で休ませる

根腐れを防止するには

出典:unsplash

根腐れを防止するには、底に防腐剤を敷く、中を乾燥させることが大事です。しかし水を多く含んだ状態では老廃物も溜まった状態で、防腐剤があっても根腐れを起こしやすくなります。植え込み材は土と違い、植物から出た老廃物を分解できません。鉢から出して植え込み材をよく洗い、内部をきれいにして干してから使います。難しい場合は枯れた根を切ってから、新しい植え込み材と防腐剤を入れ直しましょう。

デメリット②直射日光がさす場所には置けない

Photo bydapictures_team

直射日光がさす場所にハイドロカルチャーを置くと、日にあたったところが葉焼けして枯れてしまうおそれがあります。また植え込み材にハイドロボールやハイドロコーンなどを使った場合、日光で劣化する可能性も考えられます。

ボタニ子

ボタニ子

カーテン越しの半日陰くらいの明るさがベストだから、やっぱり観葉植物はハイドロカルチャーに向いている植物といえるね。

デメリット③価格が高い

Photo bynattanan23

土から育てる観葉植物などと比較して、ハイドロカルチャー用の苗は価格が高くなりがちです。植え込み材などの資材は土よりも費用がかかります。土を使わない水耕栽培に植え替えするための作業が、コストにはね返ることもあるでしょう。

ハイドロカルチャーに向いている植物の種類が少ない

出典:Unsplash

ハイドロカルチャーに向いている植物は、ある程度限られることがあります。日向に置けない、大きく育てにくいなどの理由から、大型になりにくく日陰でも育つものでないと難しいです。これらの条件をクリアした観葉植物から探すのがおすすめです。

ボタニ子

ボタニ子

ハイドロカルチャーに向いている植物にサボテンや多肉植物も挙げられるけど、初心者には難易度が高めだよ。

ボタ爺

ボタ爺

つまり上級者には、多肉植物やサボテンは向いている植物といえるな。寄せ植えはやりがいがありそうじゃの。

次のページ

ハイドロカルチャーに向いているおすすめの観葉植物

関連記事

Article Ranking