玉ねぎの芽とは
玉ねぎは長期保管ができる野菜ですが、保管状態が悪かったりあまりにも放置したりすると、芽が出る場合があります。玉ねぎの芽は、見た目や味が長ねぎによく似ており、薬味や料理の材料に使うのもおすすめです。また、少し変わった観葉植物として、室内で気軽に水耕栽培ができます。
玉ねぎの基本情報
園芸部類 | 野菜 |
科名・属名 | ユリ科・ネギ属 |
学名 | Allium cepa |
英名 | Onion |
和名 | 玉葱、葱頭 |
原産地 | 西アジア |
開花時期 | 5月~8月 |
収穫時期 | 5月~6月 |
特徴
玉ねぎは、球根植物に分類されている野菜です。一般的に玉ねぎの可食部とされているのは「鱗茎(りんけい)」と呼ばれる部分で、鱗葉が重なり合い層状になっている箇所をさします。5月〜8月にかけて白い花を咲かせますが、花を咲かせてしまうと栄養分が吸い取られ、鱗茎の味や風味が落ちるのが特徴です。そのため、花が咲き始める前に摘み取られています。
芽が出た玉ねぎの特徴は?
玉ねぎは、シャキシャキとした食感とみずみずしさが魅力の野菜です。しかし、保管期間が長く、芽が出た玉ねぎは栄養分が吸い取られてしまい、ぱさぱさの食感になります。また、独特の風味が奪われてしまうため、玉ねぎ本来のおいしさは楽しめません。
玉ねぎから出た芽は食べられる?
玉ねぎから出た芽は、見た目や食感が長ねぎによく似ています。玉ねぎの「芽」というと、じゃがいもの「芽」のように毒があるかもしれないと不安になるかもしれません。しかし、玉ねぎの芽は安心して食べられるので、取り方や調理方法を覚えておきましょう。
芽の取り方
玉ねぎの芽は「葉の部分」だけでなく「芽の付け根部分」から取るのがポイントです。わかりやすい取り方は、まず玉ねぎを半分に切ります。切り口をよく見ると、ラッキョウのような形をした中心部分から、芽が出ているのがわかります。中心部分が「芽の付け根部部分」なので、ここから取るようにしてください。
調理方法
玉ねぎの芽は、ハサミや包丁でカットしてすぐに使いましょう。水で土や汚れを落としてから、長ねぎと同じように調理に使ってください。細かく刻めば「万能ねぎ」のように薬味としても使えます。食べやすいサイズにカットして「ぬた和え」にするのもおすすめです。
玉ねぎの芽はいつまで調理に使える?
玉ねぎの芽を放っておくと、どんどんと長く成長していきます。玉ねぎの芽は伸びすぎると固くなる性質があり、料理に使えなくなるので注意が必要です。玉ねぎの芽が伸びるスピードは環境によって異なりますが、だいたい20cmほどを目安に使い切りましょう。20cm以上のびた芽は、食べてもあまりおいしくありません。
玉ねぎから出た芽に毒はある?
玉ねぎの芽に、毒は一切ありません。玉ねぎの芽には栄養素がたくさん含まれているため、捨ててしまうのはもったいない部分です。細かく刻んだり炒めたりして、ぜひ料理に使ってみてください。
芽が出た「玉ねぎ」に毒はある?
芽を取り除いた「玉ねぎ」も問題なく食べられます。しかし、玉ねぎに芽が出ているというのは、収穫から長い時間が経過している証拠です。そのため、玉ねぎがヌメヌメしてきていないかや変な臭いがしないか、黒色や茶色に変色して腐っていないかをしっかりと確認してから食べるようにしてください。
玉ねぎの芽が出ない方法は?
玉ねぎの芽に毒はありませんが、玉ねぎ自体の風味は失われてしまいます。芽が出ないようにするには、温度と湿度の低い場所で保存して、発芽しにくい環境を整えましょう。また、日光が当たると光合成をして芽が育ちやすくなるため、暗い場所で保存するのもポイントです。
芽に毒があるのは「じゃがいも」
玉ねぎの芽には毒はありませんが、注意が必要なのは「じゃがいもの芽」です。じゃがいもの芽には「ソラニン」や「チャコニン」という有毒物質が含まれており、食べると吐き気や下痢、腹痛などを起こす恐れがあります。
玉ねぎから出た芽のおすすめレシピ
玉ねぎの芽は長ねぎよりも栄養価が高く、甘味があるのが特徴です。長ねぎと同じように炒めたり、和え物にしたりとさまざまな料理に使えます。あまりにも伸びすぎてしまうと、風味が落ちておいしくないので、20cm程度伸びたら使い切ってください。
味噌和え
分量(2人分)
- 玉ねぎの芽(1本)
- 白味噌(大さじ2)
- 酢(大さじ1)
- 白ごま(適量)
- たこ(お好みで)
作り方
- 玉ねぎの芽を5cmほどの長さで切る
- 沸騰したお湯でさっと茹でる
- キッチンペーパーで水気をとる
- 大きめのボウルに「3」と白味噌、酢、白ごま、お好みでたこを加える
- 味が馴染むまで和えれば完成
チャーハン
分量(2人分)
- 玉ねぎの芽(1本)
- ご飯(お茶碗2杯)
- チャーシュー(80g)
- 卵(2個)
- サラダ油(適量)
- 塩コショウ(適量)
作り方
- 玉ねぎの芽とチャーシューをみじん切りにする
- フライパンにサラダ油をひき、卵を炒める
- ご飯を加える
- 塩コショウをして軽く炒める
- 卵に火が通ったらチャーシューを加えて炒める
- 最後に玉ねぎの芽を加えてさっと火を通せば完成
味噌汁
分量(2人分)
- 玉ねぎの芽(1本)
- 味噌(大さじ2)
- 顆粒だし(小さじ1)
- 油あげ(2枚)
- しめじ(適量)
- 水(400mL)
作り方
- 玉ねぎの芽を2cmほどの長さで切る
- 油揚げとしめじを食べやすい大きさで切る
- 鍋に、水と顆粒だし「1」「2」を入れて火にかける
- しめじに火が通ったら味噌を入れてよく溶かす
- 一煮立ちさせれば完成
- 仕上げに、玉ねぎの芽を細かく刻んでトッピングするのもおすすめ
ボタニ子
次のページでは、玉ねぎから出た芽は育てられるのかや、保存方法をご紹介します。
出典:写真AC