スナックパインの作り方
フルーツとして栽培されているパイナップルには、小さな果実をもぎ取って食べる種類のパイナップルがあります。これがスナックパインです。
スナックパインの作り方①土
スナックパインの土も、一般的な食用のパイナップルの土と同じく砂質の土を選びます。手に入りやすい赤沼土に腐葉土を混ぜ、水はけのよい状態にすれば、芽や葉の育ち方も果実の実り方もよくなります。
スナックパインの作り方②鉢植え
スナックパインの果実は一般的なパイナップルよりも小ぶりですが、実り方のスピードは一般的なパイナップルと同じです。そのため、植え付けから1~2度は冬越しをしなければならないので、移動に便利な鉢植えでの栽培が一般的です。
スナックパインの作り方③植え方
スナックパインの植え方には、苗植えとヘタ(頭)植えの2種類があります。苗が手に入る場合は苗植えのほうが収穫時期も早くなるのですが、スナックパインの苗はなかなか手に入りません。そこで食用として購入したスナックパインのヘタを使ったヘタ植えのほうが人気です。
スナックパインの作り方④植え付けの時期
スナックパインの植え付けは、4月~6月がおすすめです。気温が25℃~35℃になると生育スピードが上がるので、生育に適した時期に合わせて植え付けをするのがポイントです。なお肥料がなくても十分成長しますが、果実の実り方や収穫後の増やし方を重視するなら、気温が20℃以上となる4月~9月に根元に化成肥料を入れるのがおすすめです。
スナックパインの作り方⑤肥料
スナックパインの果実の作り方は、一般的な種類のパイナップルの果実の作り方と同じなので、土の状態に関係なく果実が収穫できるまで育てることができます。ただし質のよい果実の作り方を目指すのであれば、化成肥料を使うことをおすすめします。なお肥料を入れる際には、気温が20℃以上となる4月~9月を目安にするとよいです。
スナックパインの作り方⑥挿し木
スナックパインの増やし方の基本も挿し木になります。挿し木は実のついた茎から作るのですが、大きな実をつけた茎を挿し木に使うと、挿し木から生える新芽や葉も大きく育ちます。そのため太い茎と大きな果実を育てることが、良い挿し木の作り方のポイントになります。
スナックパインの作り方⑦冬越し
スナックパインの冬越しも、寒さ対策がポイントになります。冬でも1日の平均気温が20℃以上ある場合は、鉢植えでもベランダや庭など屋外で栽培していても冬越しします。ただし気温が20℃以下になる場合は、室内の日当たりのよい場所に移動して冬越しさせます。基本的に室内の温度を15℃以上にキープできれば、寒さが厳しい地域でも冬越しします。なお室内での冬越しのコツは、段ボールを使うことです。鉢の上から段ボールをかぶせると中の温度が上がるので、寒さが気になる地域でもうまく冬越しができます。
スナックパインの作り方⑧収穫時期
スナックパインの収穫時期は、生育環境によって違いがあります。植え付けしてからの葉の枚数が40~50枚になると、約1年で花が咲きます。花が咲き終わると茎の先端に実がなりますので、植え付けから平均2年で収穫時期を迎えます。
観葉植物として人気の姫パイナップルの育て方
観賞用として楽しむ種類のパイナップルの中には、「姫パイン」と呼ばれる種類のパイナップルがあります。パイナップルの産地である沖縄県では、空港の土産物品店で姫パインの苗が販売されていることもあります。そこで観賞用として人気の姫パインの育て方や増やし方のポイントを紹介します。
姫パイナップルはあくまでも観葉植物として育てる
姫パインは、ミニパインと呼ばれることもある植物です。パイナップルの種類のひとつですので果実もできますが、果実を食べることはできません。そのため姫パインは、観葉植物としてのパイナップルのことをいいます。
姫パインの植え付けの時期
姫パインは、通常果実がついたままの挿し木の状態で販売されています。植え付けの時期は果実がしぼんでからとなるので、それまでの間は観賞用として楽しんでください。ただし気温が15℃以下の状態だと、根茎そのものがダメになってしまうので、観賞用として楽しむ間も温度の管理には気を付けてください。
姫パイナップルの育て方①鉢植え
姫パインは観葉植物なので、育て方の基本は鉢植えです。鉢植えのサイズは姫パインの挿し木のサイズで選びます。なお姫パインもパイナップルと種類は同じなので、水はけのよい土を好みます。そのため姫パインの鉢植えには、化粧鉢やプラスシック鉢ではなく素焼き鉢がおすすめです。
姫パイナップルの育て方②土
姫パインの場合も、赤沼土を使うのがおすすめです。なお沖縄のパイナップル畑でよく使われる赤土も、姫パインの栽培に適している土です。
姫パイナップルの育て方③植え方
姫パインの植え方は、土の中に根茎が埋まるようにするのがコツです。観賞用として販売されているため、長い茎に果実がついたままの状態で販売されています。そのため茎が鉢の中でまっすぐに立つように、ねじり込むイメージで土の中に埋めていくのがうまく植え付けるコツです。
姫パイナップルの育て方④増やし方
姫パインの増やし方も、一般的なパイナップルと同じく挿し木が基本です。ただし増やすための挿し木は、先端に果実がついた状態でなければなりません。姫パインは早ければ植え付けした翌年には実がなるので、増やす場合には実のついた茎をカットとし、実が枯れたら挿し木として鉢植えするのが一般的な増やし方です。
姫パイナップルの育て方⑤冬越し
姫パインは観葉植物として栽培する種類のパイナップルなので、基本的には屋内での栽培となります。室温が15℃以下にならないように注意すれば、問題なく冬越しします。なおベランダや庭で栽培する場合は、気温が15℃以下になる前に屋内に移動させれば冬越しします。
姫パイナップルの育て方⑥芽や葉の生え方
姫パインの新芽や葉の生え方は、食用のパイナップルの生え方と同じです。ただ食用のパイナップルの生え方よりもややスピードが速いので、植え付けから間もなくすると新芽が生えてきます。新芽が生えると根茎から葉が生えてきますので、葉の生え方を見ながら鉢のサイズを大きくしていきます。
最後に
パイナップルにはいろいろな種類がるので、食用としても観賞用としても楽しめます。また南国フルーツとして有名なパイナップルですが、温度管理をすれば冬の寒さが厳しい地域でも栽培することができます。病害虫の心配も少なく初心者でも育てやすい植物なので、収穫が楽しめる植物として栽培にチャレンジしてみてはいかがですか?
出典:写真AC