園芸分類 | シダ植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 40cm~80cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや強い |
特性・用途 | グランドカバー |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
クサソテツは日本各地に自生しているシダ植物です。葉は成長するにつれて放射状に大きく広がって伸びていきます。また、春に収穫できる若芽はコゴミという名前で人気の山菜です。
「クサソテツ」という名前は、葉の形がソテツに似ているところからきています。また、山菜としてしられる若芽の「コゴミ」は、うずくまってこごむ(かがむ)姿から名付けられています。別名の「ガンソク(雁足)」は、葉柄の基部が雁の足にみえるところから呼ばれるようになりました。
クサソテツを育てはじめる時期は、春または秋がよいでしょう。植え付けの適期は3月~4月と9月~10月です。クサソテツは夏の直射日光には弱く、夏と冬は休眠期にあたるので、夏と冬の植え付けはさけてください。
クサソテツの葉は大きく広がり、土のなかでも地下茎をのばすので、庭植えのほうが管理しやすいでしょう。鉢植えで育てる場合は、1鉢に1株ずつ植えてください。
クサソテツは室内でも屋外でも栽培できます。大きく育つので、室内の観葉植物としても楽しめますよ。シダ植物は、空気清浄効果が期待できるエコプラントとしても注目されています。屋外で育てる場合は、半日陰または日陰で育てましょう。
クサソテツを庭植えにする場合は、成長して葉が広がることと、地下茎をのばして増えることを考慮して、十分なスペースのある場所に植え付けてください。苗同士の間隔は40cmほど必要です。また半日陰や日陰を好み、直射日光に当たり続けると茶色くなるので、明るい日陰で管理しましょう。
クサソテツは水はけと水もちのバランスがよい、肥沃な用土を好みます。鉢植えで土を配合する場合は、赤玉土7:腐葉土3を混ぜあわせるとよいでしょう。庭植の場合は、掘り起こした土に腐葉土を混ぜ込んでおいてください。
クサソテツは山地の湿り気がある日陰などに自生する植物です。湿度のある環境を好むので、表土が乾燥しはじめたらしっかりと水やりをしましょう。
クサソテツは、肥料なしでもよく育ちます。庭の土などが痩せている場合は、堆肥や化成肥料を混ぜ込んでから植え付けましょう。また、休眠期明けの3月ごろに化成肥料を与えてください。
クサソテツにつきやすい害虫はあまりありませんが、若芽がナメクジの被害にあうかもしれません。葉のかげに隠れていることが多いので、見つけたらすぐに取り除いてください。枯れた葉をとりのぞくこともナメクジ予防に効果的です。また、湿った腐葉土からコバエが発生することもあります。コゴミを食べる場合は、殺虫剤を使わず手で取り除いたり、表土を無機質の土に交換したりしましょう。
クサソテツがかかりやすい病気は特にありません。
クサソテツの苗は、ホームセンターや園芸店、ネット通販でも入手できます。苗を選ぶときは、葉や茎にハリがあって株元もしっかり根付いているかどうかを確かめましょう。
クサソテツは育つにつれて葉が大きく広がります。そのため、苗は深めに植えてください。植え付けの適期は3月~4月と9月~10月です。植え付け後はしっかりと水やりをしておきましょう。
クサソテツを庭植えにしている場合、とくに植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は毎年3月~4月または9月~10月に植え替えましょう。このとき、子株を傷めたり、若芽が土に埋もれたりしないように気をつけてください。
クサソテツは基本的に剪定の必要がありませんが、下葉が枯れてきたら株元から切り落としてください。また地下茎をのばして増えていくので、増えすぎた場合は間引くとよいでしょう。
若芽の収穫時期は3月~4月ですが、翌年もしっかり成長できるように、すべて採ってしまわず1本~2本は残しておきましょう。
クサソテツは湿気のある場所を好みます。水やりは土だけでなく、霧吹きなどで葉水をかけてると湿度をたもつのに効果的です。
夏場の高温期は土が乾燥しやすくなります。クサソテツは乾燥に弱く枯れてしまうこともあるので、株元にワラや腐葉土、水苔などを敷いて乾燥を防ぎましょう。
クサソテツは、気温が10℃以下になると少しずつ枯れていきますが、根や地下茎は生きています。枯れた部分は取り除いておきましょう。冬は休眠期にあたるので水やりはひかえめにしますが、乾燥してしまわないように気をつけましょう。
クサソテツは株分けで増やせます。株分けは、春の植え替えと同時にすると効率的で、株へのダメージも抑えられます。株を掘り上げたら、ハサミで子株を切り分けて、子株の先を土から出すように植え付けてください。