アボカドオイルはどんなオイル?
「森のバター」と呼ばれるアボカドを搾って取り出した、アボカドオイルを知っていますか?生で食べても栄養価の高いアボカドの実を低温圧搾法で搾りだすオイルには、原料となっているアボカド本来の栄養素が豊富に含まれます。美容面での効果もありますが、生活習慣病などを予防する効果もあり、男女を問わず口にしたいオイルですよ。今回はアボカドオイルについて、栄養成分や使い方、オリーブオイルとの比較などをご紹介していきます。
アボカドオイルの分類
アボカドオイルは油の中でも「オメガ9系脂肪酸(オメガ9)」に分類される油で「オメガ9」には「オレイン酸」という成分が豊富に含まれます。他には「オメガ3系脂肪酸」や「オメガ6系脂肪酸」などの分類があります。
ボタニ子
「オメガ◯系脂肪酸」ってよく耳にするけど、普通の「サラダ油」もどれかに分類されるの?
ボタ爺
一般的にサラダ油と呼ばれる油は「オメガ6」に分類される油のことじゃよ。紅花油、キャノーラ油、ごま油なんかもそうじゃな。
ボタニ子
どれも食品売り場なんかでよく見かける油ばかりだね!
コンビニのお弁当やファーストフード店などでも使われるオメガ6の油に比べて、オメガ9に分類されるアボカドオイルなどは、意識していなければ口に入りずらい油なのです。
アボカドオイルに含まれる成分
生活習慣病の予防などに効果のある「オレイン酸」という成分の他に、体の細胞を助ける働きをするビタミン群やミネラルといった成分が含まれます。効率よく栄養成分を体に取り入れるには、含まれる栄養素が壊れにくい「低温圧搾法(コールドプレス)」で搾られたオイルがおすすめです。
低温圧搾法(コールドプレス)とは?
原料の果実や種子から油を取り出すときの方法です。他に「高温圧搾法」や加熱、溶剤を使った油分の抽出方法があります。低温圧搾法は原料をゆっくりとすりつぶし油分を取り出すので、原料本来の栄養素が残りやすく、高温圧搾法の場合は、時間短縮のため一気に強力な圧力をかけるので熱が発生して、栄養素が失われやすくなります。
アボカドオイルの効能・効果
オレイン酸を豊富に含んだアボカドオイルは、血液の中の「悪玉(LDL)コレステロール」を減らして、「善玉(HDL)コレステロール」を保ってくれる効能があり、生活習慣病の予防や改善が期待できます。もうひとつ、オレイン酸は腸の動きを活発にするので、便秘の解消にも効果があります。
ボタニ子
悪玉コレステロールが減ることで「動脈硬化」の予防や改善、「ダイエット」にも繋がるよ!オレイン酸には血液をサラサラにする効果があるんだ!
ボタ爺
体の中に入っても、酸化がしずらく体に貯まりずらいオイルなんじゃよ。
さらに、細胞を攻撃して肌の衰えや、がんの原因にもなる「活性酸素」から守ってくれる、ビタミンEが豊富に含まれるので、肌を元気に保ち、体の内側からしっかりケアをしてくれるオイルと言えますね。
アボカドオイルの使い方
「アボカドオイルは普段通りの油の使い方で大丈夫?」という疑問が出てきますよね。ここから、どんな使い方があって、どのくらいの量を取ると効果があるのかを見ていきましょう。体にいいアボカドオイルですが、油には変わりはないので、取りすぎに注意が必要ですよ。必要量を知って普段使っている油とのバランスをとりましょう。
そのまま飲む
おすすめアボカドオイル
★あす楽送料無料★5倍ポイント還元中【お得な送料無料!選べる2本セット】アボカドオイル(エキストラバージンオイル)250ml×2本【BKD_d19】
参考価格: 3,990円
調理だけではなく、そのままでも飲めるのがアボカドオイルのよさでもあります。味は買うものによってそれぞれ異なりますが、アボカドの風味とまろやかなコクを感じられ、青臭さもあまりないのが特徴です。オイル自体を口にする場合は1日大さじ1杯(15ml)くらいが最適です。
調理に使う
高温の調理に強いのも特徴です。油を熱して、煙が出てくる温度を「発煙点」と呼びますが、アボカドオイルの発煙点は250℃〜255℃と高く、オメガ9の中でもとても酸化しずらいオイルです。炒めものから揚げ物まで幅広い調理法に使えます。
ボタ爺
他の種類の油とバランスよく取るのがポイントじゃ。
肌に塗る
アボカドオイル 250ml キャリアオイル
参考価格: 2,160円
アボカドオイルには肌の油分を保って、乾燥肌にうるおいを与えるのにも効果的です。さらに活性酸素を抑える効能をもつので肌の老化を抑える働きを期待できます。しかし、肌に使うときはスキンケア専用の美容用のオイルを選び、食用は避けるのがベストです。
アボカドオイルとオリーブオイルの比較
オリーブオイルは比較的、購入しやすいですよね。ここから、アボカドオイルと比べるとどんな違いがあるのかを見ていきましょう。精製度や商品によっても、含まれる栄養成分が変わってきますが、どちらも低温圧搾法で1番初めに搾り出された「エキストラ・バージンオイル」で比べています。
成分で比較
どちらのオイルも、「オメガ9」に分類されオレイン酸を豊富に含みます。含まれるビタミンやミネラルの成分にもほとんど違いがないのですが、低音圧搾法で一番搾りのオイルとして比べると、もとの栄養分が高いアボカドオイルの方が抗酸化作用の働きがあるビタミンEを豊富に含み、オリーブオイルよりも効果が期待できます。
効能・効果で比較
どちらのオイルも血液をサラサラにする働きがあります。生活習慣病の予防、改善や、便秘解消、美容によい効果がありますが、気をつけたいのは、オイルが合わない場合どちらのオイルもお腹がゆるくなることがあるので、加熱せず口にする場合は少量から初めて、様子を見ましょう。
使い方で比較
2つのオイルを比べた場合、どちらも果実本来の風味を感じますが、オリーブオイルには「辛味」や「苦味」を感じるのに対して、アボカドオイルには「辛味」「苦味」などのクセがなくまろやかです。そして、加熱した際の酸化量はアボカドオイルの方が少なく、栄養素が損なわれにくいのです。
アボカドオイルを購入する際の注意点
オイル中の栄養素を最大限に取り入れるためにも、売り場でアボカドオイルを買うときに気をつけたいことを見てみましょう。ひとつは、栄養素を一番残している「低温圧搾法」と表記されているかです。また、商品のパッケージなどに注意すると、さらに体に優しい物を選ぶことができますよ。
ボトルの遮光性
オイルは、空気や日光、光にさらされることで酸化が進みます。選ぶときにはアボカドオイルを詰めてあるボトルが透明ではなく、茶色や濃い緑色で光を遮る効果があるかも大事です。オイルがボトルに詰められ商品として並ぶ間も、遮光性のあるボトルが使われていることでオイルの品質が守られます。
ボタニ子
空気や光にさらすとオイルが変質しやすくなるよ!変質したオイルは体にも悪影響!
有機JAS認証マーク
「有機JASマークは」原料の95%が化学肥料などを使われずに育った無農薬のものであること、加工の工程でも化学薬品などが使われていないなど、専門機関によって厳しい審査をクリアしたものだけがつけられるマークです。輸入されているものも、日本の基準で審査が行われています。化学的な薬品が使われていないという信頼にもつながるので、より健康によいアボカドオイル選ぶためにも、チェックをしてみてくださいね。
目的にあったオイルを購入する
美容用のオイルと食用のオイルでは、精製方法や含まれる成分が違ってきます。美容の目的で食用のものを肌に使い続けてしまうと、オイル中に残っている食物繊維などが毛穴に残り炎症を起こしたり、長時間日光などにさらされてオイルが酸化し肌を痛める恐れもあるので、アボカドオイルは目的別のものを購入するのがおすすめです。
まとめ
コンビニのお弁当、ファーストフードなど身の回りでよく使われる油には、家庭でも使われるオメガ6系のサラダ油などが多く、意識しなければオメガ9系に分類されるアボカドオイルなどは口に入りずらくなります。血液をサラサラにしたり、肌の若々しさを保ってくれるオイルもバランスよく取り入れたいですね。生のアボカドを毎日食べることは難しいかもしれません。加熱調理をしなくても、1日に大さじ1杯のアボカドオイルなら手軽で続けやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
出典:写真AC