ミリオンバンブーはドラセナ属の一種で、正式和名はギンヨウセンネンボクとよばれます。中国や台湾などでは古くから神棚に飾られるなど縁起のよい植物とされ、下葉と落とした姿が竹に似ていることからミリオンバンブーとよばれています。非常に丈夫で、日本でも人気の観葉植物です。
園芸部類 | 観葉植物 |
形態 | 低木 |
樹高・草丈 | 最大2m |
花の色 | 白色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 観賞用 |
栽培難易度 | ★★★★☆ |
ミリオンバンブーは下葉を切り落とし、小さな竹のような見た目に仕立てて流通しています。葉は幅1~2cm程度と細く、先がとがったような形状をしています。最大で2mほどに成長しますが、暖かい地方の植物なので国内ではそれほど大きくなるのは稀です。
観葉植物 幸福の木(ドラセナ)8号カラーポット(チョコレートブラック)
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ドラセナ・マッサンゲアナは「幸福の木」の名で流通する品種です。寒さにやや弱いものの、非常に丈夫で育てやすいです。名前のとおり縁起のよい植物とされ、背丈も大きくなるので部屋のインテリアにも向いています。
コンシンネ・レインボー 8号
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ドラセナ・コンシンネ・レインボーは、細い幹から花火のように広がるように生える葉が特徴です。緑と紫のコントラストが美しく、近年では枝をくるっと曲げて仕立てたものも人気があります。
植え付け時期 | 5~8月頃 |
植え替えの時期 | 5~8月頃 |
剪定の時期 | 5~8月頃 |
肥料の時期 | 5~8月頃 |
花が咲く時期/開花時期 | 不定期 |
ミリオンバンブーは生育期中の5~8月頃であれば、いつでも植え付けや植え替えが可能です。10℃以下になると休眠するので、植え替えなどの作業は控えてください。9月や10月頃も気温が十分にありますが、その後徐々に気温が下がっていくので、植え替えなどは控えましょう。
ミリオンバンブーは耐寒性が弱く、露地植えでは冬越しができないので鉢植えで栽培します。小さな株から販売されているので、株の大きさにあわせた鉢を用意し、1~2年に1回程度植え替えをしてください。
ミリオンバンブーは室内・屋外のどちらでも栽培が可能です。できるだけ日光に当てたほうが成長がよくなるので、暖かい時期は屋外に置くのがおすすめです。寒さには弱いので、15℃程度を目安に室内か園芸用の温室に取り込みましょう。
ミリオンバンブーは耐陰性がありますが、日光に当てたほうが生育がよくなります。日光が不足すると、徒長したり葉が黄色くなったりします。屋外の場合は半日陰、室内の場合は窓際でカーテン越しの光が当たる場所が適しています。
ミリオンバンブーの用土は、水はけのよい用土が適しています。市販の観葉植物用の用土を使用すれば、手軽に栽培を始められます。自分で配合する場合は、赤玉土と鹿沼土、軽石などを混ぜるとよいでしょう。また、ハイドロカルチャー(水耕栽培)で育てることも可能です。
ミリオンバンブーの水やりは、春から秋は表土が乾いたらたっぷりと与えてください。冬場は過湿にすると根腐れして枯れやすいので、表土が乾いてから2~3日後に水やりをしましょう。過度に乾燥する場合は、霧吹きで葉水を与えるのも効果的です。
ミリオンバンブーに与える肥料は、春になったら粒状の緩効性肥料を株元に埋めて与えましょう。その後2週間に1回程度、水やりを兼ねて市販の液体肥料も与えてください。休眠期に肥料を与えると生育に悪影響が出るので、冬場に肥料は与えません。
ミリオンバンブーは、葉の根元や葉の裏にカイガラムシやハダニが発生しやすいです。発生初期であればピンセットなどで除去できるので、こまめに観察しましょう。また、水やりのときに葉にも水をかけると害虫が流れていくので効果的です。あまりに大量に発生してしまった場合は、市販の殺虫剤を散布して駆除します。
ミリオンバンブーは病気にとても強いですが、根腐れ病には気を付けましょう。根腐れ病は、過湿な環境で起こりやすいです。水やりをしすぎると、常に土の中が湿って発症しやすいので、適度な水やりを心がけてください。また、風通しのよい場所で育てることで予防に繋がります。発症してしまった場合は、苗を抜いて根っこを切り詰めて植え替えします。
ミリオンバンブーの花後の管理は特に必要ありません。
ミリオンバンブーの苗を選ぶ際は、幹に張りがあり、葉にツヤがあるものを選びましょう。枯れた葉がついているものは避けてください。また葉の裏や根元にカイガラムシやハダニが隠れていないか確認が必要です。
ミリオンバンブーは成長に合わせて1~2年に1回植え替えをしましょう。植え替えは5~8月頃が適していますが、夏の暑すぎる日は避けてください。植え替え後は数日間日陰で管理し、徐々に明るい場所へと移動させます。
ミリオンバンブーは剪定をしなくても楽しめますが、大きくなりすぎたときや形が崩れてきたときなどは、好みに合わせて剪定をしてください。剪定する場合は、5~8月頃が適しています。また剪定した枝は、挿し穂として利用して新たに増やすこともできます。
ミリオンバンブーは夏場の直射日光にあたると簡単に枯れてしまいます。そのため日当たりがよすぎる場合は、半日陰に移動させてください。置き場所さえ気を付ければ、夏越しは難しくありません。
ミリオンバンブーは10℃を下回らない場所で管理が必要です。気温が15℃以下になる頃になったら室内や温室内へと移動します。室内の場合、エアコンの風が直接当たると枯れてしまうので注意してください。
ミリオンバンブーの一般的な増やし方は挿し木です。挿し木をするときは、10cm程度の長さで茎を切ります。水分の蒸散を抑えるために葉を半分ほどにカットしましょう。清潔な用土に挿して、乾燥しないように注意しながら発根を待ちます。十分に発根したら栽培用の用土に植え替えて管理してください。
出典:写真AC