豆苗の再生栽培での育て方!2・3回と収穫を楽しむためのコツは?

豆苗の再生栽培での育て方!2・3回と収穫を楽しむためのコツは?

豆苗(とうみょう)は、食べた後に再生栽培できる節約野菜として人気を集めています。この記事では、実際に豆苗の再生栽培に挑戦して、再収穫を楽しむコツや収穫量を増やすポイントなどについて紹介します。豆苗の再生栽培にチャレンジして、再収穫を目指しましょう。

記事の目次

  1. 1.豆苗の概要
  2. 2.豆苗の再生栽培日記
  3. 3.豆苗の再生栽培のコツ
  4. 4.収穫した豆苗の食べ方
  5. 5.豆苗の再生栽培を楽しんでみよう!

豆苗の概要

出典:写真AC

豆苗(とうみょう)は、マメ科エンドウ属のエンドウの若芽です。もともとは中国で高級食材として扱われていましたが、主にスプラウト状のものが出回っています。一般的な葉野菜より安くて栄養価が高く、さらに食べやすいことから、近年では節約野菜として人気が高まってきました。

基本情報

 
学名 Pisum sativum L.
和名 エンドウ
原産地 ウズベキスタン
草丈 80cm~150cm

成長するとグリンピースになる

出典:写真AC

豆苗は、エンドウの若芽です。多くの場合は根が付いた状態で売られていて、そのまま畑に植えてグリンピースの収穫もできます。秋の終わりが定植の時期で、挑戦してみるのも楽しいでしょう。ただしエンドウは病気や害虫に弱いため、きちんと対策を行ってください。

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ビタミンKをはじめ栄養豊富

出典:写真AC

豆苗は栄養豊富で、特に骨づくりに役立つビタミンKが非常に多く含まれています。また、ビタミンAやビタミンC・葉酸なども多く含まれているため、妊娠中の女性はおかずに積極的に食べていきたい野菜に挙げられます。さらに、葉野菜でありながら豆類であるため、タンパク質も非常に豊富です。

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人気の再生栽培できる野菜

出典:筆者撮影

豆苗の大きな特徴は、再生栽培ができるということです。再収穫できて、家計の節約にぴったりです。また、肥料がいらず水だけで育つため、プランターの置き場や虫害に悩まされる心配もありません。2回目・3回目と、再収穫を目指すこともできます。

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豆苗って、とってもすごい野菜なのね!家計の節約にもなるし、私もさっそく、再生栽培に挑戦してみるわ!

実際に豆苗の再生栽培をやってみた様子を見てみようか。何回くらい再収穫できるかな?

豆苗の再生栽培日記

出典:筆者撮影

実際に豆苗の再生栽培にチャレンジしましょう。栽培場所は日が適度に入る室内で、できれば窓のそばに置くようにします。ただし、夏場は直射日光を避けましょう。また、透明な器を使うと、水や根の様子がわかりやすくておすすめです。イチゴの空きパックやプラスチックのタッパーなどが使いやすいですよ。(※栽培中の画像は、全て筆者撮影のものです)

豆苗の再生栽培(3月28日):切り方を比べてみる

まず、豆苗を食べます。種の少し上で切り落とし、ベーコンとあわせて豆苗サラダにしました。油との相性がよく栄養も吸収しやすくなるため、油と一緒のおかずにするのがおすすめです。

買ってきた豆苗をよく見ると、豆の少し上にわき芽が伸びています。せっかく豆苗が2パックあるため、切り方を分けてみましょう。わき芽の上を切ったものと下を切ったもの、どちらの伸びがよいでしょうか。
わき芽を残したものと、わき芽を切ったもの。それぞれの切り方の豆苗を、同じ容器に入れて再生栽培してみます。肥料は入れず、根が浸るあたりまで水を入れます。はたして、最初の長さ以上の違いが出るのでしょうか?

豆苗の再生栽培(3月30日):成長に差が現れる

再生栽培3日目ですが、すぐに切り方の差が現れました。右のわき芽を切り落とした株は、ぽつぽつと何本か伸ばしています。一方、左のわき芽を残した株は、そのほとんどが新しい芽を伸びはじめています。

元の茎とわき芽の間から、新しい茎が生えてきていることがわかります。わき芽を残すようにすることで、スムーズに新しい茎を再生できています。また、元の茎の先は茶色く枯れはじめました。これも、新しい茎に栄養を集中させるためです。

豆苗の再生栽培(4月3日):水の減りに違いが

水は、種が浸からないほどの量を毎朝新しく入れ替えています。異変に気がついたのがこの日の夜です。わき芽を切り落とした株は、まだ根がひたる程度の水が残っています。しかしわき芽を残した株には、ほとんど水が残っていません。どちらの株も同じ量の水を入れているため、驚きました。

おそらく、わき芽を残した株のほうが成長は早いため、水をぐんぐんと吸い上げているのでしょう。とはいえ、種がかぶるほどの水を入れたり、肥料を加えたりするとカビが生えることがあるので、注意が必要です。朝夕2回水を確認するようにしました。

豆苗の再生栽培(4月7日):大きいほうを収穫

再生栽培開始から11日目です。わき芽を残したほうの株が十分大きくなってきたため、収穫することにしました。今回も同じように、2つ目のわき芽を残すものと残さないもので切り方を分けてみます。わき芽を残すものは、キッチンハサミを使って慎重に。

大きく育っていれば、2つ目のわき芽の上から切っても十分な収穫になるので、食費の節約には十分です。一方、最初にわき芽を落とした株も、2つ目のわき芽まで収穫したものと同じくらいの大きさまで成長しています。

豆苗の再生栽培(4月12日):2回目の収穫も望めそう

最初にわき芽を切り落とした株も、ようやく大きくなってきました。一方、1回目の収穫をした株も、2回目の収穫に向けて順調に芽吹きはじめています。しかし2つ目のわき芽は、切り方によってあまり差が出ていないようです。

豆苗の再生栽培(4月18日):2回目の収穫

再生栽培開始から22日目です。最初にわき芽を落とした株が十分に大きくなってきました。ようやくこちらも収穫することにします。わき芽を残した株を収穫したのが11日目で、倍ほども差ができたことになります。

先に一度収穫した株も、一緒に再収穫しました。2つの収穫結果を比べてみると、2回目の株は明らかに茎が細いことがわかります。実際に食べ比べてみたところ、2回目の収穫分は茎が細いだけでなく、やや繊維が固く感じました。

一方、2つ目のわき芽を残すかどうかについては、ほとんど差が出ませんでした。そこで次は、1つ目のわき芽も落とす切り方で、両方の株をそろえてみました。2回目と3回目の収穫に、成長に差は出るのでしょうか。

豆苗の再生栽培(4月27日):3回目の収穫を断念

1週間ほどたちましたが、ほとんど豆苗の伸びが見られなくなりました。小さな芽はいくつも出ているため、前の収穫から気温が下がったから成長が滞ったかと思っていましたが、よく観察すると別の問題が発生していました。

豆に、カビが生えてしまっています。水の量には十分気をつけ、肥料も入れないようにしていましたが、それでも管理不足だったようです。こうなってしまうと、いくら成長しても豆苗にカビの胞子が付いてしまいます。そうでなくても、ほかの部分にカビが移ってしまっては食べられません。

仕方なく、3回目の収穫は断念することにしました。容器をきれいに洗い、念のため熱湯消毒もしてから、新しい豆苗の根を再び水につけました。カビが生えた株は、そのままでは周りにカビの胞子を飛ばしてしまうため、袋に入れてから生ゴミとして捨てます。

最後は大変な終わり方になっちゃったわ。だけど、思っていたよりたくさん収穫できたから、お財布が助かっちゃった。

それはよかった。豆苗は節約にぴったりの食材だからね。じゃあ次のページで、栽培のコツをまとめていこうか。

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豆苗の再生栽培のコツ

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