キャットミント(ネペタ)の魅力
暖かくなると葉が茂るキャットミント。葉や茎の手入れをしているとよい香りのする多年草で、葉の色はセージグリーンやシルバーリーフと表現されます。寄せ植えのよいアクセントになり、開花時期が長いのが魅力ですね。半日陰でも育ち、冬に地上部が枯れても暖かくなれば新芽を出す、寒さに強いおすすめの植物です。
キャットミントの基本情報
学名 | Nepeta |
属性 | イヌハッカ属 |
形態 | 多年草、耐寒性あり |
別名 | ネペタ、ムッシーニ |
開花時期 | 4月~10月 |
花色 | 青・ピンク・白 |
キャットミント(ネペタ)の名前の由来
キャットミントとは?
観賞用ハーブとして親しまれるキャットミントですが、なぜキャットミントと名前がついているのか知っていますか?「猫が噛む草」という名前のハーブ、キャットニップ(和名:イヌハッカ)の精油にはネペタラクトンが含まれ、マタタビのように猫が興奮したり体を擦りつけたりするので、イヌハッカ属の植物には猫に由来する名前がつけられています。
ネペタとは?
キャットミントはイヌハッカ属(学名:Nepeta)の植物で、その種類は約250種もあります。多くの品種で、「ネペタ」や「ネペータ」と名前がついていますが、その語源は紀元前8世紀ごろから発展したイタリア半島中部の古代都市の名前に由来しています。
キャットミントとキャットニップは別物?
キャットミントは葉をこすったり、剪定したりするとよい香りがして葉の形もミントに似ていますよね。植物の名前は学名・英名・和名などあり混乱してしまいますが、ガーデニングでよく扱われるキャットミント(ネペタ)はネペタ・ファーセニーなどの観賞用ハーブのことを指し、ハーブとして使われるキャットニップとは別の物なのです。
ボタニ子
ボタ爺
キャットニップは西洋マタタビといって、乾燥した葉を使ったキャットトイが親しまれているのう。品種によるがキャットミントの香りを好む猫もいると聞くぞ。
キャットミントも猫に好かれる?
キャットニップとキャットミントは別の植物ですが、品種によりマツタケのような香りやシナモンの香り、ハッカの香りのするものがあります。キャットミントの手入れをしているときに猫が近づいてくるのは、いつもしない香りに興味をもち、においを確かめに来ているのかもしれません。
キャットミント(ネペタ)の仲間
ネペタ・ファーセニー
園芸店でキャットミントの名前で並んでいるのはネペタ・ファーセニーという品種が多いです。苗のラベルに品種名まで書いてあることがあるので見てみましょう。さわやかでほんのり甘い香りがあり、草丈40~60cmで伸びた茎の節から次々葉がつきます。高温期に花が咲かないことがありますが、半日陰でも生育旺盛で剪定すればコンパクトにまとまります。
シックス・ヒルズ・ジャイアント
別名ジャイアントキャットミントといわれる大型の品種で草丈は1m程になります。株が大きく育つと花数も増え、薔薇との相性もとてもよいです。開花時期である初夏にはとても豪華に咲き、観賞用ハーブですがポプリとして使うにもおすすめですよ。
ウォーカーズ・ロウ
【宿根草】 キャットミント(ネペタ) ウォーカーズロウ 2株セット 【イングリッシュガーデン】
参考価格: 640円
シナモンの香りをもつキャットミント、ウォーカーズ・ロウは花色が濃く大きいため見ごたえがあります。草丈40~60cmで、花が終わったあとに株元まで剪定すれば繰り返し咲きます。株の中央にくぼみのできやすい従来品種とは違い全体はドーム状にまとまります。
ボタニ子
キャットミントって、種類がたくさんあるんだね!
ボタ爺
園芸店では、観賞用の品種が多いのう!「ブルーキャットミント」や「ピンクキャットミント」とあっても品種名とは限らないのじゃ。
キャットミント(ネペタ)の特徴
半日陰でも育ちますが、多湿に弱い性質があります。茎はしなやかなで経年により株元は木質化します。キャットミントの苗は、1シーズンで大きく育つので、鉢での寄せ植えはすぐの植え替えが必要です。運がよければ、こぼれ種からも発芽します。高温期に花が咲かないときは、剪定して様子をみましょう。
植え付け方法
キャットミントは、日当たり、風通しがよい湿気のこもらない場所に植えるのがよいでしょう。多湿に弱いので、腐葉土を混ぜ込み水はけのよい土壌を準備します。庭植えなら、特別な栄養も必要なく水やりも降雨のみで大丈夫です。鉢植えなら元肥に緩効性化成肥料を混ぜ込み、表面が乾いたら水やりをしてくださいね。
枯れる原因
手入れがほとんど必要ないキャットミントですが、枯れる原因は多湿によるものが多いです。生育旺盛で茎や葉の茂った状態で梅雨を迎えると、次第に下の葉が茶色くなり枯れるでしょう。対策としては、風や光が届くように梅雨前に剪定するか、思い切って刈り込むとよく、灰色カビ病の予防にもなります。
増やし方
キャットミントの種は春蒔きです。こぼれ種から増えることもありますが発芽率はそれほど高くありません。こぼれ種が発芽したのを見つけたら、広い場所に植え替えましょう。植え替えに適した時期は春と秋で、真冬や真夏はさけます。元株があれば増やし方はかんたんで、植え替え時期に掘り起こして株分けするか、葉のある時期に挿し木をするのが成功率が高くおすすめですよ!
キャットミント(ネペタ)の用途
キャットミントは観賞用ハーブなので、寄せ植えするのに適しています。剪定後の用途としては飾るのもよいですね。どんな花色にもなじみ、見た目にさわやかです。葉や茎の香りには防虫効果があるので、乾燥させて布袋に入れると害虫対策のポプリとしても使用可能です。猫が噛む草のキャットニップはハーブとしての用途が広いですよ。
まとめ
キャットミントは半日陰でも育ち、手入れも少なく済むことがわかりました。こぼれ種が発芽していたら増やすチャンス!茎が横に広がり、上に向かって広げる葉が特徴なので、グランドカバーにもよいですね。1ポットの植え付けで大きく育つので、お得感もあります。開花時期が長いので、庭づくりにぜひ取り入れてみてください!
猫が噛む草のキャットニップとは別の植物だけど、キャットミントも猫が好きなミントってこと?