椎茸(しいたけ)とは
椎茸の基本情報
分類 | ハラタケ目キシメジ科 |
学名 | Lentinula edodes |
栽培方法 | 原木栽培、菌床栽培 |
旬の季節 | 春、秋 |
椎茸とは、ハラタケ目キシメジ科に分類される、きのこの1種です。椎(シイ)の木に生えるきのこ、という意味で椎茸と名づけられました。日本では江戸時代に食用として利用されていたという記述が残っており、歴史のある食べ物です。アジア(日本、韓国、中国など)では食用として栽培されていることが多く、料理において汎用性の高いきのことして重宝されています。
椎茸の栄養は
椎茸には、胃腸の働きを助ける「食物繊維」、丈夫な骨づくりにひと役買う「ビタミンD」、新陳代謝を促す「ビタミンB1」「ビタミンB2」など、豊富な栄養素が含まれています。また、カロリーも、椎茸1個あたり3kcalと控えめなので、ダイエット中の方におすすめの食材です。
椎茸の栽培方法
椎茸の栽培方法は、大きく2種類あります。ひとつは、原木(ホダ木)を使用し、より自然に近しい環境で育てる「原木栽培」という方法で、もうひとつは菌床を利用し、年間を通して安定的な栽培が可能な「菌床栽培」という方法です。
原木栽培とは
原木栽培の特徴
原木栽培は、「ホダ木」と呼ばれる丸太に「タネコマ」と呼ばれる菌を打ち、日の光が当たりにくい自然環境の中で育てる栽培方法です。味が濃く、うまみや香りが凝縮されているのが特徴ですが、自然栽培のため、収穫時期が春と秋に限られます。
ホダ木に適した木とは
「ホダ木」に適している木は、クヌギやナラなどの広葉樹です。樹皮が厚く、栄養をためこむことができることや、乾燥しにくく菌が成長しやすいからだといわれています。
菌床栽培とは
菌床栽培の特徴
菌床栽培は椎茸の種菌を、おがくずなどの木材チップと、栄養となる米ぬかなどを混ぜて固めたものに植えつけて育てる栽培方法です。2~3か月単位で成長し、年間を通じて収穫することができるため、スーパーなどで販売されている椎茸のほとんどが、この菌床栽培によって育てられたものです。
菌床栽培の味の特徴
菌床栽培によって収穫された椎茸は、肉厚で味にクセがなく、食べやすいことが特徴です。安定した環境で栽培しているため、品質にもほとんど差が出ません。原木栽培独特の豊潤な香りは減りますが、料理の味付けの邪魔をすることなく、調理しやすいことも魅力のひとつです。
椎茸の収穫時期
椎茸は、原木栽培と菌床栽培では収穫時期が変わることが特徴です。原木栽培の椎茸には、春と秋に収穫時期を迎えます。きのこの旬は秋というイメージが大きいですが、特に春に収穫される量が多く、原木椎茸の7~8割が春に収穫されています。それに対して、菌床栽培の椎茸は、年間を通じて収穫することができます。
収穫時期による呼び名と味の違い
椎茸には、採れた時期によって別の名で呼ばれることがあります。春に採れた椎茸のことを「春子」、秋に採れた椎茸のことを「秋子」と呼び、それぞれ違った味わいを楽しむことができます。収穫時期の特徴を活かし、料理に使ってみるのもおすすめです。
春子
2月~4月頃に採れる「春子」は、味と香りのバランスが丁度いいことが特徴です。かさの部分が肉厚で食べ応えがあるので、椎茸のステーキや、煮物などの料理に使用するとよいでしょう。
秋子
9~11月頃に採れる「秋子」は、香りに優れており、かさに張りがあるのが特徴です。香りが活かせるような、あぶり椎茸や天ぷらなどの料理に向いています。
ボタ爺
次のページでは、具体的な家庭での栽培方法を伝授するぞい!
「春子」と「秋子」ってとってもかわいい呼び方ね!