ゴーヤのプランター栽培!選ぶべき鉢のサイズや支柱の立て方を詳しく解説!

ゴーヤのプランター栽培!選ぶべき鉢のサイズや支柱の立て方を詳しく解説!

ゴーヤといえば、夏の健康野菜や緑のカーテンに適した植物としても有名です。家庭菜園の初心者でも簡単に育てられ、狭い場所でのプランターや鉢植えでの栽培も可能です。マンションのベランダなどで栽培をする場合の栽培方法や注意点をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.ゴーヤについて
  3. 3.プランターの置き場所
  4. 4.プランターの選び方と土の準備
  5. 5.種まき・植え付け
  6. 6.緑のカーテンを作る
  7. 7.苗を育てる
  8. 8.収穫
  9. 9.まとめ

はじめに

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夏を代表する健康野菜の一つにゴーヤがあります。家庭でも簡単に栽培でき、大きく育てると、マンションなどのベランダで暑い日差しを上手に遮る緑のカーテンになります。初心者でもプランターや鉢植えで上手に栽培する方法や注意点をご紹介します。

ゴーヤについて

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ゴーヤの原産国は熱帯アジアで、日本での産地として有名なのは沖縄です。独特の苦みがあることから、苦瓜(にがうり)ともよばれています。初心者でも比較的育てやすく、家庭菜園でも人気がある植物です。実の色は緑が一般的です。

ゴーヤの栄養

ビタミンC・カリウム・カロテンが多く含まれており、加熱しても壊れにくいので炒めものや揚げ物によく使われます。

栽培時期

ゴーヤは、ホームセンターなどで種や苗が出回る3月中下旬頃~5月上旬頃に種まき・苗の植えつけをし、9月の終わり頃までで大体収穫が終わります。

プランターの置き場所

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ゴーヤはできるだけ日当たりのよい場所で育てましょう。支柱を立てたりネットをかけたりする場合、プランターや鉢の置き場所に少しゆとりを持たせます。ベランダなどのコンクリートの上に直接プランターなどを置く場合、太陽の照り返しで乾燥しやすいので、プランターの下にすのこを敷くのがよいでしょう。

エアコンの室外機の近くは避ける

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ゴーヤは乾燥に弱いので、エアコンの室外機の近くは避け、できるだけ室外機から離しましょう。エアコンを使用するときに室外機から出る風や熱で乾燥しやすいためです。

プランターの選び方と土の準備

プランターの選び方

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ゴーヤはよく根を張るので、大きくて深さがあるプランター(できれば幅70cm奥行き30cm深さ30cm程度のもの)や鉢を準備してください。浅く小さい容器だと、強風などでひっくり返ってしまったり苗が大きく育たなかったりします(特に鉢植えの場合)。

種まき・植え付け前の準備

底石を敷く

まず、プランターの底に石を敷きます。石の大きさは容器の底の穴よりも大きければ問題ありません。底石は深さ2~3cm程度敷いてください。

底石の効果

底石を敷くことによって、プランターなどの通気性をよくするほか、水やりをした後の土が容器の底にある穴の外に一気に流れ出ないようにすることができます。また、容器の底の穴から害虫が入り込むのを防ぐ役割もあります。水はけのよい土の場合やスリット鉢といわれる側面に隙間が空いている鉢は、通気性がよいので底石を敷かずに土を入れても問題ありません。

土の準備

土の準備は種まき・苗の植え付けの1週間くらい前までに終わらせておきます。準備した容器に底石を入れたら、その上に土・元肥・苦土石灰をよく混ぜ込んで、容器に入れます。水はけのよい状態の土にしたいので、腐葉土を混ぜ込んでも構いません。肥料は自然由来のもの(牛ふん・鶏ふん・油かすなど)が安心です。プランターや鉢の縁2~3cmくらい下の深さまでたっぷりめに入れます。

連作障害

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作物を同じ土で何年も続けて栽培すると、土に含まれる栄養が偏って病気や奇形が出るなどし、うまく育たなくなる場合があります(連作障害)。ゴーヤはウリ科の植物ですが、同じウリ科の植物を続けて育てると連作障害が起きやすくなるので、ウリ科の植物を育てた後の土は避けて準備します。

1つの容器に植える苗数

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1つの容器で育てる苗数が多いと、それぞれの苗が育つための肥料が足らなくなったり根を張りにくくなったりします。プランターで育てるなら苗数は2つまで、鉢植えの場合は直径30cm程度の鉢には苗数は1つのみで育てるのが適当です。小さめの鉢で苗を育てはじめた場合は、支柱やネットを固定するまでに、サイズの大きな鉢に植え替えてください。

種まき・植え付け

種まきの仕方

フリー写真素材ぱくたそ

種まきの温度

ゴーヤの種は、芽をだす場所の温度が28℃前後まで上がらないと芽がでません。最低でも25℃くらい気温が上がってから種まきをしましょう。暖かい場所なら、室内やビニールハウスなどでも芽をだすこともできます。しっかり光をあてて元気な芽を育てましょう。

種まき前のゴーヤの準備

出典:写真AC

ゴーヤの種は皮がとても硬く、そのままではなかなか芽が出ません。種をまく前に、1日程度水に浸して柔らかくしてから、種のとがったほうの先端を少しだけ切ります。

種をまく

鉢なら中央に、プランターなら中央から左右に2等分した位置に軽く穴を開け、準備した種を2~3粒重ならないようにまき、軽く土をかぶせます。まいた位置全体に水がしみこむ程度の水やりを毎日すると約1週間で芽が出ます。

間引き

芽が出てからも同じだけの量の水やりを続け、本葉が2~3枚程度になったら、その2~3本のうちで一番勢いのある苗だけを残してあとは間引きます。間引いた苗は少し生育が遅れますが、別の鉢などで育てても構いません。

苗の選び方(苗を買う場合)

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春先など気温が低い時期から栽培をはじめる場合や初心者は、苗を購入するのがおすすめです。濃い緑で、本葉が3~4枚程度の茎がしっかりと太いものを選びます。苗を手に入れたら、できるだけ早めにプランターや鉢に植え替えてください。

緑のカーテンを作る

ネットを使う場合

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ネットの選び方

緑のカーテンにしたい部分(窓の高さ・幅など)に合わせてサイズを決め、ネットを準備します。ネットのマスは5~10cm程度が適当です。

ネットをかける

ネットの上部を固定して下に垂らすと簡単にかけられます。ゴーヤが順調に育った場合、緑のカーテンに実がたくさんついて重たくなり、重みでネットがくずれることがあります。また、強風で苗が折れたり、つるが切れたりすることがあります。ネットの四隅は簡単には取れないようにしっかり固定し、安定させましょう。

支柱を使う場合

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支柱の選び方

実がたくさんつくと緑のカーテンがとても重たくなるので、太めの支柱を準備します。ホームセンターなどでさまざまなサイズの支柱を見つけられるので、緑のカーテンを作る場所にあわせて上手に組み合わせてください。

支柱を組み立てる

苗の前後に深めに支柱を立てます(前は転倒防止の補助)。前後の支柱をクロスさせ、クロスした部分をそれぞれしっかりと固定します。右端(または左端)のクロスした位置から横に支柱を渡して固定します。苗の後ろの支柱に横に支柱を渡してネットのようにすると横につるが広がりやすくなります。

ネットと支柱の併用

ネットと支柱を同時に使うと、強風などでも崩れにくく、たくさん生えたつるが絡まりやすいので、しっかりと安定した緑のカーテンを作れます。風の強い場所や台風の多い場所では、ネットと支柱の併用をおすすめします。

苗を育てる

水やり

ゴーヤは乾燥に弱いので、表面の土が乾いていたらプランターや鉢の底から流れ出る程度に水をやります。根腐れにも弱いので、水をやり過ぎないように気をつけます。

親つるをつむ

苗の中心になる一番太い茎(親つる)をつむと脇芽(子つる・孫つる)がしっかり伸び、苗が大きくなるのと同時に実のつき方がよくなります。本葉が4~5枚くらいになったら親つるをつみ、子つる・孫つるを伸ばしてこまめにネットや支柱に絡ませましょう。紐などでネットや支柱に誘引するのもおすすめです。

雄花と雌花

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

ゴーヤには雄花と雌花が咲き、雌花の下についている小さな実が膨らんで大きなゴーヤの実になります。ゴーヤは風などで自然に受粉することが多いのですが、なかなか実が大きく育たない場合は綿棒などで雄花の花粉を雌花の中心につけて受粉させてください。

追肥

たくさん実をつけるためには肥料もたくさん必要になります。最初に受粉した実が大きくなりはじめたら、定期的に追肥をします。

収穫

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ゴーヤの実が10cm程度の大きさになり太くなったら収穫です。20cm前後の大きさまで育つものもあります。大きさに限らず実が黄色に変色しはじめたら熟しすぎているので、早めに収穫しましょう。そのままにしておくと熟しすぎて実が割れ、中の種が出てしまうので注意してください。

まとめ

Photo by jetalone

ゴーヤで作った緑のカーテンは、環境に優しいだけでなく、収穫や調理の楽しみも生まれます。ぜひ、大きく育てて、夏のさまざまなレシピをお楽しみください。

あつこちん
ライター

あつこちん

ガーデニング・家庭菜園が好きな主婦です。自宅や友人宅の庭でマイペースで楽しんでいます。

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