ゴールドクレストの育て方!枯らさないコツや植え替え・手入れのポイント | 植物図鑑

学名Cupressus macrocarpa 'Goldcrest'
和名ゴールドクレスト
別名モントレーサイプレス
英名Monterey cypress
科・属名ヒノキ科イトスギ属
原産地カリフォルニア、メキシコ
花言葉不変、まっすぐに生きる

ゴールドクレストの概要

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 コニファー
形態 常緑針葉樹
樹高・草丈 20m
耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い
特性・用途 寄せ植え、庭木、街路樹
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

ゴールドクレストはカリフォルニアに自生するモントレーサイプレスの園芸品種で、コニファー(針葉樹)の代表として広く親しまれています。耐寒性が強く、庭木や鉢植え、街路樹など幅広い用途に対応できるのもゴールドクレストの魅力です。円錐形の樹形で、クリスマスツリーとしても利用されています。黄緑色の葉から山椒のような香りがするのも特徴です。明るい印象の葉色や爽やかな芳香で、コニファーのなかでも高い人気を誇っています。

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ゴールドクレストは芝生やベンチとの相性も良く明るい洋風のお庭には欠かせない存在感が印象的な樹木です。また、室内では観葉植物として生活に彩りを添え心を癒してくれます。コニファーのなかでも葉の香り、色、姿の美しさなどが特徴的なゴールドクレストの魅力をお伝えします。

ゴールドクレストの代表品種・種類

①ウィルマ

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ウィルマは、室内での栽培や寄せ植えに適しているタイプです。ゴールドクレストよりも葉が密集してしげります。水の吸い上げがはやいので水切れしないように管理したり、乾燥に弱いのでエアコンの風があたらないように育てたりすることが必要です。

②オーレア

オーレアの葉は美しい黄金色で、冬はオレンジ色に変化します。成長はほかの品種とくらべてゆっくりです。生産量が減っていることもあり、実店舗や通販サイトでも見かけることは少ないかもしれません。

ゴールドクレストの育て方①時期

植え付けから開花までの時期(目安)

植え付け時期 3月~4月、9月~10月
剪定の時期 3月~4月
花が咲く時期/開花時期 3月~4月、9月~10月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期
休眠期

栽培適期は?

ゴールドクレストの植え付けは、成長期のなかでも3月~4月または9月~10月が適期です。過湿や暑さに弱いので、梅雨時期や夏のあいだの植え付けは避けましょう。また寒さに強く12月にはクリスマスツリーとしても流通しますが、冬は休眠期にあたるので植え付けには向きません。

ゴールドクレストの育て方②栽培環境

栽培方法

プランター・鉢植え・露地

ゴールドクレストは、プランターの寄せ植えから鉢植え、地植えまで、育てたいサイズや環境によっていろいろな栽培方法があります。しかし蒸し暑さに弱く枯れることもあり、環境をかえやすい鉢植えのほうが管理しやすいです。また地植えのゴールドクレストはかなり大きく成長するため、地植えする場合は十分な広さがある場所を選びましょう。

育てる場所

室内・屋外

ゴールドクレストは、日当たりのよい屋外で育てるのが適しています。室内で育てる場合は、明るい窓辺などで管理しましょう。乾燥に弱いので、エアコンの風が直接あたらない場所に置いてください。

置き場所・日当たり

ゴールドクレストは多湿を嫌います。蒸れによって枯れることがあります。風通しのよい場所で管理しましょう。一方でゴールドクレストは根を浅く張るため、強い風が吹くと倒れてしまうこともあります。鉢植えの場合は転倒しないように鉢カバーにいれたり、地植えなら風にさらされない場所に植え付けたりするなどと工夫が必要です。

用土

ゴールドクレストは水はけのよい土を好みます。観葉植物用土を利用してもよいでしょう。配合する場合は、赤玉土と腐葉土とパーライトを6:3:1で混ぜあわせます。地植えの場合は、植え付けするときに腐葉土を混ぜてください。

ゴールドクレストの育て方③管理のポイント

水やり

鉢植えのゴールドクレストの水やりは、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。水枯れしやすい春~秋にかけてはこまめにチェックしましょう。冬は成長がゆるやかになるので、水やりをひかえめにしてください。地植えの場合は基本的に水やりの必要がありませんが、真夏に乾燥しすぎるようであれば朝や夕方に水やりするとよいでしょう。

肥料

ゴールドクレストを鉢植えにする場合は、生育期の3月と6月に化成肥料を与えましょう。地植えの場合は、3月が施肥の適期です。油かすや緩効性肥料などを株の根元に与えてください。

害虫対策

ゴールドクレストには、ハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫がつくことがあります。空気が乾燥すると発生しやすいので、葉に霧吹きなどで水をかけましょう。しかし過湿も枯れる原因になります。水のやりすぎには注意が必要です。害虫は見つけたらすぐに殺虫剤で駆除してください。

病気対策

ゴールドクレストがかかりやすい病気には、赤さび病や樹脂胴枯れ病があります。赤さび病は4月~6月ごろに発症する病気です。葉裏がカビたり葉の表面が黒っぽくなったりして枯れることもあるので、見つけたらすぐに切り落としましょう。樹脂胴枯れ病は、樹皮がさけて流れ出た樹脂が固まり、株ごと枯らしてしまうこともある病気です。発症したら株ごと処分してください。

ゴールドクレストの育て方④詳しい栽培方法

苗の選び方

ゴールドクレストの苗は園芸店やホームセンターで入手できます。葉の色があざやかで元気にしげり、根はグラつかずしっかり張っている苗を選びましょう。葉が乾燥していたり株元の葉が枯れていたりする苗はさけてください。

植え替え

ゴールドクレストは、長く同じ鉢で育てていると根が回って生育に影響がでるので、植え替えが必要です。鉢底から根が出てきたら植え替えしましょう。適期は3月~4月、9月~10月です。鉢から丁寧に株をとりだして根鉢を崩さずにひと回り大きい鉢に植え替えてください。根鉢を崩さずに丁寧に植え替えることで、ダメージをおさえられます。

剪定

ゴールドクレストの樹形を美しく保つためにも、剪定をしましょう。剪定の適期は3月~4月です。金属製のハサミで剪定すると葉が変色してしまうので、手摘みで刈り込みます。株が大きくなって手で摘み取れない場合は、早めにハサミで剪定しておくときれいな新芽がでてきますよ。また、混み合っている場所を透かして風通しをよくしたり、新芽のない枝を根元から切り落としたりする作業も必要です。

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ゴールドクレストの剪定方法を解説!適切な時期や枝・葉の選び方とは?
ゴールドクレストは観賞用としても人気が高く、クリスマスにはミニクリスマスツリーとしても使えるのがポイントです。コニファーという針葉樹の一種で、美しい緑を保つには剪定が欠かせません。ゴールドクレストの剪定方法について、葉や枝の選び方や仕立て方などを解説します。

摘心

ゴールドクレストは成長がはやく、そのままにしておくとどんどん大きくなります。大きくなると、剪定も難しくなってしまいます。樹高を調整するには、摘心をおこないましょう。樹高を止めたいところで株の頂点を切り落としてください。

夏越し

ゴールドクレストは高温多湿に弱く、密集した葉の蒸れが原因で枯れることもあります。そのため、夏は室内のほうが管理しやすいでしょう。ただし、エアコンの風が直接あたらない場所に置いてください。また、葉の密集した部分を剪定して蒸れを防ぐのもポイントです。とくに地植えの場合は置き場所を移動させられないので、風通しをよくしておきましょう。

冬越し

ゴールドクレストは寒さに強く、屋外で冬越しをすることもできます。しかし、根の張りが浅く乾燥しやすいので、土が乾いたらしっかり水やりをしましょう。また、鉢植えの場合は気温が0℃以下になるときは冷たい風があたらない場所に移動させてください。室内で管理するときはエアコンの風が直接あたらないようにします。

増やし方

ゴールドクレストは挿し木で増やせます。挿し木の適期は4月~6月です。剪定で摘み取った10cmほどの若い枝をつかうとよいでしょう。発根しにくいといわれているので、多めに挿し穂を用意しておくと安心です。

挿し木の手順

  1. まずは枝の下のほうの葉を落とし、発根促進剤をつける
  2. 湿らせた挿し木用土に挿したら、半日陰で乾燥に注意しながら管理する
  3. 発根して成長してきたら鉢に植え替える

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