アルバリン粒剤とは?農薬としての効果や適切な使用方法をご紹介!

アルバリン粒剤とは?農薬としての効果や適切な使用方法をご紹介!

アルバリン粒剤は、その効果や使い勝手のよさから、プロ農家の間でも重宝されている農薬です。手で簡単に散布できるの、初心者でも扱いやすく、野菜だけでなくバラなどの花卉、水稲栽培の強い味方でもあります。今回はそんなアルバリン粒剤の特徴や使用方法についてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.アルバリン粒剤とは
  2. 2.アルバリン粒剤の特徴
  3. 3.アルバリン粒剤の購入方法
  4. 4.アルバリン粒剤の使用方法
  5. 5.アルバリン粒剤の保存方法
  6. 6.農薬はローテーションで使おう
  7. 7.まとめ

アルバリン粒剤の使用方法

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今回はアルバリン粒剤の使用方法についてご紹介しますが、粒剤であれば基本的に使い方は一緒です。ポイントをおさえ、安全に作業をしましょう。

アルバリン粒剤を使用する時期

多くの適用植物で、植え付け前か生育途中が適切な時期といえます。植え付け前の散布は土壌混和が必要な場合がほとんどです。なお、特に食用の作物で気をつけてほしいのは「収穫前日数」です。多くの場合、「収穫何日前までしか使用できない」という「収穫前日数」が決められています。収穫前日数は、作物ごとに残効の影響を考慮して定められています。農薬ラベルで確認できますので、収穫時期に近いタイミングで使用する場合には注意してください。バラなどの食用ではない作物は定められていないこともあります。

準備するもの

  • アルバリン粒剤
  • 手袋(薄手のビニール手袋、ゴム手袋がおすすめです。破れないか心配であればその上に作業用手袋を重ねて着用するとよいでしょう)
  • 量り(デジタルスケールをおすすめします)
  • 軽量用の容器
  • 散粒機(広い面積に散布する場合はあった方が便利です。なくても問題はありません)

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散粒機を使用すると、偏りなく広範囲に粒剤をまくことができます。

農薬散布するときの服装

マスクを着用し、肌の露出を控えた格好がよいでしょう。広い面積に散布するような場合には、加えてゴーグルや長靴、カッパもしくはナイロン性の上着やズボンなどがあると便利です。

アルバリン粒剤の散布方法

計量したアルバリン粒剤を、偏らないようパラパラと地面にまいていくだけです。手でまいても構いませんし、大きな畑であれば散粒機と呼ばれる粒剤をまくための専用の道具を使うと作業効率がよいでしょう。

水稲に使用するときは

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水稲に使用する場合、種まきの時に苗箱にまいたり、植え付けたあとの田んぼ全面にまいたりします。植え付け後にまくときは、ドローンや無人ヘリコプターなどが利用されることもよくあります。

使用した後は

農薬を使用した後は、必ず手や服、使った器具を洗いましょう。使用したマスクや薄手のビニール手袋は処分してください。農薬の空き容器の処分については、農家であれば産業廃棄物としての処理が必要になります。家庭菜園なら、容器ラベルの表示と自治体のルールに従い、分別して処分してください。

使用上の注意

人間や動物が農薬を吸い込むと、健康に影響を及ぼします。周囲に人やペットなどがいない環境で使用しましょう。また近くに洗濯物が干されていないかどうかも注意してください。粒剤は粉剤や水溶剤に比べ風の影響を受けにくいといわれていますが、風が強い日には散布しない方が無難です。農薬の種類によっては車や外壁などに着色してしまう場合がありますので、十分に気を付けて散布しましょう。

目や口に入ったときは

直ちに目を洗う、うがいをするといった対処を行い、速やかに医療機関を受診してください。

アルバリン粒剤の保存方法

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家庭で保管する際、誰かが口にすれば大変なことになります。鍵のついたロッカーに保管できれば理想的です。

使いきれなかった粒剤は保存しておくことができます。ジッパーバッグやポリ袋に薬剤の袋ごと入れて密閉し、直射日光を避けて冷暗所に保存してください。湿気を吸わないよう乾燥している場所が適しています。また一度開封した農薬は、できるだけ早めに使いきることをおすすめします。保管場所は食品の近くを避け、子供の手の届かない場所を選んでください。

農薬には有効期限がある

農薬の袋には必ず有効期限が印字されています。有効期限は必ず守りましょう。有効期限を過ぎたものを処分する場合には、農家なら産業廃棄物、家庭菜園なら自治体に問い合わせてください。

農薬はローテーションで使おう

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同じ系統の農薬ばかりを使用していると、だんだんとその薬が効かなくなってしまいます。害虫にも個体差があるため、特定の系統の農薬に強い個体が生き残ることがあります。するとその個体が繁殖し、同じ性質をもった害虫だらけになって、その農薬が効かなくなってしまいます。こういった事態を避けるために、農薬は異なる系統、成分のものをローテーションで使用することをおすすめします。

ローテーションの方法

系統の違いを見分けるには、殺虫剤ならIRACコード、殺菌剤ならFRACコードを参考にするとよいでしょう。IRACコードとFRACコードは、農薬ラベルに記載されています。アルバリンなら4AというのがIRACコードにあります。このコードが異なるものを順番に使用することで、害虫が薬剤抵抗性を獲得しにくくなります。

違う名前で中身が同じ農薬もある

アルバリンと同じ成分、使い方でありながら、「スタークル」という名前の農薬があります。これはメーカー側が管理しやすいように、販売先によって異なる名前をつけているためです。例えば、農協向けはスタークル、それ以外はアルバリン、といった風に使い分けられています。この他にも成分と使い方は同一ながら名前の違う薬はいくつかあるので、間違えて使用回数を越えたり、違うと思ってローテーションに組み込んだりしないように注意してください。

まとめ

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野菜や果樹、花卉、水稲とさまざまな作物を幅広い害虫から守ってくれるアルバリン粒剤。散布方法も手でまくだけなのでとても簡単です。ただし、農薬は通常鍵付きの棚などで保管するような危険なものでもあります。使用する際は農薬ラベルをよく読み、ポイントをおさえて正しく効果的に使いましょう。

マリ
ライター

マリ

元農家ライター。野菜づくりの楽しさや役立つ情報を発信していけるよう日々勉強中です。

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