植え付けと管理
水耕栽培で発根させたら、植木鉢や畑へ移植して管理を行います。栽培期間の長い植物なので根気が必要です。
鉢植えがおすすめ
ブラジル原産のパイナップルは、耐暑性は非常に高いものの寒さはあまり得意ではありません。沖縄など冬も気温が下がりにくい地域であれば畑など外に植えることも可能ですが、それ以外の地域は鉢植えで管理し、寒い日は室内にいれておくことをおすすめします。
植え付けのタイミング
根が1~2cmほどの長さになったら、土へ植えるとよいでしょう。もっと伸びてしまった場合も問題はありません。
植え付けの方法
用意する鉢は、はじめのうちはヘタの大きさに合ったものがよいでしょう。成長に合わせて大きな鉢に植え替えていくのが理想です。最終的には8号鉢程度、直径およそ24cmほどの大きさが必要です。鉢の底には水はけを確保するための軽石などを敷き、鹿沼土や腐葉土を混ぜた土を入れてください。鉢の中央にヘタを植え込み、固定してください。
水やり
表面の土が乾いたら水やりをしてください。あまりあげすぎると根が腐れることもあるので注意しましょう。果実がついてからは多めにあげるようにすると、果実が肥大しやすくジューシーになります。
肥料と農薬
パイナップルは春から秋が成長時期で冬が休眠時期です。肥料をあげるときは成長期にあげるようにしてください。2ヶ月に1回ほど、リン酸が多めの化成肥料を与えるとよいでしょう。肥料をあげるときは、晴れが続いているときの方が光合成しやすいのでおすすめです。強健な植物なので病害虫には比較的かかりづらいですが、乾燥しているときはカイガラムシが発生することがあります。
カイガラムシはすぐに駆除を
カイガラムシはカメムシの仲間なので、植物の栄養を吸って成長を阻害します。発生すると他の植物にも広がってしまったり、病気の感染源になったりするため、見つけたらすぐに駆除することが大切です。
枯れた葉っぱは整理しよう
枯れてしまった葉っぱを鉢の上に残しておくと、見た目が損なわれるうえ、病害虫の発生要因にもなりかねません。不要な葉っぱは適宜整理してあげるとよいでしょう。
気長に管理しよう
パイナップルは植え付けてから収穫まで3年ほどかかります。観葉植物としてインテリアにもしながら、気長に管理を続けてください。長く世話をするぶん収穫の際の喜びはひとしおです。
パイナップルの上手な収穫方法
収穫時期が近づくと、茎の頂点に見慣れたパイナップルの果実が肥大してきます。しっかり熟してから収穫することで、甘くてジューシーな自家製パイナップルを楽しめます。
完熟のサインは?
緑がかっていた果皮が黄色く色づき、パイナップルの香りがしてきたら食べごろです。実も柔らかくなっています。果実の付け根を切り取って収穫します。長期の保存には適さないため、早めに食べきるようにしましょう。
熟してないものに注意
熟していないパイナップルを食べると、酸っぱかったり繊維質だったりしてあまり美味しくないうえ、口内が荒れてしまうおそれもあります。またキウイやバナナなどは収穫したあとも追熟しますが、パイナップルは追熟しません。しっかり熟してから収穫するようにしてください。
まとめ
パイナップルは、食べ終わったあとの頭を利用して栽培することができます。根が出るまで水栽培で育てると、最初から土に挿し木をして育てるよりも水の管理が簡単でおすすめです。水挿しは特別な道具も必要ないのでとても手軽にできますよ。栽培期間は3年と長めなので、鑑賞用として楽しみながら収穫を待ちましょう。
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