セラギネラは東南アジアやアフリカ、南米に自生するシダ植物です。小さく質感のやわらかい葉がふかふかとしげり、触るとソフトなクッションのようなので別名「クッションモス」と呼ばれます。耐陰性、耐寒性に優れますが、夏の暑さと蒸れに弱いので、夏場の管理が栽培のコツです。
園芸分類 | 観葉植物 |
形態 | 常緑性多年草 |
樹高・草丈 | 5cm~20cm |
耐陰性 | 強い |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
特性・用途 | 観葉、グランドカバー、寄せ植え |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
セラギネラはイワヒバ科の植物で世界にはおよそ800種類の仲間があります。葉がやわらかく、ふんわりと放射線状に茂るのが特徴です。おもわず触りたくなるようなフォルムで大きくなり過ぎず、日陰が得意なので室内でもよく育ちます。夏場の水やりのしかたさえつかめれば、初心者でも挑戦できる観葉植物です。
ボタニ子
セラギネラは種類の多い植物で、日本でも20種類近くが栽培されています。
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セラギネラ・レインボーファーンは中国南部原産です。セラギネラより蒸れに強いですが、それでも風通しのよい場所で管理しましょう。光の反射で色が変わって見えるエメラルドグリーンの葉をもつことからレインボーの名前がつきました。
セラギネラの栽培適期は4月~6月です。成長期でもあります。夏は暑さや蒸れに弱く、地上部が枯れることがあります。冬は休眠するので春~初夏にかけてがお手入れしやすいでしょう。
セラギネラは地植えでも鉢植えでも栽培できます。直射日光や蒸れに弱いので、どちらも日陰で風通しのよい場所に植え付けましょう。
セラギネラは室内でも屋外でも栽培できます。
セラギネラの室内での管理場所は、レースのカーテン越しに日差しが当たる場所や、優しい光が入る出窓などがよいでしょう。夏や冬などエアコンを使う時期は風が当たらない場所へ移動します。セラギネラは耐陰性が強いので、窓がない部屋やトイレなど日が当たらない場所でも育ちますが、ずっと暗い場所にあると葉の色が悪くなるので、1週間に1日は日に当てましょう。
セラギネラの屋外での管理場所は、直射日光が当たらない日陰がおすすめです。とくに夏の暑さや蒸れに弱いので風通しのよい場所で管理しましょう。あまりにも暑い日は室内へ避難させたり、地植えの場合は寒冷紗で遮光したりして温度を下げます。
セラギネラの用土は水はけがよいものがおすすめです。水持ちがよすぎる用土は根腐れの原因になります。観葉植物用の用土8に対してピートモスを2まぜこむと水はけがよくなるでしょう。自作する際は腐葉土4、ピートモス3、パーミキュライト2をまぜます。
セラギネラは水切れすると枯れるので、鉢植えは土が乾いたらたっぷり水やりしましょう。常に用土がぬれている状態だと根腐れをおこすので、触ってみて乾きぐあいを確認します。水切れをおこして乾燥し、葉が縮こまらならないように注意しましょう。根が生きていれば復活しますので水やりしてください。
セラギネラの夏場の水やりは早朝の涼しい時間帯に用土が乾きはじめたら行います。セラギネラは夏の暑さや蒸れに弱く、かといって水やりをしなければ枯れてしまうので夏の管理は難しいです。風通しのよい場所で栽培すれば蒸れを防げます。
セラギネラは冬は成長が遅く休眠状態になります。水やりは控えめにしましょう。土が濡れているうちは水やりしません。乾燥させすぎないうちに水やりしましょう。
セラギネラは過肥を嫌いますが、少し与えたほうが育ちがよいです。成長期の春と秋に薄い液肥を与えるか、3ヵ月に1回、緩効性化成肥料を少し置き肥します。夏と冬には与えません。
セラギネラにつく害虫はハダニです。ハダニは高温で乾燥している場所が好きなので、葉水を頻繁にしておけば防止できるでしょう。ハダニを発見したらすみやかに紙やティッシュなどでふき取ったあと、殺虫剤を散布します。
セラギネラはとくに病気の心配はありません。
セラギネラの苗は、葉の色つやがよくふんわりとボリュームがあるものを選びます。乾燥して葉が縮こまった苗は避けましょう。
セラギネラの植え替えは4月~6月にかけてがおすすめです。しかし、鉢底から根が出てきた際は根づまりをおこしているので植え替えてください。傷んだ根を清潔なはさみで切り取り、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
セラギネラが伸びすぎて形が崩れてきたら、剪定しましょう。形がすっきりし、風通しもよくなるので蒸れの予防になります。剪定したところから新しい芽がでて成長するので思い切って切り戻してもよいです。
セラギネラは空気中の湿度を好みます。乾燥すると葉が縮こまってしまうので、頻繁に葉水を与えます。新鮮な水を霧吹きに入れて吹きかけましょう。風通しのよい場所で管理すれば蒸れません。また、セラギネラにつきやすいハダニは水分を嫌いますので、葉水は防虫効果もあります。
セラギネラは夏の暑さと蒸れで枯れることがあります。猛暑の年は室内で管理するのがおすすめです。エアコンの風の当たらない場所でレースのカーテン越しで管理し、風通しをよくします。夏場は育てるというよりは枯れさせないことが一番の夏越しになります。
セラギネラは耐寒性がありますが、霜が降りたり凍ったりすると根が枯れてしまうので寒冷地では屋内で冬越しします。温暖な場所での屋外栽培は軒下や屋根のついた日陰で管理しましょう。
セラギネラの株分けは植え替えの時期に行いましょう。植えてあった土を落として、手やよく切れる清潔な剪定ばさみで適当な大きさに切り分け、新しい土をいれた鉢やプランターなどに植え付けます。根付くまではたっぷり水やりをし、日陰で管理しましょう。新しい芽が出てきたら通常の水やりに切り替えます。この時期に地植えにしてもよいです。
セラギネラのもう1つの増やし方は挿し芽です。挿し芽で増やす場合は、葉に張りがあり丈夫そうで元気な芽を選びます。分けた芽は植え付けるまで発根剤入りの水に入れて乾燥を防ぎましょう。挿し芽用の用土へ芽をさし、水分を切らさないように日陰で管理します。新芽がでてきたら発根の合図なので、ポットや植木鉢へ植え付けましょう。水やりも通常のやり方に戻します。
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鮮やかなグリーンの葉は触るとふわふわと感触がよく、別名のクッションモスの名のとおり弾力がクッションのようです。大きくなりすぎないのでオフィスのデスクやキッチンなどちょっとした場所における癒しの観葉植物です。
草丈 | 這い性 |
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耐寒性 | 強い |
這い性でよく増えるから、日陰のグランドカバーに適しているわ。寄せ植えにするときは水やりのしかたが似ている植物を選ぶといいわね。