塩レモンとは
塩レモンはモロッコの伝統調味料です。レモンを塩漬けし、熟成させるレモンのほろ苦さやうまみ、さわやかな香りが引き立ちます。塩レモンは肉料理、魚料理、ドレッシング、パスタに煮込み料理とさまざまな使い方ができ、日本食とも相性抜群です。あらかじめ塩レモンを作っておけば、いつでも簡単に料理に取り入れられますよ。
塩レモンの作り方
塩レモンの作り方はとても簡単です。いくつかの注意すべきポイントを押さえれば誰でも自家製塩レモンが作れるでしょう。
材料と道具
材料(約800g分)
- 国産レモン:7~8個(800g)
- 塩:80g(レモン重量に対して10~20%)
道具
- まな板
- 包丁
- 煮沸消毒した保存用ガラス瓶(容量1L)
準備と作り方
準備:煮沸消毒
- ガラス瓶が十分につかる深さの鍋に湯を沸かす
- 沸騰したところにガラス瓶を入れ、全体が湯につかるように寝かせる
- グラグラと沸騰した状態を5分ほど続ける
- ガラス瓶を取り出し、清潔な布巾やキッチンペーパーの上に逆向き(口からゴミがはいらないように)に取り出す
- ガラス瓶が乾いたら早めに使用する
作り方
- レモンを1個ずつ水でよく洗い、キッチンペーパーなどで水気をとる
- 洗った1のレモンを適当な大きさに切り分けていく
- 煮沸消毒した瓶にレモン、塩、レモン、塩と層になるようにして押さえつけるようにしながら順番に少しずつ充填していく
- すべての材料が瓶に入ったら蓋をして熟成させる
熟成は1週間ほど
レモンと塩を瓶に充填したら冷暗所で1週間ほど熟成させます。浸透圧によってレモンから水分がにじみ出てくるので1~2日に1回ほど瓶を上下に振り、水分を瓶全体にいきわたらせましょう。時間とともに瓶の水分にとろみがでてきたら完成です。
作り方のポイント①レモンの切り方
レモンの切り方は輪切り、串切り、みじん切りなど好きな切り方で問題ありません。早く熟成を進めたい人はレモンと塩が触れ合う面積が大きくなるように、みじん切りやすりおろしがよいでしょう。料理の飾りつけにレモンを使用するなら、輪切りや串切りがおすすめです。塩レモンをたくさん仕込むのであれば、切り方の違いで瓶を分けておくと料理の際に塩レモンを切る手間が省け、時短になります。
作り方のポイント②レモンの皮の扱い
輸入レモンしか手に入らない場合はレモンの皮をむいて皮なしで作るとよいでしょう。皮なしで作ると、やや香りが減ってしまいますが同時にほろ苦さも少なくなりので食べやすくなります。
ボタニ子
塩レモン作りで失敗しないコツ
コツ①塩の量は正確に
塩レモンの作り方は簡単ですが、塩の量は成功・失敗を分ける重要なポイントです。時間とともにレモンから水分が出てくることで、瓶中の酸度が低くなり腐りやすくなります。保存性を高めるために正確な塩の量を使いましょう。一度に大量に作って長期保存する場合はレモンの重量に対して20%の塩を使用します。
コツ②保存容器の選択
レモンの酸と塩分により、金属が錆びてしまうことがあります。金属が体に入ることは健康上望ましくありません。使用する保存容器は酸に強いガラス製であり、かつ中身に触れる場所に金属を使用していないものを選びましょう。また、上下に瓶を振っても中身が漏れないようにパッキンがしっかりしたものがおすすめです。
コツ③清潔な道具を使う
塩レモンづくりを失敗させないためには清潔な道具を使うことも重要です。特に、汚れた保存ガラス瓶を使うと、熟成させている途中で塩レモンが腐ってしまうことがあります。面倒な工程でもありますが、作る前にきちんと煮沸消毒をしましょう。
レモンは家庭で栽培できます。家でレモンが取れれば農薬や防腐剤の心配もなく使えますね。育て方に関する記事はこちらです。