園芸部類 | 野菜 |
形態 | 多年生宿根草 |
草丈 | 30~60cm |
花の色 | 薄紫 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや強い |
耐陰性 | やや強い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
チョロギは、中国原産のシソ科の植物です。巻貝のような形をした塊茎部分が、主に食用として使用されます。植え付けから収穫までのスピードが遅く、約半年ほどかかるため、生育スピードが遅いことが特徴です。チョロギは漢字で「長老喜」とも書かれることがあり、お正月には、縁起物としてチョロギの梅酢漬けがおせち料理として供されます。やや乾燥に弱いですが、暑さ寒さに強いため、初心者でも育てやすい野菜のひとつです。
チョロギ
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チョロギの品種は現時点で1種類のみです。種芋やポッド苗で販売されていることが多く、購入してすぐに植え付けることができます。
植え付け時期 | 3~4月 |
開花時期 | 7~9月 |
実がなる時期 | 11~12月 |
収穫時期 | 12月前半頃 |
チョロギの栽培に適した気温は15~25℃なので、植え付けは春に行いましょう。ただし、球根を購入した場合は、そのまま管理すると球根が傷むことがあるので、なるべく早めに植えつけます。寒い時期に球根を購入した場合は、一度ポッドなどに植え付けておいて、気温が高くなってから畑やプランターに植え替えるようにしてください。
チョロギは露地栽培、プランター栽培のどちらも可能な野菜です。根が浅いので、30cmほどの深さのプランターであれば問題なく育ちます。
チョロギは、室内、屋外どちらでも育てられます。チョロギの塊茎は横に広がって育つため、室内で鉢植えやプランターを利用して育てる場合は、ひと株ずつ育てましょう。屋外で育てる場合は、株と株の間を20~30cmほど開けて植えつけます。
チョロギは日光が好きな植物なので、置き場所は日当たりのいい場所がおすすめです。しかし、耐陰性があり、暑さ、寒さに強い種でもあるので、半日陰でも育てられます。
チョロギの連作障害は特にありません。しかし、シソ科の植物と連作すると、交雑する可能性があるため、避けたほうが無難です。
チョロギを露地栽培するときは、畝を作ることが一般的です。しかし、畑などの排水が良い土地であれば、畝を作らなくても問題なく育ちます。畝を作る場合は、幅60cm、高さ10cm程がおすすめです。
チョロギはやや湿り気のある用土を好みます。プランターで育てる場合は市販されている野菜用の培養土がおすすめです。露地栽培の場合は、石灰を入れて土を耕し、2週間ほど経ったらたい肥を入れてなじませましょう。
チョロギの種芋を植え付ける場合は、5~10cmほどの穴に横に寝かせるように植え付けます。その際に、根が出ている方をやや下にして植え付けましょう。覆土は5cm程度です。ポッド苗を使用するときは株間に気をつけて植えつけます。
チョロギの株間は最低でも20~30cm程度は開けましょう。塊茎が横に広がって成長するので、なるべく広い間隔を開けることがポイントです。
チョロギを露地栽培する際は、元肥が必要です。元肥は畑全体に施す「全面施肥」で行いましょう。有機肥料、化成肥料どちらでも育てられます。
チョロギの種芋を直まきする場合は、ひとつずつまくようにし、株間を20~30cmほど開けます。チョロギは成長すると塊茎を横に広く伸ばすので、間隔は広ければ広いほどいいでしょう。庭に直接植える場合は、広がりを抑えるために深めの板などで区切っておくと安心です。
チョロギは成長がゆっくりの植物なので、発芽まで約2週間ほどかかります。根が浅く張るタイプのため、乾燥や雑草に弱いです。特に夏場などは、土の乾燥を防ぐために水を切らさないようにし、雑草抜きなどを丁寧に行って、しっかりと土の管理を行いましょう。
チョロギは根が浅く、乾燥に弱いため、夏場は特に枯れやすくなります。そのため、水やりの頻度は多めに行うことが大切なポイントです。土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えましょう。
チョロギは草丈が伸びると、倒れやすくなってしまいます。そのため、支柱を使用して支えておくと安心です。
チョロギはマルチングが必要な野菜です。マルチングのタイミングは、土が乾燥しやすい夏に行いましょう。
チョロギの追肥は草丈が10cmほどに成長したタイミングで行います。その際に、軽く土寄せを行っておきましょう。
チョロギの収穫は、10月後半~12月頃、茎や葉が枯れてきはじめたタイミングで行います。塊茎は土の表面から3~5cmほどの浅い位置で広く広がっているため、優しく株を掘りあげて収穫しましょう。また、株から離れた場所にもランナーが伸びている可能性があるので、株元から離れた場所まで丁寧に掘ることが大切です。また、収穫した後の塊茎は変色しやすいので、長期保存には向きません。すぐに調理しましょう。
チョロギの弱点は乾燥です。塊茎が地表近くで伸びる植物のため、乾燥が続くと枯れに繋がってしまいます。そのため、土をやや湿った状態で管理することが大切なポイントといえるでしょう。また、特に夏場は敷きワラやビニールなどでしっかりとマルチングを行い、乾燥を防ぐ対策を取ることが必要です。
チョロギを含むシソ科の植物は交雑しやすいため、同じシソ科の植物の連作はできるだけ控えましょう。また、同時期にシソ科の植物を育てる場合は、生育区画を分けて管理することも大切なポイントです。
チョロギは横に広く浅く根を伸ばすので、庭で育てる場合や、他の植物と近い位置で育てている場合は注意が必要です。その際は、深い板などを利用し、仕切りを作っておくことをおすすめします。
チョロギはランナーを長く伸ばす植物なので、収穫後に堀り残しがあるとそこから発芽し、雑草化します。収穫の際は、株から離れたところに塊茎がないかしっかり確認しておきましょう。
チョロギは病気にかかりにくいため、特に対策は不要です。
チョロギには害虫被害がほとんどありません。対策は特に必要ないでしょう。
チョロギの剪定は必要ありません。
チョロギの開花時期は7~9月で、薄紫色の花が楽しめます。花後の管理は特に必要ありません。葉や茎が枯れてきた10月後半~12月頃に収穫を行います。
チョロギの主な増やし方は、塊茎を種芋として増やす方法です。収穫後の塊茎を保存しておき、それを種芋として翌年に植え付けましょう。種芋はそのまま保存するとしなびてしまうので、植え付けまでは用土か、オガクズなどに埋めておきます。また、収穫後に根が残っていたり、塊茎の堀り残しがあったりすると、そこから発芽して成長するため、同じ場所で連作する場合はあえて堀り残しておくという方法もおすすめです。
出典:写真AC