キンシウリとは?
キンシウリ(金糸瓜)は、アメリカが原産のカボチャです。ズッキーニと同じように、ペポカボチャに属しています。日本には19世紀頃に中国から伝わりました。耐暑性、耐寒性ともに強く、北日本から西日本まで広く栽培が可能です。とくに北日本では、能登地方で盛んに栽培されていることから、地域の伝統野菜として親しまれています。低カロリーで栄養豊富なキンシウリは、健康食材としても注目です。
基本情報
科目 | ウリ科カボチャ属 |
園芸分類 | 野菜 |
原産地 | アメリカ |
開花時期 | 5~6月頃 |
旬の時期 | 7~8月 |
学名 | Cucurbita pepo |
英名 | Spaghetti squash |
別名 | ソーメンかぼちゃ、糸かぼちゃ |
旬の時期は夏
キンシウリの旬は7~8月です。キンシウリは約90%が水分で、ビタミンB1やカリウムなども豊富に含んでおり、夏バテ防止に期待できますね。収穫とともに旬の時期を迎えるため、暑い夏にキンシウリを味わうのがおすすめです。
ボタニ子
早くに栽培がスタートできる地域では、5月下旬または6月上旬頃から収穫されています。
キンシウリの特徴
特徴①見た目はだ円形
キンシウリはラグビーボールのような形をしています。大きさは約20cmで皮は黄色です。形が整っていて、色が鮮やかなものほど熟しているといわれています。キンシウリの皮は硬くて食べられず、加熱後、内側の果肉だけを調理します。
特徴②果肉がほぐれる
キンシウリは加熱すると、果肉が糸状にほぐれていきます。この果肉の状態こそが「金糸瓜(きんしうり)」や「ソーメンかぼちゃ」といった名前の由来です。キンシウリの果肉は麺類と同じようにすすって食べられて、シャキシャキの歯ごたえが特徴的です。
特徴③長期保存できる
キンシウリは保存性が高いため、上手に保管すれば冬時期までおいしく食べられます。新聞紙で包んで、ダンボールなどに入れて冷暗所で保管してください。キンシウリは収穫したばかりのものより、少し寝かせたほうが果肉がほぐれやすくなるといわれていますよ。しかし、6月以降は気温や湿度が高くなってキンシウリが傷みやすくなるため、早くに収穫した場合は早めに食べ切りましょう。
キンシウリの栽培カレンダー
キンシウリは露地栽培、プランター栽培どちらでも育てられます。種をまいてから収穫までの期間が短いため、各適期を逃さないように管理しましょう。また、キンシウリはつるを伸ばして成長します。そのため支柱を立てて誘引する作業が必要です。
季節ごとの作業
春の作業
キンシウリは、暖地ならば2月下旬~5月、中間地では3~6月、寒冷地なら4~6月ごろに種をまきます。4~5月に苗が出回るため、それを植え付けるのもおすすめです。住んでいる地域の気候にあわせて、種まきや植え付けをしてください。発芽後はつるがねじれないように、支柱を立てて誘引していきましょう。
夏の作業
初夏にあたる5月下旬~6月は結実率を高めるためにも、開花後に人工授粉を行いましょう。キンシウリは、開花から約2カ月後に収穫時期を迎えます。実の大きさが20cmくらいに成長して、黄色く色づいてきたら収穫可能ですよ。
秋の作業
キンシウリは、地域によっては9月ごろまで収穫できます。しかし、気温が下がってくると育たなくなるため、9月上旬までに収穫を終えるのがおすすめです。収穫を終えたキンシウリは、冬前には畑やプランターから取り除いてください。放置したままにしておくと病気や害虫被害に遭いやすく、土壌汚染にもつながります。
ボタニ子
冬の作業はとくにありません。また、暖かくなってきたら栽培をはじめましょう。
出典:写真AC