しいたけとは
しいたけは、キシメジ科に属する日本を代表する食用キノコです。漢字では「椎茸」と書き、シイの木を中心に、クヌギやナラなどの落葉広葉樹に生えて育ちます。流通しているほとんどが人工栽培で作られており、その方法は原木に生やす原木栽培とおがくずなどを使う菌床栽培などが主流です。
しいたけの特徴
形
しいたけは、「傘」「軸」「石づき」の3つで構成されています。「傘」は、上部の広がった帽子の部分で、風味が一番強い肉厚な部分です。「軸」は、傘の下に伸びる棒の部分で、「石づき」は、原木と接していた一番下の硬い部分です。
調理方法や栄養分
しいたけは、そのまま焼いて食べてもよいですし、出汁や煮物や炊き込みご飯、イタリアンなど、幅広い料理に活用できます。また栄養分も豊富で、ビタミンDや食物繊維、エリタデニンが多く含まれています。カロリーも低い特徴があります。
しいたけのカビの種類
白いカビ
しいたけの表面についている白い粉のようなものは、実はカビではありません。これは気中菌糸(きちゅうきんし)と呼ばれるシイタケを栄養にして伸びた菌糸になり、冷蔵保存した場合などに、水分量が増えて気中菌糸が発生することが多く見られます。気中菌糸は食べても大丈夫です。
緑のカビ
緑っぽい色をしている場合は、それは青カビですので食べることはできません。ごくまれに緑色の苔などが付着している場合もありますが、青カビが生えている場合は異臭や酸っぱい匂いがしますので、捨てるようにしましょう。
しいたけの腐り具合の見分け方
しいたけが腐っているのかどうかの見分け方と、そのしいたけが食べられるのかどうかを、詳しく見ていきます。
カビが生えている
緑や白のカビが生えている場合は、食べることはできません。白い場合は気中菌糸の可能性もありますが、カビとの区別は、綿のようになっているかどうかで判断します。判断が難しい場合や、少しでも不安がある場合は食べないように気を付けましょう。
異臭
基本的には、しいたけは無臭です。水洗いをして臭いが取れる場合は、原木や土などの臭いという可能性もあります。ただ、変な臭いや酸っぱいような臭いがする場合は、腐っていると判断しましょう。
ぬめりがある
傘の表面にぬめりがある場合は、腐りはじめている状態です。このぬめりは、なめこなどのものとは違い、洗っても取れることはありません。触った瞬間にぬめりを感じた場合は、すぐに処分するようにしましょう。
傘の裏が茶色や黒色
傘の表面が黒くなっていたり、傘の裏側が白っぽい色ではなく茶色や黒っぽくなっていたりする場合は、腐りはじめている合図です。また、軸の部分が茶色くなっている場合も同様です。変色が部分的であればまだ食べることはできますが、その場合はできるだけ早めに調理してしまうようにしましょう。
食べてみて味がおかしい
見た目は大丈夫そうでも、食べてみて変な味がしたり、酸っぱい味がしたりするような場合は腐っている証拠ですので、すぐに処分するようにしましょう。気分が悪くなる場合も同様です。
美味しいしいたけの見分け方
しいたけを選ぶ場合、まず傘の開き具合が6割から8割ぐらいのもの、傘の裏側が白っぽくひだに張りがあるものを選ぶようにしましょう。軸も、色は白で短く太めのものが美味しいとされています。傘の部分が肉厚であることも、選ぶポイントの一つです。
しいたけの賞味期限
生しいたけの場合
冷蔵保存
生しいたけを、買ってきたままの状態で保存する場合の賞味期限は、2~3日が限界です。ひとつひとつをラップや新聞紙などで包んで冷蔵庫で保存することで1週間程度は日持ちします。
冷凍保存
しいたけは冷凍保存も可能です。冷凍で保存する場合は、まず石づきを切り落としてから、食べやすい大きさに切って、フリーザーパックなどに入れて保存します。冷凍保存の場合の賞味期限は、1か月~2か月程度です。この冷凍保存の方法は、食べたいときにそのまますぐに使えるので便利です。風味や鮮度を求める場合は、2週間程度で食べるようにしましょう。
干ししいたけの場合
干ししいたけは、未開封の状態であれば大体1年弱ぐらいが賞味期限に設定されています。ただし、一度開封してしまうと、冷蔵庫に入れたとしても1か月ほどが限界です。干ししいたけも普通のしいたけと同様に、異臭がしたりカビが生えていたり、傘の裏や軸が茶色くなっていたりする場合は腐っていますので、食べずに処分するようにしましょう。
まとめ
しいたけの白いかびの正体や、食べても大丈夫な状態と見分け方についてみてきました。食べられるかどうか判断が難しい場合もあると思いますが、匂いなどをしっかりと確認して、おいしくしいたけを食べるようにしてください。
出典:写真AC