レモンの木とは
レモンは料理に爽やかな風味を与えてくれます。種類によって果実の大きさがことなり、使い方も違ってきます。料理だけでなくお酒や紅茶など、食べるためによく利用されます。レモンはそれほど高さがある樹ではないため、初心者でも鉢植えやプランターなどで簡単に育てられる植物です。今回はレモンの鉢植えやプランターでの管理の仕方や、水やりのコツなどの育て方についてご紹介します。
レモンの木の基本情報
科 | ミカン科 |
属 | ミカン属 |
サイズ | 2m~4m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
原産地 | インド |
※レモンの木はリスボンレモンのように種類によって耐寒性の強いものもあります。またサイズや果実の大きさも違ってきます。
レモンの木の特徴
あまり知られていませんが、レモンの木にはさまざまな種類がありますが、管理や手入れの仕方はあまり違いはありません。しかし木の高さや果実の大きさなども品種によって違います。初心者であれば、トゲのないのが特徴の品種や、リスボンレモンのように耐寒性の強いのが特徴の品種がおすすめです。レモンには豊富なビタミンCが含まれているため、食べると風邪の予防や美容にもいいです。柑橘類のなかでは初心者でも仕立てやすい果樹です。
レモンの開花時期
レモンは四季なりの果樹です。開花時期は春、夏、秋です。花の時期が長く、かわいらしい花が楽しめる果樹です。つぼみはピンクで小さくかわいらしい白い花が咲きます。花は実と同じような甘酸っぱい香りがします。レモンの香りに含まれるリモネンという成分はリラックス効果があり、風水的には金運アップの効果もあります。
レモンの花言葉
レモンの花言葉をご存知ですか。初恋やファーストキスなど、レモンの香りが例えによく使われますよね。それはレモンの甘酸っぱい香りが恋や愛といったものを連想させるからなのかもしれません。レモンの花言葉もまた恋や愛に関するものが多くあります。ここではそんなレモンの花言葉をご紹介します。
木全体につけられた花言葉
レモンにはさまざまな花言葉があります。そもそもレモンは木全体の花言葉、花の花言葉、果実の花言葉など部分によって違う花言葉がつけられている果樹です。どの部分につけられた花言葉も素敵なものばかりです。木全体につけられている花言葉は「思慮分別」「誠実な愛」です。
花と果実の花言葉
かわいらしい花につけられた花言葉は、「心からの思慕」「香気」です。忘れがたい強く甘酸っぱい香りが初恋を思い起こさせるためにつけられたといわれています。果実の花言葉は「熱情」「熱意」「陽気な考え」です。果実の花言葉は前向きなものが多くあります。どれもとても素敵な花言葉ですね。
ボタニ子
わたしは花につけられた花言葉が好き!初恋の甘酸っぱい思い出がよみがえるわ!
ボタ爺
わしは果実の花言葉が好みじゃ!思い出なんぞより今こそ熱い思いを伝えるんじゃ!
鉢植えのレモンの育て方
レモン栽培は地植えより鉢植えやプランターがおすすめです。樹高もそこまで大きくならないため、室内に置いても観葉植物としてちょうどいい大きさです。寒冷地などでも鉢植えやプランターであれば越冬も管理が簡単です。耐暑性があるため、夏も手入れはとくに必要ありません。また、レモンはコツさえつかめば初心者でも管理しやすい果樹のため、しっかりコツをつかんでおきましょう。ここからはレモンの育て方や、実を多くつけるためのコツもご紹介します。
鉢植えのレモンの育て方①苗木の選び方
レモンの苗木は葉がたくさんついているものを選びます。苗木の根元まで葉が繁っているものが望ましいです。また室内に置くなら苗木のサイズがインテリアにあうか、高さはどのくらいになるかなども考えておきます。レモンは品種によってサイズや高さが違うので、苗木を購入するときは、室内置きなら管理しやすい大きさの品種を選びましょう。
苗木の植え付け
レモンの木は特に初心者であれば、苗木を購入するのが一般的です。苗木は一年生苗や三年生苗など、大きさがいくつかあります。また、品種によってサイズも違ってきます。苗木は購入したら根詰まりしないためにも、サイズの大きな鉢に植え替えます。苗木の成長と鉢のサイズがあってないものもあるため、購入したときのまま放っておくと根詰まりをおこしてしまいます。
根詰まり防止には
根詰まりを防止するためには、定期的な植え替えが必要です。根詰まりが起こるとそれ以上の成長が阻害されることもあります。根詰まり防止のための植え替えは3~4年に一度は行います。しかし鉢底から根が見えている場合などは根詰まりのサインであるため、時期でなくても植え替えが必要です。
鉢植えが倒れないように工夫が必要
レモンの木の大きさは室内でも管理しやすいくらいです。高さは2mから4mほどになります。そのため夏などに屋外に出しているときは、倒れないように支柱を立てるのがおすすめです。苗木のサイズが小さいうちはいいですが、育って高さが出てくると、屋外であればちょっとした風などで転倒の危険があります。また、室内であっても木の高さが一定以上になると、鉢植えが倒れることがあるため、壁際などによりかからせておくなどの工夫をします。
鉢植えのレモンの育て方②用土
レモンにとって用土は重要です。とはいっても水はけがよく栄養のある用土であれば大丈夫です。ただし用土があわないと上手く成長しません。管理しやすくするためには園芸用品店で販売している果樹用土がよいです。果樹のためにブレンドされた専門の用土のため、植物に必要なものはきちんと含まれています。特に初心者であれば下手に用土をブレンドするよりは市販の用土がいいこともあります。用土をブレンドする場合は栄養と水はけを考えて赤玉土に腐葉土を混ぜるとレモンにあう用土になります。
鉢植えのレモンの育て方③鉢植えの置き場所
レモンは日光を好む植物です。鉢植えやプランターは晴れた日はベランダなどの日当たりのよい場所に置いてなるべく日光浴をさせましょう。日照不足になってしまうと元気がなくなります。成長が遅くなって果樹の高さが大きくならなかったり、実の付きが悪くなったりすることもあるため、しっかりと日光を浴びるようにするのがポイントです。
耐寒性
レモンの耐寒性はやや弱い程度です。寒さに弱い品種が多い柑橘類の中では比較的耐寒性があるほうです。そんなレモンの中でもリスボンレモンのように比較的寒さに強い品種もあります。そのため特に初心者であればプランターや鉢植えで管理する場合でも寒冷地などでは、リスボンレモンのような寒さに強い品種がおすすめです。
冬は室内に
冬は室内で管理しましょう。温暖な地域であれば不織布を巻くなどの防寒対策でも大丈夫です。しかし寒冷地で管理する場合には、冬は室内か霜が降りない場所に移動します。上手く手入れしても柑橘類は寒冷地の冬を屋外で過ごすのは難しいです。
耐暑性
柑橘類は耐暑性の高いものが多く、レモンもまた耐暑性があります。そのため夏場も問題なく屋外に出しておけるので、春から秋にかけてはベランダなどに出してしっかりと太陽の光を浴びるようにしましょう。真夏でもよほどの高温にならない限り寒冷紗や遮光ネットで日差しを遮る必要もありません。
鉢植えのレモンの育て方④水やり
レモンの水やりのタイミングは特に難しくはありません。土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。水受け皿から水が出てくるほどしっかり水やりをした後は、水受け皿の水はきちんと捨てるようにします。水受け皿に残された水が根腐れの原因にもなります。植え替え前で根詰まりするほど根が伸びていればなおさらです。また、特に夏場は水受け皿に水が残っていると腐ってくることもあるので注意が必要です。
夏場の水やり
夏場の水やりには注意が必要です。レモンは水がたっぷり必要な果樹であるため、夏場に用土が乾きすぎると枯れてしまうこともあります。そのため夏場は早めに水やりをするようにして、土が乾燥した状態が長く続かないように気をつける必要があります。また樹をよく観察して水不足になっていないかもチェックします。水不足であれば水やりの回数を見直してみましょう。
鉢植えのレモンの育て方⑤肥料
一般的に柑橘類には肥料が多く必要です。特に実をたくさんつけたい場合には肥料は欠かせません。地植えの場合は油粕などの有機肥料がおすすめですが、鉢植えの場合には緩効性の置き肥を与えましょう。室内に鉢植えを置く場合には肥料は有機肥料より化成肥料がおすすめです。有機肥料にはコバエなどの小さな虫が寄ってきやすいためです。
肥料の時期は?
肥料は年4回ほど施すとたくさんの果実を実らせてくれます。1回目は3月の休眠期明け、2回目は6月、3回目は9月、4回目は休眠期に入る前の11月にします。休眠期である冬には肥料を与えるとレモンの木が肥料に負けて弱ってしまうことがあるため、11月に肥料を忘れてしまったとしても冬に与えるのはやめて3月まで待ちましょう。
鉢植えのレモンの育て方⑥収穫
レモンは実は青くても食べることができます。実際に農家の方は青いうちに収穫して寝かせておき、追熟させて黄色くなったら出荷することもあります。なぜなら出荷するまでに時間がかかる場合、黄色くなってから収穫するとすぐに腐ってしまうからです。しかし自宅で栽培して収穫するなら、ベストなタイミングとしては青から黄色に変わった時です。具体的には春に花が落ちて実を付けたら、その実は秋ごろに収穫しましょう。
出典:写真AC