ゼラニウムとは?
ゼラニウムはフウロソウ科テンジクアオイ属に属する植物の総称のことです。多年草や半木性が多いですが、一年草も存在しています。花期が3月~12月と長いことが特徴で、ほぼ1年中の季節で花を楽しむことができます。花色も赤やピンク、白などさまざまな色があり、切り戻しや剪定などの管理もしやすく比較的丈夫な植物だと知られています。
基本情報
学名 | 品種による |
分類 | フウロソウ科テンジクアオイ属(ペラゴニウム属) |
花色 | 赤、ピンク、白、オレンジなどさまざま |
原産地 | 南アメリカ・ケープ地方 |
花期 | 3月~12月 |
ゼラニウムの特徴
フウロソウ科テンジクアオイ属に属している植物を総称してゼラニウムと呼んでいます。ゼラニウムは多年草や半木性のものが多く、いちがいに草本であるとはいえません。品種によっては、根元がまるで木本のように木質化してしまうのもあります。
ゼラニウムと呼ばれる理由
ゼラニウムは、ゲラニウム属に属していたことがありその名残で今も「ゼラニウム」と呼ばれています。また、テンジクアオイというのは和名であり「ペラゴニウム属」として紹介されているところもあります。
葉の特徴
ゼラニウムの葉は、対生からせん状につくのがほどんどです。品種によっては毛があるものとないものがあります。葉の色は緑色で、一般的には、葉の縁にはギサギサとした鋸歯ある品種が多いです。品種によっては、葉に模様が入るものもあります。
花の特徴
ゼラニウムの花は、品種によってさまざまな色があります。赤やピンク、白、オレンジなど多岐にわたります。花の付き方は、直立した茎のさきに品種によって花の形は異なりますが、5枚の花弁をもつ花を多数つけます。品種によっては八重咲きのものや、四季咲きするものなどさまざなものがあります。花期の時期も品種によって異なりますが、3月~12月と開花時期が長いのも特徴です。
四季咲きとは?
明確な開花の季節が決まっていない花のことです。四季咲きは、開花に必要な温度さえあれば1年中どの季節でも花を咲かせることができます。ゼラニウムは四季咲きするものがあるのでほぼ1年中の季節で花を楽しむことができます。
ゼラニウムの育て方
ゼラニウムは比較的丈夫な植物です。ここでは、育て方、植え替え方法、剪定や切り戻しの方法、タイミングなどを紹介します。
使用する用土
ゼラニウムを育てるために使う用土は市販で販売されている培養土を使用します。自身で土を配合する場合は、赤玉土と腐葉土を利用します。市販の培養土を使う場合は、土の中にすでに肥料が入っているかどうかも確認しておきましょう。
置く場所
ゼラニウムは日当たりを好む植物なので、日当たりがよく風通しのいい場所に置きます。ですが、梅雨時期など雨が続く季節では雨にあたることでゼラニウムが腐ってしまうことがあります。そのため、梅雨の季節では雨の当たらない場所に移動させるのがポイントです。
半日陰でも育てることはできますが、花つきが悪くなることがあります。
真夏の暑さには弱い
比較的、丈夫で育てやすいゼラニウムですが25℃以上いくような夏の暑さには弱いです。そのため、日当たりのいいところに置くのが理想とされていますが、夏の季節だけは違います。風通しのいい半日陰に置き、ゼラニウムを夏バテさせなことがポイントです。
気温が高いと、ゼラニムの葉は落ちてしまう傾向にあります。
霜が降りる地域では室内へ
冬の置き場所は、霜が降りない地域でしたら屋外の日当たりのいい場所に置いて管理ができます。ですが、霜が降りるような寒い地域の場所では、室内で管理するのがおすすめです。
植え替え・植え付け時期
植え替えや植え付けのタイミングは、夏と冬以外でしたらいつでも植え替えすることができます。ゼラニムは多年草が多いため、てきぎ植え替えを行ってください。
植え替えを行う必要性とやり方
同じ鉢で育てていると、根が窮屈になり根詰まりを起こすことがあります。そうなったら植え替えを行う時期です。ゼラニウムを今のサイズより大きくしたいときは、今まで使っていた鉢よりも大きい鉢に植え替えるようにしましょう。植え替えのやり方は、鉢から取り出したゼラニウムの根をほぐします。ここで、根を傷つけてしまっても枯れることはないので、思いきって根をほぐしてきましょう。枯れているもの、古いものなどの根があったら切り取ってしまうのもポイントです。その後、新しい鉢に植え替えをします。
水やりの方法・やり方
ゼラニウムは季節ごとで水やりの方法が異なってきます。基本的には、水やりのタイミングは土の表面が乾いたら行いますが、冬はそうではありません。冬の場合は、表面の土は乾いていても中は湿っているということがあります。そのため、冬のみ表面が乾いていたら少し掘ってみて様子を見てください。掘ってみてまだ湿っているようであれば水やりは不要です。
ゼラニウムは水をあげすぎてしまうと根腐れを起こすので注意が必要です。
肥料・追肥
肥料は、1週間~2週間に1回のタイミングで液体肥料を与えてください。ゼラニウムは花の咲いている期間が長いです。そのため、肥料が足りない・肥料切れを起こしている状態だと花が咲かなくなることがあります。温度も適温で、特に何も異常がないときに花が咲かなくなったら肥料切れを起こしている可能性があります。
剪定の方法・やり方
ゼラニウムには半木性のものあります。その場合は剪定が必要となります。下葉がなくなり、枝先にだけ葉がついているような状態になりましたら、剪定を行います。下に新芽が出ていたら、新芽を育てるためにも、新芽が出ている少し上で剪定を行いましょう。新芽の上はすべて剪定し切ってしまっても大丈夫です。剪定したゼラニムは挿し木として利用することができるので捨てないでおきましょう。
切り戻しの方法・やり方
切り戻しは品種によって、行うものがあります。大きくなるようなタイプでしたらゼラニウムの姿を小さくしたいというときに切り戻しが必要となります。また、下葉が落ちてしまったなど、姿が不格好になってしまったときにも切り戻しを行います。切り戻しを行うことで、ゼラニウムの姿を整えていくのです。
切り戻しは、夏と冬以外でしたらいつでもできるので、ゼラニウムの様子を見ながら行ってください。
花がらつみの方法・やり方
ゼラニウムは直立する茎のさきに多数の花をつけます。花が開花するときは中心から咲いていくという特徴があります。なので、枯れるときは全ての花がいっぺんに枯れるのではなく、徐々に枯れていきます。そのため、花がらつみが必要になります。このとき、葉が枯れていないかも様子をみてください。枯れている葉があればカビの原因になりますので、切り取ってしまいます。
次のページはゼラニウムの挿し木について紹介します!
出典:高倉