ひなげしの花の育て方!種まきのコツや開花時期、花後の管理方法をご紹介! | 植物図鑑

学名Papaver rhoeas
和名雛芥子(ヒナゲシ)、虞美人草(グビジンソウ)
別名シャーレーポピー、コクリコ
英名Shirley poppy
科・属名ケシ科・ケシ属
原産地ヨーロッパ、北アメリカ
花言葉別れの悲しみ、心の平穏、休息、七色の恋、乙女らしさ、いたわり、思いやり

ひなげしの花の特徴

Photo bylimonene

ひなげしの花は、薄い和紙のように繊細な花弁が魅力的な一年草です。「シャーレーポピー」や「コクリコ」という名前でも親しまれており、開花時期が長いのでガーデニングにも人気があります。

基本情報

園芸部類 草花
形態 一年草
樹高・草丈 15cm〜70cm
花の色 赤、ピンク、白、複色
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
特性・用途 開花時期が長い、花壇の寄せ植え
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

ひなげしの花は、主にヨーロッパ地方の田畑や道ばたなどに自生しています。繁殖力が強く、次々と増えて広がっていくのが特徴です。4月〜7月にかけて、薄い花弁をもつ赤色や白色の花を咲かせます。

名前の由来

ひなげしは漢字で「雛芥子」と表記されます。ケシ科・ケシ属に分類される植物の中でも、花弁のサイズが小さいため「小さな」という意味の「雛(ひな)」が頭について「雛芥子(ひなげし)」と名付けられました。

ひなげしの花の代表品種・種類

①利尻雛芥子(りしりひなげし)

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利尻雛芥子(りしりひなげし)は、淡い黄色の花を咲かせる品種です。北海道の「利尻山」に自生している日本の固有種で、ひなげしの花の品種の中でも暑さに弱く、温暖地で育てるのは難しいといわれています。

②八重咲きひなげし(ポピー)

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ひなげしの花は一重咲きの品種がほとんどですが、八重咲きのボリューミーな品種もあります。「ポピー」という名前で流通しており、薄い花弁がいくつも重なった華やかな咲き姿が魅力です。

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ひなげしの花の育て方①時期

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 2月〜3月、10月〜11月
種まきの時期 9月〜10月
追肥の時期 2月〜3月、10月〜11月
花が咲く時期/開花時期 4月〜7月

栽培スケジュールカレンダー

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
               
開花期間            
肥料                
成長期          
休眠期                    
○は適期、●は最適期

ひなげしの花の育て方②栽培環境

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

栽培方法

ひなげしの花は、地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えで花壇の寄せ植えなどにする場合は、草丈が高く育つため、他の花よりも後ろ側に植え付けるのがおすすめです。鉢植えの場合は、株間を15cm〜20cmほどあけ、余裕をもって苗を植え付けましょう。

育てる場所

置き場所・日当たり

ひなげしの花は、日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。多湿が苦手なため、ジメジメとした環境で育てると、病気や害虫被害を受ける恐れがあります。また、直射日光に長く当たると葉焼けを起こしてしまうため、日差しの強い日は半日陰で管理してください。

用土

ひなげしの花は、排水性の高い用土で育てます。ホームセンターや園芸店などで市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用してください。酸性の用土を嫌うため、地植えの場合は苗を植え付ける前に、苦土石灰を加えて中和しておきましょう。

ひなげしの花の育て方③管理のポイント

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

水やり

ひなげしの花を地植えで育てている場合は、雨水のみで十分で水やりの必要はありません。しかし、雨がまったく降らないようならば、様子を見ながら水を適量与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから水やりをします。あまり多湿にすると根腐れをおこしてしまうため、水やりは控えめにするのがポイントです。

肥料

肥料は2月〜3月と10月〜11月に与えます。規定の量よりも薄めた液体肥料を、月に1回水やりの代わりに与えてください。また、植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。肥料の与えすぎは「肥料やけ」の原因となります。

害虫対策

アブラムシ

アブラムシは年間を通して発生しやすい害虫のため、葉や茎をよく観察しながら育てましょう。アブラムシが少量の場合は、ガムテープなどに貼り付けて引き剥がしてください。大量発生した場合は、殺虫剤を散布して駆除します。

病気対策

灰色カビ病

灰色カビ病は、カビが原因で発生する病気です。名前のとおり、感染した部分が灰色の楕円形状に変色するのが特徴で、放っておくと腐敗が始まり悪臭を放つようになります。適度な剪定をしたり、風通しのよい場所で管理したりして予防しましょう。

花後の管理

ひなげしの花は、花後に花がら摘みを行いながら育てます。数日で開花が終わるので、花がらを花茎の部分からこまめに切り取ってください。花がらを放置しておくとカビが発生しやすくなるため、病気や害虫被害の原因となってしまう恐れがあります。

ひなげしの花の育て方④詳しい栽培方法

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

種まき

ひなげしの花の種まきは9月〜10月にします。地植えにする場合でも、いったん育苗ポットに種まきをしていきましょう。深植えにすると上手に発芽しないため、種まき後に土をかぶせる必要なありません。本葉が5枚〜6枚ほどになってから、地面や鉢に植え付けてください。

剪定

ひなげしの花は一年草のため、とくに剪定の必要はありません。しかし、茎が長く伸びすぎていたり、葉が込み入っていたりする場合には、その都度剪定をしながら育てましょう。

増やし方

種まき

ひなげしの花は種まきで増やせます。開花時期が終わると花後に種子をつける性質があるため、種子の中から種を採取して増やしていきましょう。種まきに適した時期は9月〜10月です。それまでは種を新聞紙などに包み、風通しのよい日陰で保管してください。

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