黒いしいたけになるのを防ぐ保存方法
しいたけが黒くならないようにするためには、しいたけから出た水分を取りのぞくことが重要です。また、保存する際に傘のひだを上向きにすると、胞子が飛散しにくく長持ちします。
保存方法①常温保存
しいたけは高温多湿に弱いきのこです。保存は袋やパックから出して20℃以下の場所に置くのがおすすめです。常温で保存するなら、夏は当日まで、冬は1週間程度がおおよその賞味期限です。
保存方法②冷蔵保存
しいたけを冷蔵庫で保存する場合は、しいたけをキッチンペーパーや新聞紙に包みましょう。しいたけから出た水分を吸収してくれるので、腐りにくくなります。夏は2~3日程度、冬は1週間程度がおいしく食べられる目安です。早めに食べきりましょう。
保存方法③冷凍保存
冷凍方法
しいたけは、傘と軸を切り分けたあとキッチンペーパーや新聞紙に包み、保存容器やフリーザーバックに入れて冷凍します。傘は適当な大きさにカットしたりスライスしたりして冷凍すると、使いやすく便利です。冷凍したしいたけは、1か月程度で使い切りましょう。
しいたけの軸を冷凍する場合
軸は、変色している部分や石づきを取り除き、繊維に添って縦に割いて冷凍しましょう。解凍したときに鶏肉のささみのようになり、スープやサラダなどに活用しやすくなります。傘と別に保存すると便利です。
冷凍するメリット
しいたけを冷凍すると、解凍する際にしいたけの細胞膜が壊れやすくなり、栄養や旨味成分がアップします。解凍するときに水分に交じって流れ出やすいので、料理する場合は、冷凍のまま使うか解凍する際に出た水分を料理に活用するとよいでしょう。
保存方法④乾燥保存
しいたけを高温乾燥させたあと天日干しすると、より多くの栄養が残った乾燥しいたけを作れます。グルタミン酸は60℃以上で高温乾燥することによって増え、日光にあてたしいたけはビタミンD2が増えると同時に、紫外線によってビタミンB群は壊れるためです。ビタミンB群をより多く残したい場合は、天日干しを短時間にしましょう。
乾燥方法
しいたけを乾燥する場合、軸を切り取った方が芯まで早く乾きます。傘のひだを上に向けて干しましょう。傘はスライスするなど適当な大きさにカットします。軸をつけたまま丸ごと乾燥する場合は、傘を裏返したりしながら完全に水分が抜けるまで十分乾燥してください。保存容器に入れる際、中身が湿気ないように乾燥剤を一緒に入れておくと長持ちします。
高温乾燥と天日干し
自宅での高温乾燥は、電子レンジを使うと簡単で初心者でも上手に乾燥できます。カットしていないしいたけなら600Wで2分程度で大丈夫です。天日干しの場合は、直射日光のよくあたる高温な風通しのよい場所で、芯まで乾燥させます。日陰などで低温になる場合は、置き場所を移動するなど工夫して、裏側まで完全に乾燥するようにしましょう。
しいたけをカットして保存する場合の注意
しいたけを水で洗うと、しいたけに含まれる水溶性の栄養が流れ出たり、腐りやすくなったりするので、うっかり洗わないように気をつけましょう。しいたけの表面の汚れをキッチンなどで軽くふき取った後、軸の根本まで汚れを落とします。下処理が終わったしいたけを、料理に応じて適当な大きさにカットしましょう。
新鮮なしいたけの選び方
新鮮なしいたけは傘の表側が茶色~こげ茶でふっくらしており、傘の裏側はひだの奥まで白くなっています。傘が開ききっていても食べられますが、開ききっておらず軸が太くて短いものがおすすめです。ビニール袋やパックに入って売られている場合は、しいたけの内側になる部分が変色したりつぶれたりしていないか、中身をよく確認しましょう。
見切り品を選ぶ場合
見切り品で選ぶ場合は、包装の表側だけではなく裏側も見ましょう。薄いパックに入ったしいたけの場合、内側の重なった部分まで確かめることができます。パックの中身をよく確認して、できるだけしいたけが黒く変色していないものを選び、当日中に使い切りましょう。
新鮮なしいたけを上手に食べよう
しいたけは栄養たっぷりの秋の味覚です。しいたけが黒くなる原因を考慮した上で適切に保存し、新鮮なしいたけをさまざまな料理に活用してください。
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出典:写真AC