ムスカリは青紫色の小さな花穂が印象的な、春の訪れを告げる人気の球根植物です。甘い香りが特徴で、小さなムスカリの花が群生するところはとても見応えがあります。
園芸部類 | 草花、球根植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10〜30cm |
花の色 | 紫、青系、白、黄色、緑、ピンク |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通(休眠期) |
特性・用途 | 植えっぱなし可 |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ムスカリは甘い香りが特徴で、小さなベル状の花を下向きにまとまって咲かせます。青紫色のアルメニアカムが代表的ですが、白やピンクなど色のバリエーションが増えてきました。ムスカリとして流通している球根の中に、姿のよく似たベレバリアなどの近縁種も含まれているためです。
ムスカリ オーシャンマジック 10球入
参考価格: 430円
チューリップやスイセンにはない、スモーキーな水色が人気のオーシャンマジックです。ビオラやアリッサムとの混植もおすすめします。
おすすめ度 | ★★★ |
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容量 | 10球入り |
ムスカリ ベレバリアグリーンパール 約100g 【球根】5球入り_ムスカリ_秋植え_球根_販売_通販_
参考価格: 600円
グリーンのムスカリとして販売されていますが、近縁種のベレバリア属の植物です。植え付け時期や開花時期は、ムスカリとほぼ同じで寄せ植えや混植も向いています。
おすすめ度 | ★★★ |
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容量 | 5球入り |
植え付け時期 | 10〜12月 |
肥料の時期 | 3〜5月 |
花が咲く時期/開花時期 | 3〜5月 |
ムスカリの植え付け時期は?
ムスカリの植え付け時期は10月の中旬〜12月です。暖かい地域では早く植え付けると、カビが発生して球根が傷んだり、葉だけが伸びてしまったりします。ムスカリは秋植えですが、年内に植え付けできれば大丈夫です。
ムスカリの開花期間は?
ムスカリの花は開花期間が長いのが特徴です。小さなベル状の花が下から上に順に咲き上がっていくので、花と香りが長く楽しめます。
ムスカリの栽培適期は、秋〜春です。秋に球根を植えつけて、1〜2月の冬の寒さを感じることで春に花芽を咲かせます。ムスカリはチューリップのように掘り上げる必要はなく、植えっぱなしのまま夏越しができます。
ムスカリの栽培方法は、庭植え(地植え)・鉢植えの他にボトル栽培(ハイドロカルチャー)があります。秋植え球根を早咲きさせる方法が、球根を2カ月間冷蔵させる方法です。人工的に寒さに当てて発芽を促します。
ムスカリをプランターや鉢植えにする場合は、花の用土や球根専用土で植え付けます。鉢の材質や形状は特に問いません。地中海沿岸が原産地のムスカリは、用土のpHを7.0前後の中性に整えるとよく育ちます。用土に有機石灰を混ぜ込みましょう。
ムスカリを育てる場所は屋外です。冬の寒さに当てることで春に発芽します。ムスカリを室内で楽しみたい場合も、つぼみが上がってくるまでは屋外で管理しましょう。
ムスカリを育てる場所選びのポイントは、冬〜春先にはよく日が当たり、夏〜初秋は日陰になる涼しいところです。夏場は庭植えでは落葉樹の木陰になる場所、鉢植えは風通しのよい日陰で管理します。
ムスカリを育てる用土は、水はけのよい花の土か球根専用土が最適です。花と野菜の土は肥料分が多すぎるので、球根の栽培には向いていません。用土のpHを中性に整えるため、有機石灰を混ぜ込みます。肥料と同時に有機石灰を追加してpHを維持しましょう。
秋植え春咲きのムスカリを毎年上手に咲かせる育て方のコツ
ムスカリは開花苗の購入もできますが、球根から育てるのがおすすめです。球根の選び方のポイントは、ぷっくりと丸みがあって硬さがあることです。キズや虫食いが無いかも確認しておきます。少し芽が出ているほうが発芽する確率が高く安心です。
ムスカリの球根を庭植えする場合は、しっかりと土を耕して柔らかくしておきます。掘り穴の深さは球根3つ分で、間隔は球根2つ分です。品種によって球根の大きさに差がありますが、深さと間隔は4〜5cmが目安です。プランターや鉢植えでの混植では、球根が重ならない程度に寄せても植えられます。
ムスカリを鉢に植え付けた後の冬の水やりは、月に2〜3回で土を湿らせる程度に与えます。春になって芽が出てきたら徐々に水やりの量を増やし、つぼみが出てからは土が乾いたらたっぷりと与えましょう。庭植えの場合はほとんど必要ありません。休眠中の水やりは不要です。
球根植物のムスカリは、球根に蓄えられた栄養で成長するため、多くの肥料は必要ありません。肥料はタイミングよく与えることが大切です。春4〜5月の肥料は花芽を咲かせたお礼肥として、鉢植え・庭植えどちらにも必要です。秋11月頃の肥料は庭植えにしたムスカリに、追肥として与えます。肥料は固形の有機肥料を使い、有機石灰を加えて用土を中性に保ちましょう。
ムスカリの花が咲かないのはどうして?
ムスカリの花が咲かない原因は、日照不足・低温期間が足りない・根詰まりが考えられます。用土のpHが中性を好むので、酸性土壌ではよく育ちません。ムスカリに適した環境を整えましょう。
ムスカリの栽培で心配な病気や害虫はありません。暖かい地域では地温が高い時期に植え付けると、球根がカビたり腐ったりしてしまうので、11〜12月に植えましょう。
ムスカリの花が咲き終わったら、花茎の根元で剪定します。球根を成熟させるため、開花後は早めに花がらを切り取りましょう。
ムスカリの植え替え時期は6月です。庭植えは3〜4年に1回掘り起こして分球し、鉢植えは1〜2年に1回新しい用土で植え替えます。
6月頃にムスカリの葉が黄色く枯れてきたら、休眠時期のサインです。黄色く枯れた葉を剪定して整えます。葉が青々している場合は、そのままでも問題ありません。葉ばかりが茂っているのが気になる場合は、一度剪定して葉を整理します。
ムスカリの上手な夏越しのコツは、休眠時期にあたる真夏の厳しい暑さと蒸れを避けることです。ムスカリは植えっぱなしにできる球根植物ですが、高温多湿が苦手です。枯れた葉を剪定して、風通しがよく直射日光の当たらない場所で、涼しく夏越しさせましょう。
球根植物ムスカリの増やし方は、分球です。球根の根元にできた小さな球根を、取り分けて新たに植え付けるのが分球です。小さな球根は無理に分球せず、十分に成長してから切り離します。植え替えと同じタイミングで作業できますが、花が咲くまでに3〜4年かかります。
ムスカリ アルメニアカム 10球入
参考価格: 300円
もっとも代表的な青紫色のムスカリが、香りのよいアルメニアカムです。とても丈夫で育てやすく、群生すると見応えがあります。春先には開花苗が販売されます。
おすすめ度 | ★★★ |
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容量 | 10球入り |
出典:Unsplash