リュウキンカは黄色や山吹色、白色などの輝くように美しい花を咲かせる多年草です。山地や草原のやや湿った土地に自生しており、とても丈夫な植物のためガーデニング材としても利用されています。
園芸部類 | 山野草 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 5cm〜20cm |
花の色 | 黄、白、山吹色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 花壇の寄せ植え、初心者向け |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
リュウキンカは、3月〜5月にかけて次々と花を咲かせます。花後に金平糖のような見た目の、かわいらしい種子をつけるのが特徴です。夏が近付くと地上部の茎や葉が黄色く枯れ込んできて、しだいに休眠期に入ります。リュウキンカは、雪解けとともに芽吹き始めるため「春の訪れを知らせる花」としても有名です。
姫リュウキンカは、純白の花を咲かせる品種です。一重咲きや八重咲きなど花弁の種類もさまざまで、やや小ぶりの品種のため、花壇の寄せ植えやグランドカバーなどに適しています。
乙女咲姫リュウキンカは、花弁のサイズがとても小さく、ひまわりのような咲き姿が楽しめます。リュウキンカの中でも耐暑性や耐寒性が強く、一度植え付けると毎年花を咲かせてくれるのが魅力です。
植え付け時期 | 7月〜9月 |
種まきの時期 | 4月〜6月 |
追肥の時期 | 2月〜5月 |
花が咲く時期/開花時期 | 3月〜5月 |
リュウキンカは地植えでも鉢植えでも育てられます。草丈が低いので、花壇の寄せ植えにする場合は、他の植物よりも前側に植え付けるのがおすすめです。プランターや鉢植えにする場合は、株間を10cm〜15cmほどあけて植え付けてください。
リュウキンカは、日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。日当たりの悪い場所で育てると葉が黄色くなったり、花付きが悪くなったりします。乾燥が苦手なため、日差しが強すぎる季節に水切れを起こしやすくなります。鉢植えの場合は、軒下や半日陰に移動させてください。
リュウキンカは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土を使用して育てます。市販されている「草花用培養土」や「山野草用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と鹿沼土をよく混ぜ込んだ用土を使用してください。
リュウキンカは水切れを起こすとすぐに株が弱り始めてしまうため、地植えで育てている場合でも、雨水だけでなく毎日水やりをしてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾ききる前に水やりをします。土の湿度を保つために、受け皿に常に水をためておく「腰水」という方法で水分を管理するのもおすすめです。
地植えでリュウキンカを育てている場合は、肥料を与える必要はありません。しかし鉢植えの場合や、地植えでも成長が滞っているようならば、2月〜5月にかけて規定の分量よりも薄めた液体肥料を1月に1回の割合で水やりのかわりに与えてください。また植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。
アブラムシは年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生し、リュウキンカの成長に必要な栄養分を吸汁してしまいます。見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除しましょう。光り物が苦手な性質を利用して、園芸用のシルバーテープを張り巡らせておくと予防ができます。
灰色カビ病は、梅雨時期など湿度が高い時期に発生しやすい病気です。カビが原因の病気で、感染した部分が灰色の楕円形状に変色していきます。腐敗が始まると悪臭を放つようになるので、早めに切り取って処分してください。適度に剪定をしたり、風通しのよい場所で管理したりすると予防ができます。
花後に花がらを放置するとカビが発生しやすくなります。そのため、開花後は花がら摘みをしっかりと行い、株を清潔に保ちましょう。
リュウキンカの種まきは、4月〜6月が適期です。種がとても小さいので用土をあらかじめ濡らしてから種まきをすると、種まき後の水やりで種が流れてしまうのを防げます。10cm〜20cmほど間隔をあけて種まきをして、1cmほど土をかぶせます。発芽するまでは水切れに注意しながら管理してください。
ホームセンターや園芸店などで、リュウキンカをポット苗の状態で購入する場合は、葉がみずみずしく健康的な苗を選びましょう。葉が黄色く変色している苗や、虫に食われている苗は避けてください。
リュウキンカは開花が終わると地上部が枯れ込み、休眠期に入ります。そのため、とくに剪定の必要はありません。しかし、葉が込み入っていると通気性が悪くなり病害虫被害が発生しやすくなります。気になる場合は適度に剪定をしてください。
リュウキンカは株分けで増やしていきましょう。株分けに適した時期は7月〜9月のため、植え替えと同時に株分けをするのがおすすめです。大きく育っている株を選び、根を手でほぐして簡単に分かれる部分で株分けしていきます。赤玉土などの新しい用土に株分けし、根付くまでは風通しのよい日陰で管理してください。