タイサンボク(泰山木)とは
タイサンボク(泰山木)は庭木や公園の樹木として植えられるモクレン科の常緑樹です。初夏に香りのある白い花が咲き、かつては香料の原料としても利用されていました。とても丈夫であまり手間をかけなくてもぐんぐん育ちます。初心者にも育てやすい樹木ですが、逆に大きく育ちすぎて問題となることが多いようです。
基礎情報
学名 | Magnolia grandiflora |
和名 | タイサンボク、泰山木、大山木 |
別名 | ハクレンボク |
分類 | モクレン科モクレン属 |
原産地 | 北米 |
開花時期 | 6~7月 |
花言葉 | 前途洋々、壮麗、威厳 |
名前の由来
和名のタイサンボクは一般的に「泰山木」と書きますが「大山木」の字をあてることもあります。いずれの名前もタイサンボクの木全体が、山のように大きく立派に育つことに由来したもので、特に「泰山木」のほうは中国の名山「泰山」に例えたものといわれています。はじめは小さな苗でも将来大木になることが想像できる名前です。
花言葉
タイサンボクの花言葉は「前途洋々」「壮麗」「威厳」などです。これらの花言葉はタイサンボクの大きな立ち姿や、空に向かって咲く花の様子に由来します。昔の人々がタイサンボクに対して、スケールの大きさと生命力の強さを感じていたことがうかがえます。一年中青々と葉を茂らせ、堂々とした姿のタイサンボクにぴったりの花言葉です。
タイサンボク(泰山木)の特徴
普段見かけるタイサンボクは高さが10m前後のものが多いですが、大きなものだと30m近くにまで成長します。横枝も大きく広がり、こんもりとした姿をしています。葉はやや肉厚で長さが15~20cmの楕円形です。葉の表側はつやのある濃い緑色で、対照的に葉の裏側は細かい茶色の毛がびっしりと生えています。
花の特徴
タイサンボクの花の時期はだいたい6~7月頃で、白いお椀型の花が上を向いて咲きます。大人が手を広げたくらいの大きな花が咲きますが、高い場所で上向きに咲くため間近で鑑賞するのは難しいかもしれません。花には独特のよい香りがありますが、こちらも直接楽しむことはなかなかできないでしょう。あまり花もちせず開花すると数日で散ってしまいます。
花の香り
タイサンボクの花には、上品な甘みと柑橘系の爽やかさをミックスしたようなとてもよい香りがあります。香水やアロマオイルとして人気のマグノリアは、本来このタイサンボクの香りを指すといわれています。ですが現在タイサンボクからの採油はほとんど行われておらず、ホワイトチャンパカなど他の種類の花を原料とするのが一般的です。
ボタニ子
次は、育て方について紹介するよ。