ヨウシュヤマゴボウの育て方!管理のポイント | 植物図鑑

ヨウシュヤマゴボウの実
ヨウシュヤマゴボウの花
学名Phytolacca americana L.
和名ヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
別名アメリカヤマゴボウ
英名Pokeweed,Inkberry
科・属名ヤマゴボウ科・ヤマゴボウ属
原産地北米
花言葉野生、元気、内縁の妻

ヨウシュヤマゴボウの特徴

ヨウシュヤマゴボウは、明治時代に渡来し日本に根づいた帰化植物です。道端や空き地などで自然に生育しています。また育ちすぎて駆除に手を焼くこともあり、有毒の植物でもあります。しかし花後に紫に色づいた実はぶどうのようで、実のついている茎も紅色が美しく、生花の材料としても人気です。

基本情報

園芸部類 山野草
形態 多年草、帰化植物
樹高・草丈 1〜2m
花の色 白、桃色
耐寒性 強い
耐暑性 普通
特性・用途 染料、生花
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

ヨウシュヤマゴボウはゴボウと名付けられていますが、ゴボウとは別の植物です。また実がぶどうのようでヤマブドウとも間違えられますが、ヤマブドウとも関係のない植物です。有毒の植物のため誤食すると下痢、嘔吐やけいれんなどの症状をおこします。1〜2mと大きく育つと木のようですが、草花です。

名前の由来

ヨウシュヤマゴボウは、丈夫で長い根がゴボウに似ていることから「ゴボウ」という名前がついています。しかしゴボウとは全く別物で、根に毒のある植物です。ヨウシュとは西洋からやってきた植物である「洋種」という意味で付けられています。別名アメリカヤマゴボウとよばれるのもアメリカからやってきたヤマゴボウということです。

山ごぼうの漬物

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山ごぼうの漬物として売られている商品がありますが、これは細めの牛蒡(ごぼう)の根やモリアザミの根を漬物にしたものです。紹介しているヤマゴボウとは別物です。ヨウシュヤマゴボウの根には毒があり食用できません。

実が染料

花後の秋に、紫色に色づく熟れた実をつぶすと赤紫色の汁がでます。この汁は染料としても使われるもので、手や衣服につくと色がなかなかおちません。アメリカでインクベリー(inkberry)とよばれるのはこの特性からです。

ヨウシュヤマゴボウの代表品種・種類

出典:写真AC

ヨウシュヤマゴボウの品種はあまり多くなく、園芸用に販売されている苗も少ないです。種も少ないですが販売されています。

斑入りヨウシュヤマゴボウ

あまり見かけられませんが、葉に白い模様の入った斑入りの品種があります。苗で販売される場合、春先に出回ります。

ヨウシュヤマゴボウの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期(目安)

植え付け時期 3月〜5月
種まきの時期 3月〜4月、10月〜11月
結実の時期 10月頃
繁殖の時期 6月〜9月
花が咲く時期/開花時期 6月〜9月頃

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
結実時期
開花時期
休眠期

栽培適期は?

植え付けは苗の小さなうちが望ましいため、3月〜5月に行います。6月〜9月は急激に成長する時期です。この時期の植え替えはあまり適していません。冬の時期は地上部が枯れるので、根の部分を掘り出して植え替えに適しています。

ヨウシュヤマゴボウの育て方②栽培環境

Photo byleoleobobeo

栽培方法

ヨウシュヤマゴボウは1〜2mと大きく育つので地植えが適していますが、大きく育ちすぎて駆除に困る植物でもあります。鉢植えで小さく育ててもよいでしょう。

育てる場所

成長したときの大きさから、屋内の栽培には適しません。鉢植えでも屋外で育てるのが無難です。

置き場所・日当たり

ヨウシュヤマゴボウは、日のよく当たる場所で生育がよくなります。しかし、非常に丈夫な植物のため、あまり日の当たらない場所でも育ちます。

用土

ヨウシュヤマゴボウは道端にも生育する植物で、特別な用土は必要ありません。鉢植えの場合は花木用の培養土などを用いるとよいでしょう。

ヨウシュヤマゴボウの育て方③管理のポイント

Photo bymac231

水やり

地植えの場合、水やりはほとんど不要です。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水やりをします。

肥料

肥料は特に必要ありません。育ちが悪い場合のみ緩行性の肥料を与えます。

害虫対策

害虫の被害はほとんどありません。

病気対策

ヨウシュヤマゴボウのかかる病気はほとんどありません。

ヨウシュヤマゴボウの育て方④詳しい栽培方法

Photo byMabelAmber

ヨウシュヤマゴボウは育ちすぎて駆除に困るほどの植物です。そのため、栽培方法は特に注意することはありません。大きく育ちすぎて手に追えないことにならないように管理することが大切です。

種まき

秋に熟した実のなかから取り出した種をまくか、冷蔵庫で乾かないように管理保存した種を翌春にまきましょう。発芽するまでは日陰で乾燥しないように管理します。熟した1つの実の中には10粒ほどの種が入っています。

冬越し

冬には地上に出ている部分は枯れてしまいます。多年草のため、何もせずにそのままにしていても、翌春に同じ場所に生えてきます。

増やし方

ヨウシュヤマゴボウの種まきではない増やし方は、根の部分を取り分けて植えることです。根茎で増える植物のため、根の部分を土に埋めておくだけで増やせます。

成長の管理

ヨウシュヤマゴボウは根茎で増えていきます。大きく育ちすぎたものを小さくしたい場合、剪定をするだけでは土の中で根がどんどん成長して広がっていきます。大きく育ちすぎた場合は一度苗を抜いてしまい、根をカットして植え替えするとよいでしょう。その際に根が土の中に切れて残っていると、そこから芽が出て育ってくるので注意が必要です。

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