ヒヤシンスは水栽培での育て方がポピュラーな、秋植えの球根植物です。鉢植えや庭植えで上手に管理すれば毎年花を咲かせる、育てやすく丈夫な多年草でもあります。花色が豊富で香りも楽しめることから、生花のアレンジや鉢花としても人気です。
園芸部類 | 草花、球根植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 20〜30cm |
花の色 | 白、黄色、ピンク、オレンジ、赤、紫、青系、黒 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 普通(休眠時期) |
特性・用途 | 庭植え・鉢植え・水栽培が可能 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ヒヤシンスの名前はギリシャ神話に由来するほど、ヨーロッパで古くから親しまれている花のひとつです。庭植えでは春咲きの多年草で、甘い香りを漂わせる小花をまとまりよく咲かせます。
ローマンヒヤシンス 青花 球根 1球
参考価格: 1,200円
現在ホームセンターや園芸店で流通しているダッチヒヤシンスとは、花付きや咲き方が異なります。古典ヒヤシンスとも呼ばれる、原種系のヒヤシンスです。
草丈 | 20〜30cm |
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花色 | 青紫 |
ヒヤシンスの植え付け時期は?
ヒヤシンスの植え付けは11月がおすすめです。暖かい時期の植え付けでは、球根がカビたり腐ったりしやすくなります。植えつけてから2カ月間、寒さに当てることで発芽し開花します。
水栽培で上手に開花させるコツは?
ヒヤシンスを室内で水栽培させる前に、冷蔵庫で約8週間冷やすのがコツです。秋植えの球根植物は、寒さに当てることで発芽する性質があります。新聞紙などで包んでから、野菜室に入れておくのがおすすめの方法です。
植え付け時期 | 10〜12月 |
花がさく時期/開花時期 | 3〜4月 |
肥料を与える時期 | 4〜5月 |
掘り上げる時期 | 6〜7月 |
ヒヤシンスの球根は9月下旬ごろから、鉢植えの開花苗は冬から春にかけて店頭に出回ります。水栽培を楽しみたい場合は冷蔵庫で約8週間冷やしてから植え付けると、開花率が高まります。
ヒヤシンスの栽培は、庭植え(地植え)・鉢植え・プランター・水栽培・ハイドロカルチャーなどさまざまな方法が可能です。パンジーやビオラとの寄せ植えや、チューリップやムスカリなどの秋植え球根との混植も楽しめます。
ヒヤシンスの水栽培やハイドロカルチャーは室内で、プランター・鉢植えなどは屋外で育てます。鉢植えを室内で楽しみたい場合でも、つぼみが上がってくるまでは屋外に置いて、寒さに当てて育てましょう。
ヒヤシンスを植えつけた鉢やプランターは、半日以上日が当たる場所で管理します。休眠中の夏は強い日差しや暑さを避けられる場所に移動しましょう。庭植えの場合は冬から春にかけて日が当たり、夏は涼しくなる落葉樹の木陰などが最適です。
水栽培の置き場所は?
ヒヤシンスが発芽するまでは、ダンボールなどを被せて、暗くしておきます。発芽して葉が開いてきたら、ダンボールを外して育てます。半日以上日が当たる、明るく涼しい場所に置きましょう。
ヒヤシンスを鉢植えにする場合は、花の培養土や球根の培養土が最適です。有機石灰を少量加えて、土質を中性に近い弱酸性に整えるのがポイントです。庭植えの場合は赤玉土の中粒や腐葉土を混ぜ込み、用土を水はけよく整えます。水栽培やハイドロカルチャーでは、ミリオンなどの根腐れ防止剤を入れると腐りにくく安心です。
ヒヤシンスの球根選びのポイントは、大きくて硬さがあることです。柔らかい球根や割れているものは避けましょう。すぐに植え付けない場合は直射日光を避けて、風通しのよい場所で保管します。
球根のビニールテープは外したほうがいい?
色名がわかるように球根に巻かれたビニールテープは、そのまま植え付けても成長に問題はありません。表皮をむいてしまうとカビが発生しやすくなるので、なるべくそのままの状態で植え付けましょう。ヒヤシンスの球根は殺菌剤を散布しているものも多く、肌が痒くなったりかぶれたりすることがあるので、肌の弱いかたは手袋をつけて作業しましょう。
ヒヤシンスを鉢植えにする場合は、5〜6cmの間隔で3cmぐらい土を被せて植え付けます。庭植えする場合は、10cmぐらいの間隔で5〜6cmぐらい土を被せて植え付けます。ハイドロカルチャーでは、湿らせたハイドロボールの上に球根を並べるのがポイントです。水面が球根の底に当たらないように、水位を調整しましょう。
ヒヤシンスの水やりのコツは、しっかりと乾いたらたっぷりと与えることです。受け皿は使わずに用土が乾いたらたっぷりと水やりをします。庭植えの場合は雨が降らず土が乾燥するときに、水やりをしましょう。水栽培の場合は1週間に1回を目安に、新鮮な水に交換します。
ヒヤシンスの肥料は植え付け時期の元肥と、花後のお礼肥です。鉢植えで培養土を使う場合は、元肥が含まれているので必要ありません。庭植えのヒヤシンスには、固形の花の肥料を用土に適量を混ぜ込みます。追肥は不要で開花後にお礼肥を与えて、球根を成熟させることで次のシーズンも花芽が出やすくなります。
ヒヤシンスなどの大型球根は軟腐病に気をつけます。夏越しや掘り上げ後の保管は、風通しのよく管理してカビや病気を防ぐのがポイントです。
ヒヤシンスに気を付けたい害虫はアブラムシです。気温の上昇と共に活発になるので、殺菌殺虫剤で予防しましょう。
ヒヤシンスは、開花後にタネを作ると株が弱ってしまうので早めに剪定します。開花後は花茎の根元で切り取りましょう。
夏の暑さが厳しい地域では、苗を掘り上げて植え替えるのもおすすめです。6月に葉が黄色く枯れてきたら水やりを止めて、苗を掘り上げて乾燥させます。不要な根と葉を剪定して、ネットに入れて風通しのよい場所で保管します。
6月の中旬~9月ごろまでは休眠時期です。鉢植えは雨の当たらない明るい日陰で、夏越しさせます。
ヒヤシンスは自然分球が難しく、増やしにくい品種の球根です。ヒヤシンスの分球を促すのが、ノッチングという増やし方です。
ヒアシンス(水栽培) 5球入
参考価格: 1,230円
一般的な園芸品種のヒヤシンスが、ダッチヒヤシンスです。ローマンヒヤシンスと比較して、花数が多くボリュームがあります。
草丈 | 20cm前後 |
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花色 | 白、黄色、ピンク、赤、紫など |
出典:Unsplash