チョロギの育て方!水やりのポイントやマルチングのタイミングなども解説 | 植物図鑑

シソ漬けのチョロギ
学名Stachys affinis Bunge
和名チョロギ
別名草石蚕、ネジイモ、チョウロギ
英名Chainese artichoke
科・属名シソ科・カッコウソウ属
原産地中国
花言葉驚き、楽しい人生

チョロギの概要

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 野菜
形態 多年生宿根草
草丈 30~60cm
花の色 薄紫
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや強い
耐陰性 やや強い
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

チョロギは、中国原産のシソ科の植物です。巻貝のような形をした塊茎部分が、主に食用として使用されます。植え付けから収穫までのスピードが遅く、約半年ほどかかるため、生育スピードが遅いことが特徴です。チョロギは漢字で「長老喜」とも書かれることがあり、お正月には、縁起物としてチョロギの梅酢漬けがおせち料理として供されます。やや乾燥に弱いですが、暑さ寒さに強いため、初心者でも育てやすい野菜のひとつです。

チョロギの代表品種・種類

チョロギ

チョロギ

参考価格: 390円

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チョロギの品種は現時点で1種類のみです。種芋やポッド苗で販売されていることが多く、購入してすぐに植え付けることができます。

チョロギの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから収穫までの時期

植え付け時期 3~4月
開花時期 7~9月
実がなる時期 11~12月
収穫時期 12月前半頃

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
開花時期
収穫時期
肥料

栽培適期は?

チョロギの栽培に適した気温は15~25℃なので、植え付けは春に行いましょう。ただし、球根を購入した場合は、そのまま管理すると球根が傷むことがあるので、なるべく早めに植えつけます。寒い時期に球根を購入した場合は、一度ポッドなどに植え付けておいて、気温が高くなってから畑やプランターに植え替えるようにしてください。

チョロギの育て方②栽培環境

出典:写真AC

栽培方法

チョロギは露地栽培、プランター栽培のどちらも可能な野菜です。根が浅いので、30cmほどの深さのプランターであれば問題なく育ちます。

育てる場所

室内・屋外

チョロギは、室内、屋外どちらでも育てられます。チョロギの塊茎は横に広がって育つため、室内で鉢植えやプランターを利用して育てる場合は、ひと株ずつ育てましょう。屋外で育てる場合は、株と株の間を20~30cmほど開けて植えつけます。

置き場所・日当たり

チョロギは日光が好きな植物なので、置き場所は日当たりのいい場所がおすすめです。しかし、耐陰性があり、暑さ、寒さに強い種でもあるので、半日陰でも育てられます。

連作障害

チョロギの連作障害は特にありません。しかし、シソ科の植物と連作すると、交雑する可能性があるため、避けたほうが無難です。

チョロギの育て方③土作り

畝の有無・高さ

チョロギを露地栽培するときは、畝を作ることが一般的です。しかし、畑などの排水が良い土地であれば、畝を作らなくても問題なく育ちます。畝を作る場合は、幅60cm、高さ10cm程がおすすめです。

用土

チョロギはやや湿り気のある用土を好みます。プランターで育てる場合は市販されている野菜用の培養土がおすすめです。露地栽培の場合は、石灰を入れて土を耕し、2週間ほど経ったらたい肥を入れてなじませましょう。

チョロギの育て方④植え付け・元肥

定植

チョロギの種芋を植え付ける場合は、5~10cmほどの穴に横に寝かせるように植え付けます。その際に、根が出ている方をやや下にして植え付けましょう。覆土は5cm程度です。ポッド苗を使用するときは株間に気をつけて植えつけます。

株間

チョロギの株間は最低でも20~30cm程度は開けましょう。塊茎が横に広がって成長するので、なるべく広い間隔を開けることがポイントです。

元肥の必要性

チョロギを露地栽培する際は、元肥が必要です。元肥は畑全体に施す「全面施肥」で行いましょう。有機肥料、化成肥料どちらでも育てられます。

直まきの場合

株間(間隔や種まきの個数)

チョロギの種芋を直まきする場合は、ひとつずつまくようにし、株間を20~30cmほど開けます。チョロギは成長すると塊茎を横に広く伸ばすので、間隔は広ければ広いほどいいでしょう。庭に直接植える場合は、広がりを抑えるために深めの板などで区切っておくと安心です。

発芽までの管理

チョロギは成長がゆっくりの植物なので、発芽まで約2週間ほどかかります。根が浅く張るタイプのため、乾燥や雑草に弱いです。特に夏場などは、土の乾燥を防ぐために水を切らさないようにし、雑草抜きなどを丁寧に行って、しっかりと土の管理を行いましょう。

チョロギの育て方⑤管理のポイント

水やり

チョロギは根が浅く、乾燥に弱いため、夏場は特に枯れやすくなります。そのため、水やりの頻度は多めに行うことが大切なポイントです。土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えましょう。

支柱の有無・誘引

チョロギは草丈が伸びると、倒れやすくなってしまいます。そのため、支柱を使用して支えておくと安心です。

マルチングの必要性やタイミング

チョロギはマルチングが必要な野菜です。マルチングのタイミングは、土が乾燥しやすい夏に行いましょう。

追肥の必要性やタイミング

チョロギの追肥は草丈が10cmほどに成長したタイミングで行います。その際に、軽く土寄せを行っておきましょう。

収穫のタイミング

チョロギの収穫は、10月後半~12月頃、茎や葉が枯れてきはじめたタイミングで行います。塊茎は土の表面から3~5cmほどの浅い位置で広く広がっているため、優しく株を掘りあげて収穫しましょう。また、株から離れた場所にもランナーが伸びている可能性があるので、株元から離れた場所まで丁寧に掘ることが大切です。また、収穫した後の塊茎は変色しやすいので、長期保存には向きません。すぐに調理しましょう。

チョロギの育て方⑥生育トラブル

乾燥に弱い

チョロギの弱点は乾燥です。塊茎が地表近くで伸びる植物のため、乾燥が続くと枯れに繋がってしまいます。そのため、土をやや湿った状態で管理することが大切なポイントといえるでしょう。また、特に夏場は敷きワラやビニールなどでしっかりとマルチングを行い、乾燥を防ぐ対策を取ることが必要です。

交雑しやすい

チョロギを含むシソ科の植物は交雑しやすいため、同じシソ科の植物の連作はできるだけ控えましょう。また、同時期にシソ科の植物を育てる場合は、生育区画を分けて管理することも大切なポイントです。

横に広がりすぎてしまう

チョロギは横に広く浅く根を伸ばすので、庭で育てる場合や、他の植物と近い位置で育てている場合は注意が必要です。その際は、深い板などを利用し、仕切りを作っておくことをおすすめします。

雑草化しやすい

チョロギはランナーを長く伸ばす植物なので、収穫後に堀り残しがあるとそこから発芽し、雑草化します。収穫の際は、株から離れたところに塊茎がないかしっかり確認しておきましょう。

チョロギの育て方⑦病気対策

チョロギは病気にかかりにくいため、特に対策は不要です。

チョロギの育て方⑧害虫対策

チョロギには害虫被害がほとんどありません。対策は特に必要ないでしょう。

チョロギの育て方⑨剪定・増やし方

剪定

チョロギの剪定は必要ありません。

開花時期・花後の管理

チョロギの開花時期は7~9月で、薄紫色の花が楽しめます。花後の管理は特に必要ありません。葉や茎が枯れてきた10月後半~12月頃に収穫を行います。

増やし方

チョロギの主な増やし方は、塊茎を種芋として増やす方法です。収穫後の塊茎を保存しておき、それを種芋として翌年に植え付けましょう。種芋はそのまま保存するとしなびてしまうので、植え付けまでは用土か、オガクズなどに埋めておきます。また、収穫後に根が残っていたり、塊茎の堀り残しがあったりすると、そこから発芽して成長するため、同じ場所で連作する場合はあえて堀り残しておくという方法もおすすめです。

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