ディコンドラは、葉がハートのかたちをしたほふく性の植物です。葉はグリーン系とシルバー系の品種があり、特徴的な見た目からガーデニングではグランドカバーに、また寄せ植えのアクセントとしても使われます。
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
草丈 | 15~100cm |
花の色 | 淡い黄色 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや強い |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ディコンドラは、常緑性の植物です。生育旺盛で初心者にも育てやすく、温暖な地域では通年楽しめます。しかしその強い生命力は増えすぎにもつながるため、植え付け場所は選びましょう。暖地以外では寒い時期は葉や地上部は枯れますが、翌年の春に再び葉をつけ小さな花を開花させます。
ディコンドラの名前はギリシャ語の「di」「chondros」に由来します。「di」は「2」、「chondros」は「殻粒」の意味をもち、開花後につける実が2粒に見えるためこの名前がつけられました。
ミクランサは、緑色の丸い葉が特徴です。葉の縁は丸くなめらかで、栽培環境は半日陰でやや湿り気のある場所を好みます。
セルケアは、シルバーグリーンの葉が特徴です。ミクランサと同じく葉の縁はなめらかです。セルケアは、他のグリーン系のディコンドラとは生育環境が異なり、日当たりのよいやや乾燥した場所が適しています。
植え付け時期 | 3月中旬~5月中旬、9月中旬~10月中旬頃 |
肥料の時期 | 3月中旬~5月中旬、9月中旬~10月中旬頃 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月頃 |
観賞期 | 4~12月中旬頃 |
ディコンドラの種まきは、発芽適温が20~22℃の春4月中旬~6月上旬が適しています。種まきは春以外に秋にも行えます。しかし、秋まきの場合は根がしっかりとはる前に冬をむかえ、霜にあたり根を傷める可能性があるため、春の種まきがおすすめです。
ディコンドラは、鉢植え栽培がおすすめです。やや高さのある鉢に植え付ければ自然と垂れ下がり、風情ある景観を楽しめます。
ディコンドラは地植えもおすすめです。ほふく性で生育旺盛な性質をいかして、グランドカバーに活用できます。しかし、その強靭な生命力は増えすぎにも注意が必要です。
ディコンドラの栽培は基本的に屋外で行います。品種によって異なりますが、基本的に日当たりのよい場所から半日陰を好む性質のため、生育には日光が必要です。寒冷地での鉢植え栽培の場合は、冬場は室内に入れて管理するほうが株を傷める心配がありません。
ディコンドラは品種によって置き場所が異なります。葉がシルバー系の品種は、日当たりのよい場所を好み、日によく当たることで葉の色がより美しくなります。一方で葉がグリーン系の品種は、日当たりのよい場所よりも半日陰の場所を好み、なおかつ乾燥が苦手なためやや湿り気のある場所に置きましょう。
用土は、水はけのよい土が適しています。配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:パーライト1の割合が適しています。市販の草花用の培養土が手軽でおすすめです。
水やりは基本的に土の表面が乾いたらたっぷりとあたえます。葉がグリーン系の品種は湿気を好むため、乾燥させないように毎日適量あたえましょう。
肥料は植え付けの時に元肥として、暖効性化成肥料を適量あたえます。追肥は地植えの場合は必要ありません。鉢植えの場合は水やりの回数も多く肥料が流れ出てしまうため、春と秋に液体肥料をあたえるとよく成長します。
ディコンドラは、品種に関わらず非常に強い性質をしています。そのため病気や害虫の心配はほとんどありません。病気や害虫によって株が弱る心配はありませんが、シルバー系の品種には蒸れが大敵です。
ディコンドラの花後の管理は、花が極小輪で数も少なく、花後に自然と落ちるため特に必要ありません。
種まきは、4月中旬~6月上旬または9~10月中旬頃に行います。地植え鉢植え共に元肥を混ぜた用土に1~2cm位の穴をあけて、種をまきます。発芽までは毎日水やりをしましょう。
茎がしっかりとしていて根がよくはった苗を選びましょう。葉が枯れている、または変色している苗は株が弱っているため避けましょう。
鉢植えの場合は植え替えが必要です。3月~5月中旬、9月中旬~10月頃が適しており、株が込みあってきたら行いましょう。
葉がシルバー系の品種には剪定が必要です。シルバー系の品種は蒸れに弱いため夏越しの蒸れ対策に、株元から1/2~2/3ほどの場所で強めに剪定します。ディコンドラは品種に関わらず生育旺盛な性質をもつため、増えすぎた場合に好みの量に剪定しましょう。
ディコンドラの夏越しは、品種によって異なります。葉がグリーン系の品種は、乾燥に気を付け毎日水やりをすれば比較的容易に夏越しができます。一方で葉がシルバー系の品種は蒸れると葉が変色するため、夏場はやや強めに剪定をして通気をよくするとよいでしょう。
ディコンドラの冬越しには、特別な対策はありません。冬場は休眠期に入り地上部は枯れますが、株は生きており翌年の春に再び発芽します。
ディコンドラの増やし方は比較的簡単で、基本的な増やし方はさし芽です。茎を1~2節分切り、土をかけておけば茎から発根して新しい茎がのびます。しかし挿し芽をつくらなくても茎から発根するため、茎が土に触れていれば自然と広がり増えていきます。
出典:写真AC