ヘチマたわしとは?失敗しない簡単な作り方や用途・効果について紹介

ヘチマたわしとは?失敗しない簡単な作り方や用途・効果について紹介

ヘチマたわしとは、ヘチマの実で作るたわしのことです。市販されているカメの子たわしのように、とげとげしたものではありません。夏場のグリーンカーテンにも重宝されてるヘチマの実で、簡単にたわしが作れます。用途や効果などを知っておくと便利です。

記事の目次

  1. 1.ヘチマたわしとは
  2. 2.ヘチマたわしの作り方【腐らせる】
  3. 3.ヘチマたわしの作り方【自然乾燥】
  4. 4.ヘチマたわしの作り方【茹でる】
  5. 5.ヘチマたわしの作り方【酵素剤を使う】
  6. 6.ヘチマたわしの用途
  7. 7.ヘチマたわしの効果
  8. 8.ヘチマたわしを作ってみよう

ヘチマたわしとは

Photo by blucolt

ヘチマたわしとは、収穫したヘチマを使って作るたわしのことです。ヘチマは室町時代に中国から渡ってきた、ウリ科の植物です。現在「へちま」と読みますが、もとは実の繊維から糸が取れるので、「糸瓜(いとうり)」と呼ばれていました。細かい食物繊維が、複雑に絡まっているのが特徴です。その特徴を生かして、たわしを作り活用します。おもな産地は静岡県の浜松市や袋井市です。

ボタニ子

ボタニ子

「いとうり」から「い」が取れて「とうり」と呼ばれていたという説もあるわ。中国をあわらす「唐」の「瓜」ね。

ボタ爺

ボタ爺

「いろはにほへとちりぬるを」があるな。「と」が「へ」と「ち」の間にあるから「へちま」になったという説もあるの。

たわし作りに適した収穫期

ヘチマたわしを作る実の収穫時期は、9月ごろが適しています。若いヘチマの実は繊維が柔らかく、沖縄では料理にも活用できるほどです。たわしの元は成熟した繊維のため、実が少し黄色くなり、ずっしり感が軽減されたころの収穫がおすすめです。ツルが茶色や黒くなるのも、収穫の目安になります。完全に乾燥させる場合は、ヘチマの実が茶色くなるまで放置しておきましょう。

ヘチマたわしの作り方【腐らせる】

Photo byAnniepan

ヘチマの実を腐らせてたわしを作る方法は、古くから活用されています。しかし、腐るまでの腐敗臭がとても強いため、近年の住宅事情を考えるとこの方法は難しいかもしれません。隣家が遠くにあり、臭いにおいが届かない場所でなら可能でしょう。けちまに直に触れるとにおい移りするため、ビニールやゴム製の手袋が必要です。

用意するもの

  • ヘチマの実
  • ヘチマの実が入る大きさの蓋つきの入れもの
  • 重し(水に浸けるときに使う)
  • 落し蓋
  • 落し蓋に乗せる重し
  • 長い棒
  • ヒモ

作り方

①へちまの上下に穴を開ける

ヘチマの実の中が腐りやすいように、ヘチマの実の上下を切り落とすか穴を開けておきましょう。そのまま水に浸けてもよいですが、先に長い棒でヘチマの実の中を突いてほぐしておくと腐りやすいです。ヘチマの実の中は空洞になっていて、水に浸けると浮いてしまいます。タコ糸やビニールひもなどでヘチマの実を縛り、その先に重しになる石をくくりつけましょう。

②ヘチマを水に漬ける

水を張った入れ物に、重しをつけたヘチマを入れます。このときにヘチマがしっかり水に浸かるように、注意しましょう。重しをつけても水からヘチマが出てしまう場合は、落し蓋をしてさらにその上に石の重しをのせてヘチマを沈めてください。気候や地域の気温、置く場所にもよりますが、ヘチマが腐るまで1カ月~2カ月ほどかかります。

ボタニ子

ボタニ子

ヘチマの腐敗臭って、ものすごく臭いそうよ。この方法で作るのは、ちょっと勇気がいるわね。

ボタ爺

ボタ爺

この作り方で臭いが気になるなら、途中で水を替えるという方法もあるぞ。同じ水にこだわらなくても大丈夫。

ボタニ子

ボタニ子

でも、その腐った水を捨てる場所も必要ね。ご近所さんの迷惑にならないように注意してね。

③皮を剥いて種を取る

ヘチマが腐ったら、皮を剥きましょう。腐っていてどろどろのため、簡単に皮が剥けます。中には種がたくさん入っています。皮と一緒にもみ出しましょう。何度か水を替えてもみ洗いするうちに種は自然と出てくるため、無理して出すことはありません。この方法でヘチマたわしを作った場合、茶色いたわしができることが多いです。茶色を漂白する方法もあります。

ボタニ子

ボタニ子

市販のキッチン用の漂白剤に漬けておけば、白くなるわ。説明書きを読んで使ってね。

ボタ爺

ボタ爺

色が茶色くても用途や効果には関係ないから、気にすることはないの。

④陰干しする

腐った部分が完全に取れてきれいになったら、ヘチマたわしを陰干しして乾燥させましょう。1本まるごとでも通気性がよいため、天気のよい日なら2日~3日で乾燥します。しかし、直接日にあてると日焼けして茶色くなってしまいます。風通しのよい日陰で陰干ししましょう。完全に乾燥したヘチマたわしはとても硬いため、大きさの調節は濡れているときにハサミを活用するのがおすすめです。

ボタニ子

ボタニ子

完璧に乾燥した長いヘチマたわしは、のこぎりで切ることもできるわ。使いやすい大きさにしましょうね。

ヘチマたわしの作り方【自然乾燥】

Photo by La.Catholique

水に浸け込んで腐敗させて作るヘチマたわしは、臭いの問題もあり敷居が高くなりつつあります。また、腐りきるまでに1カ月~2カ月と時間もかかります。それに対して乾燥させるだけの作り方は多少時間はかかりますが、近所に迷惑が掛からないので安心です。乾燥時間は個体差がありますが、目安はカラカラになったかどうかです。

用意するもの

  • へちまの実

ボタニ子

ボタニ子

材料はこれだけ!気軽にチャレンジできるね。

作り方

①へちまを乾燥させる

ヘチマを乾燥させるには、2通りの方法があります。ひとつは収穫せずにそのままぶら下げて、完全に水分が抜けるのを待つ方法です。もうひとつの作り方は収穫してから風通しのよい日陰で保存し、乾燥を促すものです。どちらも、完全に乾燥するまで放置しておきましょう。完全に乾燥するととても軽くなり、硬くなります。

ボタニ子

ボタニ子

乾燥するまで放置するだけなんて、簡単ね。でもどちらの方法も、デメリットがあるわ。

ボタ爺

ボタ爺

収穫しないで乾燥させる作り方は、途中で虫に食われたり雨天が続いて腐ったりするぞ。その前に収穫すれば防げるの。

ボタニ子

ボタニ子

収穫して乾燥させる作り方も、水分の多い個体だと腐ったりカビたりする場合があるわ。風通しのよい場所で乾燥させてね。

②皮を剥く

完全に乾燥したヘチマは、手で簡単に皮が剥けます。楽しい作業のため、子どもに手伝ってもらってもよいでしょう。この方法で皮を剥くと、種がぽろぽろと勝手に落ちてきます。奥のほうで取れにくいものもあるかもしれませんが、そのうちに取れるため気にしないで大丈夫です。収穫できた種はとっておいて、翌年にまたグリーンカーテンに利用できます。

ボタニ子

ボタニ子

この作り方だと、硬くて茶色いヘチマたわしができることが多いわね。でも、水に浸せばやわらかくなるから大丈夫よ。

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ヘチマたわしの作り方【茹でる】

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