グズマニアの育て方!色鮮やかな花を長く楽しむ水やりのコツは? | 植物図鑑

色鮮やかなグズマニア
グズマニア(赤花)
グズマニアの花(中央部)
学名グズマニア
和名緋色の星(グズマニア・リングラータ)
別名アナナス
英名Guzmania
科・属名パイナップル科グズマニア属
原産地中南米
花言葉情熱、理想の夫婦、あなたは完璧、いつまでも健康で幸せ

グズマニアの特徴

グズマニア

出典:写真AC

グズマニアは夏の雰囲気を感じさせる花として、またハリのある葉を鑑賞する観葉植物としても人気があります。赤やピンクなどに色づいているのは、花苞(かほう)と呼ばれる花やつぼみを守るための葉です。鮮やかな色が2〜3ヶ月楽しめますが、実際の花は花苞の中に咲きます。

基本情報

園芸部類 観葉植物、鉢花
形態 常緑性多年草、着生植物、熱帯植物
樹高・草丈 15〜60cm
花の色 黄色、オレンジ、ピンク、赤
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
特性・用途 開花期間が長い
栽培難易度 ★★★☆☆

特徴

グズマニアはパイナップル科の植物で、ブロメリアやネオレゲリア・チランジアの仲間でもあります。用土を必要としない着生植物で、自生地では他の植物に根付いて成長するのが特徴です。

名前の由来

グズマニアは、スペインの自然科学者であるアナスタシオ・グスマンにちなんで名付けられました。アナナスと呼ばれることもありますが、ヨーロッパではパイナップルをアナナスと呼ぶことに由来しています。

グズマニアの代表品種・種類

①グズマニア・マグニフィカ

(観葉植物)グズマニア マグニフィカ 2.5号(1ポット)

参考価格: 670円

出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
楽天670円

グズマニア・マグニフィカはやや小型の品種で、赤〜オレンジ系の花が長く楽しめます。観葉植物と寄せ植えにする場合は、ポリポットごと植え込んで根を乾かし気味に管理するとよいでしょう。

レア度★☆☆
サイズ2.5号ポリポット(直径7.5cm)

②グズマニア・ミックス植え

観葉植物 グズマニア 3本立ミックス 鉢植え

参考価格: 5,500円

出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
楽天5,500円

グズマニアの3本立ちは、花色の異なる品種を1鉢に植え込んだものです。花茎が立ち上がる品種では、オレンジ色のグズマニア・オスタラや黄色のグズマニア・ヒルダなどがあります。

レア度★☆☆
サイズ横幅40〜45cm、高さ60cm

③グズマニア・ディシティフローラ「メジャー」

グズマニア・ディシティフローラ

イエローと赤のコントラストが目を引く、とてもレア品種のグズマニアです。ディシティフローラ・メジャーは扱いやすい小型の品種で、独特な形の花はスティックキャンディーにも例えられます。

レア度★★★
サイズ4.5号鉢(直径13.5cm)3本立ち

グズマニアの育て方①時期

グズマニア

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期(目安)

植え付け 5〜9月
植え替え・株分けの時期 5〜6月
肥料 春と秋
花が咲く時期/開花時期 5月〜10月頃

栽培スケジュールカレンダー

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
             
開花            
肥料              
成長期          
休眠期            
○は適期、●は最適期

栽培適期は?

グズマニアの栽培適期は春から秋です。グズマニアは花の咲く時期がはっきりとは決まってはいませんが、例年5〜6月頃からきれいに色づいたグズマニアが園芸店やフラワーショップなどに並び始めます。植え付け・鉢替えは4〜9月、植え替え・株分けは5〜6月が最適です。

グズマニアの育て方②栽培環境

グズマニア

出典:写真AC

栽培方法(鉢植え)

グズマニアの栽培方法は、地植えではなく鉢植えがおすすめです。グズマニアはプラスチック製の鉢に植わっていることが多いですが、通気性のよいテラコッタや素焼き鉢も最適です。鉢のサイズは大きすぎないほうが、根腐れを防いで管理しやすくなります。

育てる場所

室内/置き場所・日当たり

グズマニアを育てる場所は室内で、生育適温は20〜30℃です。レースのカーテン越しに日が当たる、明るく暖かい場所で育てます。直射日光に当たると葉焼けしてしまいます。屋外でも育ちますが、雨の当たらない屋根下(軒下)の明るい日陰か、遮光率50%以上の遮光ネットを使いましょう。

用土

グズマニアの用土は園芸用土や観葉植物の土ではなく、水苔かアク抜き済みのヤシガラチップ(ココナッツハスク)を使用します。着生植物は通気性をよく育てるのが重要なポイントです。

グズマニアの育て方③管理のポイント

グズマニア

出典:写真AC

水やり

グズマニアの水やりは、他の植物とは違いがあります。成長期は筒状になった部分に水を溜めるようにします。タイミングは週に1〜2回程度を目安にして、古い水を入れ替えるようにたっぷり与えるのがポイントです。休眠期に向かう秋からは筒に水を溜めず、水やり後に鉢を傾けて水を出して、適度に湿った状態を保ちます。冬はごく控えめにするか、葉水にしてもよいでしょう。

葉水

グズマニアのような着生植物には、葉水(霧吹き)での水やりも効果的です。葉先が丸まってきたら、水切れのサインです。薄めた液体肥料や活力液を加えてスプレーすると、色ツヤがよくなりますよ。

肥料

グズマニアの肥料は液体肥料がおすすめですが、一般的な花の肥料も使えます。液体肥料は成長期の春から秋に、タイミングは10日に1回水やりのときに薄めた液体肥料を与えます。固形肥料は追肥(置肥)として春と秋に与えましょう。

害虫対策

グズマニアに気をつけたい害虫は、アブラムシ・カイガラムシ・スリップス(アザミウマ)です。スリップスはアブラムシなどと同じで、植物から吸汁する害虫です。殺虫殺菌剤をスプレーして、予防と対策をしましょう。

アブラムシの退治・予防対策!花や野菜から駆除するための方法を紹介!のイメージ
アブラムシの退治・予防対策!花や野菜から駆除するための方法を紹介!
アブラムシは花や野菜などの植物に寄生する害虫で、ウイルス病を媒介するので、植物へさまざまな被害をあたえます。また、アブラムシは種類の多い害虫でもあります。この記事では、そんなアブラムシの予防対策と、アブラムシを退治・撃退するための方法を紹介します。
カイガラムシ対策に有効な薬剤8選!幼虫と成虫での使い分けや処理方法を解説!のイメージ
カイガラムシ対策に有効な薬剤8選!幼虫と成虫での使い分けや処理方法を解説!
観葉植物や庭木につく硬いカラをかぶったカイガラムシは、薬剤の効きにくい厄介な害虫です。でも、正しい薬剤選びと処理方法さえ覚えれば、必ず駆除できます。併せてカイガラムシの予防にもなる、肥料やりや剪定といった季節ごとのお手入れも、ぜひ覚えてください。

病気対策

グズマニアに気をつけたい病気は、炭そ病と立ち枯れです。水苔やヤシガラを湿った状態にすると、カビやウイルスがつきやすくなります。風通しよく環境を整えましょう。

花後の管理

グズマニアの花後の管理として剪定をしましょう。花色が悪くなってきたら、株元から10cmぐらいの高さで切り取ります。グズマニアは一度咲いたところから次の花が咲くことはありません。そのまま観葉植物として楽しむか、子株を育てて花を咲かせましょう。

グズマニアの育て方④詳しい栽培方法

グズマニア
Photo by Rexness

苗の選び方

グズマニアの苗の選び方は、葉の色ツヤがよくハリがあるものを選びます。葉の裏に害虫や病気の発生がないことを、確認します。色の鮮やかな元気な株がおすすめです。

冬越し

グズマニアの冬越しは、室温を10℃以上に保つのがポイントです。天気のよい昼間はレースのカーテン越しに日が当たるところに置きます。水やりは20℃以上のぬるい水で葉水にして、葉に湿度を与えましょう。

増やし方①株の更新

グズマニアの増やし方は、株の更新です。グズマニアは花を咲かせた後に子株を作ると、親株は枯れてしまいます。花後の剪定の後はそのまま観葉植物としてグリーンの葉を楽しむか、子株を出させてそれを植え付ける株の更新をします。子株を育てるのは4月中旬~9月が適期です。開花するのは株が成長するまでで、時間がかかります。

株の更新手順

  1. 花が終わったら、株元から10cmぐらいでカットする
  2. 残った葉を、元から10〜15cmの長さにカットする
  3. 液肥を与えて、子株の形成を待つ
  4. 子株が15cm以上に成長したら、親株から切り離す
  5. 根元を湿らせた水苔でくるみ、水苔かヤシガラで植え付ける

増やし方②株分け・植え替え(鉢替え)

グズマニアの植え替えや株分けは、5〜6月が最適です。鉢替えは暖かい9月頃まで可能です。子株の植え付けも同様に行います。用意するものは株の大きさにあった鉢(テラコッタ鉢がおすすめ)・水苔またはヤシガラチップ(ココナッツハスク)・鉢底ネットです。鉢底石はなくても問題ありません。

  1. 株を取り出し、古い植え込み材を取り除く(鉢替えではそのままでも可能)
  2. 子株の数が増えてきたら、根を切らないように株分けする
  3. 根元を湿らせた水苔で包み、ヤシガラチップか水苔で植え付ける(深植えにしない)

グズマニアの関連記事

グズマニアとは?花や葉の特徴や増やし方などの育て方をご紹介!のイメージ
グズマニアとは?花や葉の特徴や増やし方などの育て方をご紹介!
グズマニアは熱帯アメリカが原産の多年草で、パイナップルのような面白い見た目をしています。「花苞(かほう)」と呼ばれる部分がとてもカラフルで、トロピカルな雰囲気が楽しめる人気の植物です。そんな魅力的なグズマニアの育て方や増やし方などをご紹介します。