ヒメリュウキンカとは
ヒメリュウキンカは、とても丈夫なため初心者にも育てやすい花です。日本全国に散在している帰化植物でもあります。つやつやした花と葉がかわいらしいヒメリュウキンカについて、基本の情報から見ていきましょう。
基本データ
学名 | Ficaria verna |
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | キクザキリュウキンカ属 |
形態 | 多年草 |
原産地 | イギリス・ヨーロッパ大陸 |
草丈 | 3~20m |
開花期 | 3~5月上旬 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
どんな花?
特徴
ヒメリュウキンカは、黄色の一重咲きの花がきれいな山野草です。元々は園芸用として栽培されていた花ですが、野生化し、全国に広がった帰化植物になります。地中に塊根を作り、春に花が咲いたあと、夏は地上部が枯れて休眠します。花が咲きやすく、よく増える植物です。暑さにも寒さにも強い丈夫な花ですが、極度な乾燥を嫌うので水切れをさせないようにします。初心者でも育てやすい花といえるでしょう。
ボタニ子
ヒメリュウキンカの葉はハートの形をしてるんですね!
ボタ爺
そう、かわいい花なんじゃ。花びらのように見えているのはガクだよ。ヒメリュウキンカの基本種にはだいたい8~9枚ほどついてるものが多いんじゃ。
和名・別名
ヒメリュウキンカの和名は「菊咲立金花(きくざきりゅうきんか)」です。ヒメリュウキンカの別名には「オウシュウキンポウゲ(欧州金鳳花)」や「ラナンキュラス・ヴェルナ」「ラナンキュラス・フィカリア」があります。
ボタニ子
別名はちょっと覚えられる自信がないですが・・・名前から花姿がなんとなくイメージできますね!
ボタ爺
無理して別名を覚えなくてもよいぞ。そうやって想像を膨らませて楽しむことが、花を育てるには大切じゃ。
花言葉
ヒメリュウキンカの花言葉には、「あなたに会える幸せ」や「会える喜び」などがあります。とてもかわいらしく、素敵な花言葉です。
ボタニ子
ときめく花言葉だな~。私も黄色の小さなヒメリュウキンカに会える季節が楽しみです!
ボタ爺
他には「人見知り」なんて花言葉もあるんじゃよ。
ヒメリュウキンカの種類
黄色の一重咲きが基本種ですが、「白色」や「バイカラー」「八重咲き」の品種もあります。また、葉の「形」や「模様」にも変わった種類があり、現在は多くの品種が生産されています。人気のある品種をご紹介します。
コラレット
黄色の小さな花弁がドーナツ状に重なった、かわいらしい小輪花。古くからある半八重咲きの品種です。
カッパーノブ
日に当たると葉が紫色を帯びます。寒くなると花色がクリームから白に変わる人気の品種です。一重咲きになります。
リュウキンカとの違いは?
「ヒメリュウキンカ」と似た名前、似た花に「リュウキンカ」があります。ここでは区別がつきにくい2つの似た花の違いについてご紹介します。
ボタニ子
え!そんなに似た花があるんですか?
ボタ爺
ヒメリュウキンカと似た花として有名だが、全く別の花なんじゃ。不思議だのう。解説を見ていこう。
リュウキンカとは
リュウキンカは日本やアジアに自生する多年草です。湿地や川べり、浅い水の中で生息しています。花が咲く時期は5~7月頃になります。花びらのように見えるガクが5~7枚ほどついています。花色は黄色で、葉はギザギザ状の丸みを帯びた形です。別名に「馬蹄草(ばていそう)」という名前もあります。
ボタニ子
名前も見た目もよく似た花だなぁ・・・こんなに似た花だと見分けがつくか自信ないです。
ボタ爺
難しく考えなくていいんじゃ。そのうち違いがわかるようになる。ちなみにリュウキンカの花言葉は「必ず来る幸福」じゃよ。こちらも縁起がいい花言葉じゃのう。
「ヒメリュウキンカ」と「リュウキンカ」の違い
ヒメリュウキンカとリュウキンカの違いを表で確認しましょう。
ヒメリュウキンカ | リュウキンカ | |
属名 | キクザキリュウキンカ属 | リュウキンカ属 |
原産地 | イギリス、ヨーロッパ | 日本、アジア |
生育環境 | どこでも可 | 水辺、湿地 |
草丈 | 10~15cm | 15~50cm |
開花時期 | 3~5月 | 5~7月 |
ヒメリュウキンカとリュウキンカの違い
- 生育環境が異なる
- 草丈が異なる
- 開花時期が異なる
- 属名、原産地が異なる
ボタニ子
なるほど~。生育環境や、開花時期の違いで見分けるとよさそうかなぁ。
ボタ爺
他にも似た花に「エゾノリュウキンカ」や「エンコウソウ」などがある。似た花が多くて違いがわかるまでには大変じゃ、フォッフォッ。
出典:写真AC