ほうれん草とは
ほうれん草は家庭でもおなじみの緑黄色野菜です。ビタミン、鉄分など栄養価も高く、畑以外でもプランターでもできるので家庭菜園しやすい魅力があります。
ほうれん草の基本情報
春 | 秋 | |
---|---|---|
種まき時期 | 3月から5月上旬 | 9月から10月 |
収穫時期 | 4月下旬から6月上旬 | 10月から12月 |
ほうれん草はアカザ科の葉もの野菜です。涼しい気候を好み、寒さにも強いですが暑さには弱いです。春の3月から5月上旬と、秋の9月から10月ころに種まきをします。春まきの場合は4月下旬から6月上旬、秋まきの場合は10月から12月が収穫時期です。
ほうれん草の種の種類
東洋種 | 西洋種 | 交配種 | |
---|---|---|---|
葉の 切れ込み |
あり | 少ない | 品種によりさまざま |
葉の厚み | 薄い | 厚い | 普通 |
あく | 少ない | 強い | 少ない |
トウ立ち | しやすい | しにくい | しにくい |
その他 特徴 |
根元が赤みが強い | 土臭い | 栽培しやすく食べやすい |
料理 | 食べやすい | ソテーやオーブン料理によくあう | 幅広い料理に使用 |
ほうれん草の種には東洋種ど西洋種とあります。種まきに適した時期や特徴が異なるので、種を選ぶ際はこうした特徴があることを理解しておきましょう。またどちらの特徴も持っている交配種もあります。
ほうれん草の基本的な育て方
ほうれん草の基本的な育て方についてご紹介します。
育て方①水やり
ほうれん草は土は乾燥しないように水やりするようにしましょう。土の表面が乾燥していたら水やりを行うようにします。水やりの代わりに液体肥料をあたえてもよいでしょう。
育て方②置き場所
ほうれん草は日の当たる場所、または半日蔭の場所で育てるようにしましょう。ただし日が長くなるとトウ立ちしやすいため、夜間は街灯の光などが直接あたらないようにします。また芽出し後は雨のあたらない場所で管理するようにしましょう。プランターで家庭菜園する場合は、標準的なサイズのもので問題ないです。
育て方③用土
ほうれん草は酸性土にとても弱いため、必ず種を播く前に用土を中和するようにします。自宅の畑でもpHを測定し、ほうれん草に適切な用土になっているか確認するようにしましょう。プランターで育てる場合は、葉物野菜用の用土で、赤玉土6、腐葉土3、バーミキュライト1などの割合で配合されているものを選びます。軽石を底に引くことで水はけをよくしてもよいでしょう。
育て方④肥料
ほうれん草の肥料には化成肥料、もしくは液体肥料を使用しましょう。ほうれん草は成長にあわせて追肥が必要になります。追肥のタイミングで化成肥料を用土に混ぜ込みましょう。ほうれん草の葉が黄色の場合も、養分が足りていないため追肥が必要になります。液体肥料は水やりの代わりに与える用のものでもよいでしょう。
育て方⑤手入れ
ほうれん草に必要な手入れは間引きと追肥です。大きな株に育てるために、ほうれん草の成長にあわせて間引きと追肥をしましょう。間引きをすることで風通しがよくなり病気を予防することができます。またほうれん草には害虫も多いため、事前に防虫ネットや殺虫剤を使用するなど害虫予防しましょう。
育て方⑥植え付け
ほうれん草は直根性で根をまっすぐ伸ばす性質なため、植え付けを好みません。なるべく避けるようにして種から育てるようにしましょう。
ほうれん草の植え付けから収穫まで
次にほうれん草の植え付けから収穫の流れについてご紹介します。
植え付けから収穫まで①種まき
蒔く時期 | |
---|---|
西洋種 | 春まき |
東洋種 | 秋まき |
交配種 | どちらでも可 |
ほうれん草は植え替えを嫌うため、育てる際は種から育てるようにします。種は春と秋の種まきの時期によって適した種類があるため、種まきをする時期にあわせて品種を選ぶようにしましょう。
条間は10~15cmほど
ほうれん草を栽培するときの列と列のあいだを10~15cmほど取ります。その後、浅いまき溝を5mm程度つけるようにしましょう。浅いまき溝をつけるために板や棒があると便利です。この溝は種の乾燥防止の役割があります。プランターで育てる場合は、2列ほどで十分です。
種は土と密着させるように
やや厚めに1cmほど覆土して、軽く手で押さえて土と種を密着させるようにします。種と種の間隔は2~3cmほどあけます。その後たっぷり水やりをしましょう。ただし、プランターで育てる場合は、種まき後に水やりをすると鉢からあふれてしまうことがあるため、種まきする前に水やりするようにします。このときも鉢底から水が流れるくらいたっぷり与えても大丈夫です。
ボタ爺
条間(じょうかん)とは、種まきをするときの列の間隔のことです。「すじま」ともいいます。
種まきの方法
- 条間は10~15cmほど作る
- 種は土と密着させるように埋める
- プランターの場合は種まきする前に水をあたえる
植え付けから収穫まで②間引き
ほうれん草の発芽日数は種まき後、3~5日です。芽出し後本葉1~2枚になったら1回目の間引きをしましょう。ほうれん草は株間が狭くても十分育つので1回の間引きで十分ですが、株を大きくしたい場合は2回目の間引きをするようにします。1回目の間引きでは、株間を3cmほどにしましょう。間引き後は土寄せして株が倒れないようにします。
ボタ爺
株と株のあいだのことを、株間(かぶま)といいます。
本葉4~5枚になったら2回目の間引き
ほうれん草は株間が狭くてもよく育つのですが、株を大きく育てたい場合は2回目の間引きをします。本葉が4~5枚の時に2回目の間引きを行い、株間が5~6cmになるようにしましょう。
ボタ爺
ちなみに、間引いた苗も食べることができますよ。
植え付けから収穫まで③追肥
ほうれん草は、生育状況を見ながら化成肥料や液体肥料を追肥していきます。追肥の方法は発芽から10日おきにあたえます。液体肥料を水やり代わりに施してもよいでしょう。
1回目の間引きのタイミングで追肥する
一番はじめの追肥のタイミングは、1回目の間引きのタイミングです。化成肥料をほうれん草を埋めた列と列のあいだにバラバラと施していきます。肥料は土と軽く混ぜて株もとに寄せましょう。肥料は土と混ぜ合わせるとより効果を発揮します。
草丈が10cmほどのタイミングで追肥する
間引き後以降の追肥のタイミングは、草丈が10cmほど成長した時です。このときは液体肥料を水やりを兼ねてあたえるとよいでしょう。
植え付けから収穫まで④収穫
ほうれん草の収穫時期は、春まきの場合は30~40日ほど、秋まきの場合は30~50日ほどです。ほうれん草の草丈が20cmくらいになったら収穫するようにしましょう。収穫の方法は、大きく育ったものから順に根本からハサミで切るか、抜き取って間引き収穫します。収穫時期から時間が経ってしまうと葉が硬くなってしまうので、適切なタイミングで収穫するようにしましょう。
方法①根元1cm下をハサミで切って収穫する
ハサミで切って収穫する場合は、根元1cm下の根に近い部分を切るようにしましょう。そうすることで株がバラバラにならず、一株ずつきれいに収穫することができます。
方法②株もとの土を片手で押さえて収穫する
ほうれん草のは葉折れやすいです。また直根性のため、間引き収穫するときは株もとの土を片手で押さえて、株全体を持って引き抜くようにしましょう。
ほうれん草の収穫の方法
- 根元1cm下をハサミで切る
- 株もとの土を片手で押さえて引き抜く
ボタニ子
この後は、ほうれん草を育てる際の管理のコツについてです。
出典:写真AC