園芸部類 | 熱帯植物 |
形態 | 低木 |
樹高 | 0.3m~2m |
花の色 | 赤、白、ピンク、黄、オレンジ、複色 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ランタナは、熱帯地方で自生している原木を、園芸用に品種改良した植物です。暑さに強く、かわいらしい小さな花が半球状になって咲きます。葉はざらざらとして、茎にはトゲがあります。咲いている間に花の色が変化していくのが特徴的です。温度の管理ができていれば毎年花を咲かせられます。
ランタナという名前は、ラテン語で曲げるという意味の「lentart」という言葉が由来とされる説があります。また「Viburnum lantana(ヴィバーナムランタナ)」という植物に花がよく似ているからともいわれています。七変化という和名は、花の色が咲いている間に変化していくことをもとにつけられました。
一般的にランタナといえば、ランタナカマラのことです。熱帯アメリカ原産、高さ1m~2mの低木で、小さな花が集まって1.5~3cmほどの半球状に咲いていきます。単色の花もありますが、花の色がクリーム色からピンク色、黄色からオレンジ色や紅色に変化していきます。
ランタナカマラを改良した品種です。ランタナカマラよりも低木で寒さにも強く、条件がよければ11月中旬まで咲き続けます。花の色は黄色とピンクの複合で、黄色から淡いピンク、濃いピンクへと変化していきます。
ブラジル、ウルグアイ原産で寒さにも強く、ランタナカマラより花も葉も小さめです。ランタナカマラは枝を上に伸ばしますが、コバノランタナの枝は細くて地をはうように伸びていきます。花の色はピンク、白、黄色、薄紅色などありますが色の変化はありません。
植え付け時期 | 4月中旬~5月 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月中旬~11月中旬頃/4月中旬 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け 植え替え |
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開花時期 | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |||||
肥料 (鉢植え) |
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肥料 (地植え) |
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剪定 | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ |
ランタナは春から秋までいつでも植え付けができますが、熱帯植物のため9月後半には花芽がつきにくくなります。花を楽しむためには早めの植え付けをおすすめします。
ランタナは種からの栽培もできますが、ネットショップやホームセンターなどで苗として販売されています。種から栽培をはじめると冬を越して次の春に開花することになるため、花のついた苗から栽培するのが一般的です。
ランタナは室内のプランター、路地どちらでも栽培可能です。ランタナカマラやコンフェッティーはプランターなどを使いおしゃれな寄せ植えも、庭の低木にも適しています。コバノランタナはグランドカバーやハンギングで楽しめます。
ランタナは、日なたから半日かげで栽培できます。しかし、夏の暑さに強く、日がよく当たる場所で育てたほうが花つきはよなります。日光をもとめて枝が伸びるため、日当たりのよいほうが全体的にバランスよく育つでしょう。
ランタナには、特別な用土は必要ありません。プランターなどに植える場合は、ホームセンターや園芸店で販売されている一般的な鉢花用用土を使います。自分で配合するならば「赤玉土7:腐葉土3」くらいで配合します。地植えにするときは、水はけのよい土の場所を選びましょう。
プランターに植えつけたランタナは、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。ランタナはやや乾燥ぎみでよいとされていますが、夏は水ぎれの状態が続くと枯れてしまいます。乾燥しすぎていないかこまめにチェックしましょう。地植えのランタナは水やりをしなくても雨水だけで育ちます。
プランターなどに植えたランタナには、成長期の5月~10月にリン酸分が少し多めの肥料を置き肥します。花が小さくなったり咲きにくくなったりするようならば、2週間に1回程度、液体肥料もあわせて使用しましょう。地植えのランタナは大きくなりすぎるので、5月と10月の2回だけに置き肥します。
ランタナは特に害虫対策をする必要がありません。まれにカイガラムシなど虫がつく場合があります。虫をみつけたらそのつど、こそぎとったり、殺虫剤を使ったりするなどして駆除しましょう。
ランタナは丈夫な植物のため、特に病気の対策は必要ありません。
ランタナカマラ、コンフェッティは花が咲いた後、実に栄養をとられてしまいます。次に咲く花が小さくなるため、花がらを摘んでおきましょう。
ランタナの種は3月~9月まで、いつでもまけます。水はけのよい土の入ったポットに種をまき、乾燥しないよう水やりをしましょう。発芽から苗が落ち着くまでは日かげで管理し、暖かい所で冬越しをして翌年の春にプランターや庭に植え付けます。
ランタナの苗を選ぶときは、葉がしおれたり枯れたりしていないものを選びましょう。また、脇芽が多い苗を選ぶとボリュームのある形に成長していきます。
プランターに植えたランタナの根は、すぐに土の中でいっぱいになってしまいます。そのままにしておくと花が咲きにくくなるため、1年~2年に1回は植え替えが必要です。生育期中はいつでも植え替えられます。
生育期のランタナは勢いよく伸びていきますが、伸びすぎた枝をまとめて剪定すると花芽がつくのに時間がかかります。こんもりと整えるために花が咲き終わった枝を選び、わき芽の出ている節の上をこまめに切りましょう。外で冬越しをするときは、地上の枝を切りつめます。
ランタナはやや寒さに弱いため、冬は日の当たる室内に入れておきます。地植えのランタナは、霜の降りない地域では、落葉してそのまま冬を越せます。寒い地域の地植えの場合は、秋に掘りあげて室内で冬を越しましょう。
5月~9月に、ランタナはさし木で増やせます。増やし方は比較的簡単です。枝を2節くらいのところで切り、土にかくれるところは葉を落として挿し穂をつくります。挿し穂を清潔な土に挿して水やりをし、日かげで育てます。根が出はじめたら鉢上げしましょう。