タイサンボクは、北アメリカが原産の常緑性中高木で、成長すると約30mまで大きく成長します。葉が密に茂るため、タイサンボクの下には大きな日陰ができるのが特徴です。耐暑性や耐寒性が強く、公園や庭木などに幅広く利用されています。
園芸部類 | 庭木、花木 |
形態 | 中高木 |
樹高・草丈 | 1m〜30m |
花の色 | 白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性、芳香がある、初心者向け、シンボルツリー |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
タイサンボクは5月〜7月にかけて、真っ白な花を咲かせる植物です。花弁のサイズは約20cmもあり、とても見応えがあります。タイサンボクの花からは、甘い芳香がするのが特徴で、香水や化粧品の原料として使われているほど人気の高い香りです。
タイサンボクの花言葉は?
タイサンボクの花言葉は「前途洋々」「威厳」「壮麗」です。壮麗(そうれい)とは、規模が大きく美しい様子を意味する言葉で、タイサンボクの咲き姿に由来するといわれています。
タイサンボク(キャスカートマグノリア)の種(10粒)
参考価格: 500円
キャスカートマグノリアは、タイサンボクの中でも大型の品種です。上の方に伸びた枝に花を咲かせるため、下から見上げても花が見えない場合があります。花の香りがとても強く「マグノリア」という香水の原料になっている植物です。
樹高 | 20m~30m |
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サイズ | 大型 |
タイサンボク:リトルジェム
参考価格: 21,175円
リトルジェムはタイサンボクのわい性品種で、小型に品種改良されています。花付きがよく、花弁の先が尖っているのが特徴です。葉に光沢があり、夏には涼しげな葉陰をつくります。
樹高 | 3m〜5m |
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サイズ | 小型 |
植え付け時期 | 3月〜4月 |
植え替え時期 | 3月〜4月 |
肥料の時期 | 1月、5月、9月 |
剪定の時期 | 7月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜7月 |
タイサンボクは樹高がとても高く成長するため、鉢植えで育てるのには向いていません。地植えにして、庭木やシンボルツリーとして育てられています。中高木に分類され、根も大きく張るので、栽培するには広いスペースが必要です。
タイサンボクは、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。日当たりの悪い場所で育てると、枝だけが間延びして、花付きが悪くなるので注意が必要です。タイサンボクを植え付けると、下に大きな日陰ができ、ほかの植物に日光が当たりにくくなります。花壇の近くに植える場合は、日陰ができるのを考慮して植え付け場所を決めましょう。
タイサンボクは、排水性の高い用土で育てます。市販されている「花木用培養土」を使用しても構いません。基本的には地植えで育てるので、地面の土に腐葉土を混ぜ込んでから植え付けます。
タイサンボクを植え付けたばかりのときは、土の表面が乾いてからたっぷりと水やりをします。完全に根付いてしまえば降雨のみで十分で、水やりの必要はありません。水の与えすぎは、根腐れを起こして枯れる原因となるので、やや乾燥気味に管理しましょう。
肥料は5月と9月に、緩効性の液体肥料や置き肥を施します。休眠期にあたる1月には、寒肥として油かすなどの有機肥料を適量与えましょう。肥料の与えすぎは、肥料やけを起こして枯れる恐れがあるので避けてください。
カイガラムシは、貝殻のように硬い甲羅をまとっているのが特徴で、殺虫剤が効きにくい害虫です。発見したら、歯ブラシなどを使用して払い落としてください。風通しが悪いと発生しやすいので、葉が密に茂っているようならば剪定しましょう。
タイサンボクは丈夫な植物のため、かかりやすい病気はとくにありません。
タイサンボクを苗木の状態で購入する場合は、葉につやがあり、病害虫被害を受けていない苗を選びます。幹や枝が、太くてしっかりとした苗木を購入しましょう。
タイサンボクは、植え替えを嫌います。どうしても植え替えが必要な場合は3月〜4月に行いますが、大きく成長したタイサンボクの植え替えを個人で行うのは難しいです。また、無理に植え替えても、上手に根付かなかったり、枯れたりする可能性があります。
タイサンボクの強剪定は、花後の7月に行います。葉が込み入っている部分や、枝が伸びすぎている部分を剪定して、樹形を整えていきましょう。切り落とした枝は、挿し木に使用できます。
タイサンボクは常緑性で寒さに強く、冬越しに必要な作業はとくにありません。
タイサンボクは挿し木で簡単に増やせます。7月〜8月に、健康に育っている枝を15cmほどの長さで切り取り、挿し穂を作りましょう。赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、風通しのよい日陰で管理します。
挿し木を成功させるコツは?
挿し木に使用する枝は、若木すぎず、やや硬く育った枝を使用するのがコツです。また、発根するまでは、水切れを起こさないように育てましょう。
タイサンボクは、花後に実をつけるため、種を採取して増やしていく方法もあります。花後に立ち枯れるまでそのまま育て、実が黒くなったら花茎から切り取ってください。実を軽く振って、中から種を採取します。2月〜3月が種まきの適期ですが、種から育てると発芽率が低いため、初心者は挿し木で増やすのがおすすめです。