冬瓜とは?
冬瓜とは、ウリ科トウガン属の野菜です。収穫するときには、とても巨大なウリになることが特徴です。名前の読み方は「とうがん」と読み、ふゆうりとは言いません。
冬瓜の特徴
ウリ科の一年草つる植物で、黄色い花を咲かせます。原産地はインドで、熟した果実は全体が白い粉で覆われるのが特徴です。ただし、この白い粉は種類によっては白い粉が付かないという違いもあります。高温を好む、雌雄同株の野菜です。
冬瓜の旬の時期
旬は、夏です。6月~9月頃に収穫され、この中でも7月~8月が旬だと言われています。初夏に黄色い花を咲かせて、果実がだんだんと大きくなっていきます。8月頃に収穫する冬瓜は、他のウリよりも巨大なウリへと成長していることでしょう。旬に食べる冬瓜は、貯蔵しておいた冬瓜よりも、おいしいと評判です。
冬瓜の名前の由来
冬瓜は、夏の季節に果実ができる野菜です。それなのに、なぜ「冬」という季節の名前がついているのでしょうか。それは、冬瓜が保存性がいい野菜だからです。冬瓜は、風通しのいいところに切らずに置いておけば夏の季節に収穫した冬瓜を冬の季節でも食べることができます。野菜の乏しい時期でも食べられる瓜というのが由来となり、「冬瓜」という名前がつけられました。
冬瓜の保存方法
冬瓜の保存方法は簡単です。ポイントは、切らずに丸いまま風通しのいい暗い場所で保存するということです。この簡単な方法だけで、冬瓜は長期間保存することができます。ただし、保存する温度は10℃前後が最適と言われています。10℃を上回る場合や、冬瓜を切ってしまった場合ははやめに食べてしまったほうがいいかもしれません。もしくは、冷凍保存も簡単にできるので、冷凍保存するのもおすすめです。
おいしい冬瓜の見分け方
おいしい冬瓜は、表面に艶があるものです。また、傷がついているものは、はやく傷んでしまうので避けましょう。持ったときに、ずっしりと重いものは果肉のしまりがよくてとてもおいしいです。
カットされているものは?
スーパーに行くと、カットされた冬瓜を見かけることもあります。冬瓜は大きいので、カットされているものだと手軽に使うことができます。おいしい冬瓜は、果肉が真っ白いのが特徴です。果肉が変色しかけているのは鮮度が落ちてしまっています。種がしっかりつまっているかも見分けるポイントです。
歴史ある野菜冬瓜
冬瓜は昔からある野菜としても知られています。すでに奈良時代には漬物などが売られていたという記録が残っているほど古い野菜です。日本へ入ってきた時期は縄文・弥生時代ともされていて、この時期にはすでに食べられていたそうです。平安時代に出版された「本草和名」という日本で書籍が残っているものでは最古の薬物辞典に「かもうり」という別名で名前がのっています。
冬瓜の種類
冬瓜には、いくつかの品種があります。大きく分けて、熟したら果実の表面に白い粉が吹くものと吹かないもの、丸い果実のものと丸くない果実のものがあります。ここでは、冬瓜の種類と特徴を説明します。
大丸冬瓜
丸く、熟すと白い粉を吹く冬瓜の種類です。本州で一般的に食べられている冬瓜はこの大丸冬瓜です。大丸冬瓜は、他のウリ科とは交雑しませんが、沖縄冬瓜とは交雑することがあります。長期の保存ができ、果肉が厚いのが特徴です。
沖縄冬瓜
琉球冬瓜、シブイとも言われています。形は、長楕円形の形をしていて、大丸冬瓜との見分け方はかんたんです。沖縄冬瓜は、熟しても果実の表面に白い粉を吹かずに、緑色でつるりとしているのが特徴です。
その他の冬瓜
長冬瓜
沖縄冬瓜と同じ長楕円形の形をした冬瓜です。沖縄冬瓜との違いは、熟しても表面が緑色ではなく大丸冬瓜と同じで白い粉を吹きます。
小丸冬瓜
大丸冬瓜を小さくした冬瓜です。小さいサイズで、熟すと表面は白い粉が吹きます。大丸冬瓜や沖縄冬瓜と違い、大きくないのでサイズ的に扱いやすい冬瓜です。
出典:筆者撮影