カーネーションとは
カーネーションは地中海沿岸が原産のナデシコ科ナデシコ属の多年草で、母の日に日ごろの感謝を伝えるために贈る花として親しまれている花です。花の色や花びらの形のバリエーションが豊富なことから、アレンジメントフラワーやブーケにもよく使われているのを見かけます。
カーネーションの鉢植えをもらったら(買ってきたら)すぐにすること
できるだけ早くラッピングを取り除く
母の日などのカーネーションの鉢植えはキレイにラッピングされていることが多いですよね。ラッピングされたまま飾っておきたいところなのですが、そのままにしておくとラッピングに使われているセロハンやビニールが株が呼吸するのを妨げてしまいます。その日のうちにラッピングを取り除いてカーネーションが呼吸ができるようにしてあげましょう。
たっぷりと水やりをする
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贈り物の鉢植えの場合、それまでどのような環境にあったのかわからないので、お水をたっぷりあげましょう。ラッピングを取り除いたら鉢の底から水が出るまでたっぷりと水をあげてください。この時に受け皿に水が溜まっていると根腐れをしてしまうので、受け皿の水は捨ててしっかりと水が切れているか確認しましょう。
カーネーションの鉢植えの育て方
カーネーションは水やりや日当たり、肥料の管理することなどが重要で、育てるのはやや難しい部類に入る植物と言われていますが、ちょっとした日常のお手入れをすれば初心者でも育てることができます。鉢植えのカーネーションを長く楽しむためにも置く場所、水やり、肥料や日ごろの手入れのコツをおさえて育てましょう。
置く場所
日光が大好き
カーネーションは太陽が大好きです。屋外や日当たりの良い窓辺など、日光が良く当たる風通しの良い場所に置きましょう。日光が十分に当たっていないと、つぼみのまま枯れてしまったり、葉の色が黄色く変色する原因になってしまいます。日当たりの良くない室内に飾って楽しみたい場合には、1日に何時間かは屋外に出して太陽の光を十分に当ててあげましょう。
高温・低温・湿気には弱い
カーネーションは高温や湿気に弱いので真夏の高温になる時期には風通しのよい半日陰や室内に移動させてください。真冬の寒さにも弱いので冬の間は日当たりのよい室内に移動させるようにしましょう。
水やり
根元に直接あげるようにする
鉢植えのカーネーションの水やりは、土の表面が乾いているのを確認したら鉢の底から水が出るまでたっぷりと水やりをします。水やりをするときに花や葉に水がかかってしまうと株が痛む原因になるので、葉を手で押さえるなどして根元に直接水をあげるようにしましょう。
受け皿の水は捨てる
また、鉢の底に水が溜まっていると根腐れの原因になってしまうので受け皿に残った水は捨てるなど注意が必要です。
肥料
カーネーションは肥料が大好きな植物で、キレイな花をたくさん楽しむためには肥料が必要です。春から秋にかけての生育が盛んな時期には、液体肥料なら週に1回、緩効性化成肥料なら月に1回与えましょう。真夏の高温になる時期と冬の寒い時期は生育が弱くなるため肥料は不要です。
日ごろのお手入れ、花がらつみ
咲き終わった花はこまめに取り除きましょう。咲き終わった花をそのままにしておくと、病気の原因になったり見た目もよくないですよね。咲き終わった花をこまめに取り除くことで次の花も咲きやすくなります。枯れたり黄色くなっている葉や茎も同様にこまめに取り除きましょう。
鉢植えのカーネーションに翌年も花を咲かせるには
鉢植えのカーネーション、翌年も花を咲かせることができたらうれしいですよね。切り戻しや植え替えの作業をすることで翌年にもカーネーションの花を楽しむことができます。コツをおさえて翌年も花を咲かせるための方法を見ていきましょう。
切り戻し
切り戻しとは
切り戻しとは不要になった茎や花を切り落として、新しく出る芽や花のために株に養分を集中させる作業です。切ってしまうのはかわいそうとも思ってしまいますが、カーネーションの株を元気に保つためにも思い切って切り戻しをしましょう。
切り戻しのタイミング
カーネーションの切り戻しは梅雨の前と秋が適しています。花が一通り咲きそろったところで切り戻しをします。花が全て終わる前に切り戻しをしてしまうのがポイントです。切った花は花瓶にさして楽しんだり挿し木に使ったりもできますので、思い切って切り戻しをしましょう。
切り戻しの方法
茎の長さの半分くらいの位置で剪定をします。カーネーションは湿気に弱い植物なので、茎や葉が込み合っている部分があれば根元から切り落として風通しを良くすると病気や害虫の対策にもなります。
植え替え
ギフト用などのカーネーションの鉢植えは花がこんもりと咲いているように見えるようにするために小さな鉢に植えられていることが多くあります。このまま育て続けてしまうと根が詰まって生育を妨げたり、根腐れの原因にもなってしまいます。翌年も花を楽しむためには今植えられている鉢より一回り大きい植木鉢に植え替える必要があります。
植え替えのタイミング
梅雨の前か、秋に植え替えをしましょう。切り戻しをしたときに同時に行うと効果的です。
植え替えの方法
1.一回り大きな鉢を用意します。
2.鉢底にネットを敷いて鉢底石を入れます。
3.水はけのよい園芸用の用土を鉢の半分ほど入れます。
4.鉢から出したカーネーションの土を軽くほぐして新しい鉢に入れます。
5.隙間を埋めるように新しい土を入れます。
6.たっぷりと水やりをします。
鉢植えのカーネーションの増やし方
花びらの形や色のバリエーションが豊富にあるカーネーション。お気に入りのカーネーションをたくさん増やして楽しみたい、そんなとき鉢植えのカーネーションは挿し木で手軽に増やすことができます。また、挿し木をすることで株が新しくなりより長く楽しむことができます。
挿し木に適した時期
カーネーションの挿し木には気候が穏やかな春(4月~6月頃)と秋(9月~10月頃)が適しています。
挿し木(挿し芽)の方法
1.主となっている茎から伸びている若い茎を約10〜15cmのところで切り取ります。
2.先端についている葉っぱを2枚~3枚残し、それ以外の葉っぱを取り除きましょう。
3.茎の切り口を数日間水に浸けておきます。
4.挿し木用の土に切り口が潰れてしまわないように気を付けて茎を挿します。
5.根が出てくるまでは土が乾燥しないように受け皿に水をためておき、半日陰の場所で1か月ほど管理します。
6.発根したら、鉢に植え替えましょう。
株分け
株が大きくなったカーネーションは株分けでも増やすことができますが、株が古くなったり弱ったりすることもあります。挿し木で簡単に増やすことができるので数を増やしたい場合は挿し木で増やすのがおすすめです。
鉢植えのカーネーションの害虫・病気対策
カーネーションは高温多湿が苦手な植物で、害虫や病気は特に湿度が高くなる梅雨の時期に注意が必要です。予防や早めの対策で被害を最小限にすることができます。
害虫
カーネーションにつく害虫は主にアブラムシとダニです。見つけたら早めに薬剤などで駆除しましょう。
病気
カーネーションの病気は主に灰カビ病です。花がらや枯れた葉はこまめに取り除き、水をあげるときに花や葉っぱにちょく水を当てないようにすることで予防できます。
まとめ
鉢植えのカーネーションの育て方、翌年も花を咲かせるコツ、増やし方などを紹介しました。少し手間をかけて管理してあげると翌年もキレイな花を楽しむことができます。手をかけた分、咲いた時の喜びも大きいですよね。ぜひ母の日に贈られた大切な鉢植えのカーネーションで実践してみてください。
出典:写真AC