パキポディウム・グラキリス実生の育て方【植え替え】
葉の上から水やりをしても苗がぐらつかなくなる3ヶ月目が植え替え時期の目安になります。この植物は大きく根を張るタイプではないので、3号鉢のような小さめの鉢に1株ずつ植え替えて、じっくり育てるといいでしょう。
ボタニ子
用意するもの
- サボテン・多肉植物用培養土
- 小さめの鉢
- 底石
- 割り箸
①植木鉢の準備
水はけをよくするために、鉢底に底石を入れてから半分ぐらいまで多肉植物用の培養土を入れます。
②株を抜き取る
パキポディウムは根を傷つけるとそこから病原菌が入り込んでしまう危険があるので、割り箸などを使って丁寧に抜き取ります。余分な土は落としますが、根は切れやすいので無理に全部落とす必要はありません。
③新しい鉢に植え替える
根を傷つけないように気をつけながら、植え替えと残りの土を入れます。小さめの鉢に植え替えるので、移植ゴテなどの大きな道具よりもスプーンサイズの方が作業しやすいでしょう。その後、鉢から水が流れ出るまでたっぷり水やりを行います。
④気温が下がり始めるまでは屋外で育てる
順調に行けば、植え替えは9月~10月でしょうか。実生1年目は落葉させない方が冬を越しやすい傾向にあるので、外の気温が10℃になる頃までは屋外で育てます。同じ方向から光を浴び続けると、そちらの方に幹や葉が傾いてしまうので、時々鉢の向きを変えて全体に日光が当たるようにしましょう。
⑤水やりは表面が乾く前に!
成熟した株は乾燥気味の育て方ですが、実生1年目はその逆で土が乾燥しないように水やりを行います。植え替え後の乾燥を防ぐには、表面の土が乾く前に水やりをするのがポイントです。
パキポディウム・グラキリス実生の育て方【1年目冬越し】
実生1年目は葉を落とさない(休眠させない)方が冬を無事に越せる傾向があります。そこで、外気温が10℃を下回る前に室内に入れます。冬の間は室内温度が10℃以下にならないよう、日当たりのいい窓辺などで管理するといいでしょう。
冬の水やりは2週間に1回が目安
落葉していなくても成長速度は夏と比べればかなり鈍っています。冬は水やりの回数を大幅に減らしましょう。幹に溜め込んだ水を使い始めると幹が少し凹むので、そのタイミングで水やりを行います。表面の土が濡れる程度に与えるのですが、スプレーを使うと微調整ができて便利ですよ。
春の水やり再開は気温上昇が決め手
無事に1年目の冬越しができたら、どのタイミングで水やりを再開したらいいのでしょう?「○月になったら、たっぷり水やり」といった正解はなく、外の気温が上昇して暖かくなってから水やりを再開しましょう。屋外に出すタイミングも暖かくなってからになります。気温の確認はお天気アプリを利用してもいいですが、苦労しながら育てているパキポディウム・グラキリスを枯らさないために、温度計を使うのがおすすめです。
まとめ
種がとてもカビやすく、発芽するまでが大変なパキポディウム・グラキリスを上手に育てる最大のポイントは「焦らず根気よく」です。パキポディウムの仲間の育て方は、少しハードルが高いと感じるかもしれません。しかしながら、手をかけた分だけしっかり答えてくれるのが植物です。最初の1年目は大変ですが、是非、実生にチャレンジしてみてください。きっとあなたのガーデニングライフが豊かになりますよ。
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実生栽培の1番の山場突破だね!おめでと~!!