園芸部類 | 塊根植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 50cm |
花の色 | 白~黄色 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
亀甲竜は名前のとおり、亀の甲羅のような塊根部を持つ植物です。植物が小さなころは滑らかですが、大きくなるにつれて凹凸が激しくなります。また塊根部からはツルが伸び、ハート型の葉をつけます。
【現品・現物】夏型塊根植物 メキシコ亀甲竜(キッコウリュウ)12号 p8番
参考価格: 39,600円
メキシコ亀甲竜は、その名前とおりメキシコ原産の亀甲竜です。流通量が少ない種類で、一般的な亀甲竜とは成長する時期が違い夏型の種類です。塊根部の形や花などの見た目はほとんど同じです。
ディオスコレア・シルバチカは、かつて「亀甲竜」として流通していましたが、現在は「シルバチカ」として流通しています。一般的な亀甲竜に比べて、塊根部の凹凸が浅く滑らかです。また塊根部の形状もさまざまで、個体差が激しいのも特徴です。
亀甲竜は冬型の塊根植物で、成長期は9~6月頃ですが、12~2月頃は生育が少し緩慢になります。7~8月は休眠期となり、ツルが枯れて塊根部だけの状態で休眠します。
亀甲竜は鉢植えで栽培します。亀甲竜の休眠期である夏場は、日本では雨が多いので露地植えでは枯れてしまいます。また、成長期にはツルが伸びるので、寄せ植えにも不向きです。お気に入りの鉢に植えて、単独で管理しましょう。
亀甲竜は日当たりと風通しのよい場所を好みます。室内の場合は南向きの部屋の窓際、屋外であれば光の当たる軒下などが適しています。どちらに置く場合も特に風通しが重要で、風通しが悪い場所では病害虫が発生しやすいです。室内であれば扇風機などで人工的に風を当てるのも効果的です。
亀甲竜は水はけのよい用土を好みます。市販の多肉植物やサボテン用の用土であればそのまま使用できます。自身で配合する場合は、赤玉土4:鹿沼土4:軽石1:くん炭1で混ぜたものをベースにしましょう。栽培環境に合わせて調整してください。
成長期には1週間に2~3回、用土が乾ききる前にたっぷりと水やりをしましょう。成長が緩くなる冬の時期は1か月に1回、用土の表面が軽く濡れる程度の水やりをします。休眠期は基本的に断水しますが、ツルが枯れ切っていない場合は軽く水を与えてください。
亀甲竜が成長期の間は、粒状の緩効性肥料を株元に置いて与えてください。また、水やりを兼ねて液体肥料を2~3週間に1回程度与えるのもおすすめです。適度に肥料を与えることで、塊根部の生育が早まります。
亀甲竜に発生しやすい害虫は、ハダニやカイガラムシです。どちらも風通しが悪い環境で発生しやすいので、置き場所に注意してください。また、植え替え時に浸透移行性の殺虫剤を混ぜておくのも効果的です。万が一発生してしまった場合は、スプレー状の殺虫剤をまいて駆除しましょう。
亀甲竜に発生しやすい病気として、根腐れ病や軟腐病があります。どちらも風通しが悪く、過湿な環境で発症しやすくなるので、風通しのよい場所に置くことが大切です。万が一発症した場合は、腐った部分を除去して植え替えをし、栽培環境の見直しをしましょう。
亀甲竜を入手する際は、塊根部に張りがあり、柔らかくないものを選んでください。また、葉の付け根や塊根部の隙間には害虫が潜みやすいので確認が必要です。塊根部の形状は個体差が激しいので、複数から選べる場合はお気に入りの形のものを選びましょう。
亀甲竜は成長がゆっくりなので、植え替えは数年に1度行います。植え替えは休眠期を避けた時期に行いましょう。
亀甲竜は6月の終わりころから休眠期に入ります。7~8月頃は完全に断水し、直射日光を避けた風通しのよい場所で夏越しさせましょう。特に蒸れに弱いので気を付けてください。
亀甲竜は冬に成長期を迎えますが、耐寒性が強いわけではありません。最低気温5℃を目安に、寒い時期は室内か園芸用温室に移動して管理しましょう。また厳冬期は生育が緩慢になるので、水やりも控えめにしてください。
気温の上昇とともに、亀甲竜の葉っぱが枯れたらツルを剪定してください。ハサミで蔓の根元を切るだけです。休眠期はツルや葉っぱが出ていなくても問題ありません。
亀甲竜は開花までかなりの年月が必要です。もし開花した場合は、花が枯れた後摘み取ってください。花後もそのままにしておくと、カイガラムシなどが付きやすくなります。
亀甲竜の増やし方は実生が一般的です。しかし雄株と雌株に分かれているため、一度開花しないと雌雄の判別がつきません。また、雌雄を揃えるためには複数栽培する必要がありますし、雌雄がわかっていても開花が揃わないと受粉もできないので現実的ではありません。
出典:写真AC