ユリオプスデージーは南アフリカ原産の、開花期が長い花です。日本には、1970年代にアメリカ経由で伝わり、最初は鉢植えとして普及しました。暑さ寒さともに比較的強く、多湿に気を付ければ銀緑色の葉と共に長い期間観賞できます。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 常緑低木 |
樹高・草丈 | 60cm~100cm |
花の色 | 黄色 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 開花期が長い、花壇、鉢植え |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ユリオプスデージーの若い枝は柔らかいですが、古くなった部分から木質化する常緑低木です。茎の先端近くから約10cmの細い花柄(かへい)が伸び、3cm~4cmほどの一重の黄色い花が咲きます。葉は羽状で深い切れ込みがあり、付き方はらせん状です。茎や葉には白い細毛があるため、やや灰緑色に見えます。
マーガレットコスモスもキク科の黄色い花で、見分けがつかないほど花は似ています。葉は、ユリオプスデージーのほうが切れこみが深く毛羽だっていて灰色がかって見えます。大きな違いは、開花時期です。ユリオプスデージーが11月~5月に咲くのに対して、マーガレットコスモスは入れ替わるように5月~11月頃に咲きます。
ティアラ・ミキは、ユリオプスデージーではめずらしい八重咲き・丁字咲きです。愛知県で発見された変異株をもとに、増殖・継続栽培に成功し、品種登録されました。
斑入り葉ユリオプスデージー・フィリップス 3号苗(C13)
参考価格: 715円
ユリオプスデージーは、シルバーリーフとしても人気がありますが、さらに斑の入った品種もあります。葉にクリーム色の斑があるユリオプスデージー・フィリップスは、日本で育種されました。育て方は基本種と同じです。
花色 | 黄色 |
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葉 | クリーム色の斑入り |
植え付け時期 | 3月~5月または9月~10月 |
開花時期 | 11月~5月 |
剪定の時期 | 5月~6月頃 |
ユリオプスデージーは、種まきから栽培できますか?
種ができにくいため、ほとんど一般に流通していません。苗から育てましょう。
ユリオプスデージーは、庭植え・鉢植えどちらでもよく育ち、暖地・中間地なら屋外で冬越し可能です。庭や大きな鉢に植えると、こんもり繁らせられます。
庭植え・鉢植えともに日当たりがよく、夏は西日が避けられる所が適しています。多湿を嫌うので、庭植えは、花壇など一段高い水はけのよい場所が理想的です。鉢植えは、梅雨時は雨のかかりにくい軒下などに置きましょう。
水はけがよければ、その他の土質は特に選びません。梅雨から夏にかけての多湿を嫌うので、粘土質の土地なら腐葉土を混ぜて耕し、水はけをよくしておきましょう。鉢植えには、草花用の培養土または、赤玉土と腐葉土を7:3程度に混ぜあわせた用土を使います。
鉢植えには、土の表面が乾ききってから水やりしてください。やや乾燥気味に育てたほうがよい植物です。庭植えは、自然の降雨のみで育ちます。
植え付けるときと鉢植えの植え替え時に、緩効性肥料を与えてください。それ以外は、花付きが悪かったり葉の色が薄かったりするときに追肥する程度で十分です。肥料を与えすぎると葉ばかり繁ることがあります。
気を付けたい害虫はアブラムシです。柔らかい新芽によく集まるので、早めに見つけて駆除しましょう。
かかりやすい病気は特にありません。
花後は、枯れかけた花がらを花柄ごと摘み取って整理しましょう。花後そのままにしておくと、花柄が松葉のように枯れて自然に落ちますが、枯れ落ちるまでは花がらと次の花や蕾が混みあってしまい、見た目もよくないからです。
苗は、茎がしっかりしていて葉数の多いものを選びましょう。花が咲いている苗は、できれば枝数の多い株を選ぶと、花付きがよいです。しっかりした茎ならば、摘心によって枝数を増やせます。
ユリオプスデージーは根の成長も旺盛なので、鉢植えは1~2年に1回植え替えてください。購入時の苗や鉢植えの根が、鉢底から見えるほどはみ出していたら、すぐに一回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢から出して根をほぐし、細い根は少し切り太い根は残します。庭植えは植え替えの必要はありません。
ユリオプスデージーは摘心して脇芽を育てると、こんもりしたボール状の株になります。茎がぐんと伸び始めた頃と、花が咲き終わったあとに行います。
開花期が過ぎたら、1/2ほどの位置で切り戻してください。若い芽が出てきます。暑くなって株もとの葉が焼けて枯れていたら、摘み取って風通しをよくしておきましょう。鉢植えは、涼しい場所に置いてください。
暖地や中間地では、そのまま越冬できます。連続して雪や霜にあたると葉の一部が枯れることがありますが、土が凍結していなければ大丈夫です。寒冷地の鉢植えは、玄関ポーチやひさしのある場所に置いてください。
ユリオプスデージーは、挿し木で増やせます。剪定や摘心のときに摘み取った枝を使って挿し穂を作るとよいでしょう。水揚げしてから赤玉土や挿し木用土に挿し、乾かさないように管理してください。挿し木の適期は5月頃です。
ユリオプスデージーは、長年育てているとだんだん花付きが悪くなってきます。挿し木で予備の新しい株を作り、植え替える(交換する)とよいでしょう。
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ユリオプスデージー基本種(一重の黄花、銀緑色の葉)のポット苗です。3号鉢(直径9cm)サイズで、花芽が付いています。価格は税込み・送料別で、送料は配送地域によって異なります。
サイズ | 3号(直径9cm)のポット苗 |
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種類 | 基本種 |
出典:写真AC